気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Juggler Games開発、PC/海外PS4/Xbox One向けに10月9日リリースされた少年と少女のアドベンチャー『My Memory of Us』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、ロボット兵が街の至る所に出現するようになった戦時下を舞台としたアドベンチャーゲーム。プレイヤーは隠密行動が得意な少年と、素早い移動が可能な少女を切り替えながら進めていきます。舞台は第二次世界大戦中にドイツの占領下であったポーランドがモデル。日本語にも対応済みです。
『My Memory of Us』は1,890円で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。
Lukasz Janczuk氏(以下Janczuk氏):こんにちは、Juggler GamesでリードデザイナーをしているLukasz Janczukです。本作ではレベルデザインとゲームエンジンでのプログラミングを担当しました。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Janczuk氏:私は2人の友人たちと共に、自分たちの会社を今から2年半前に設立しました。Mikolaj PawlowskiはCEOを担当し、Jakub Jablonskiはアートディレクター兼クリエイティブディレクターを担当しています。2016年2月、私たちは初めて自分たちのオフィスに入りました。それから半年後、Gamescomで初のプロトタイプをお見せすることができたのです。本作は13人のチームメンバーが一生懸命作り上げたものです。
――本作の特徴を教えてください。
Janczuk氏:本作は少年と少女の友情を描いた作品です。おとぎ話ではありますが、実際に起きた出来事からインスパイアされています。この物語は第二次世界大戦中のものですが、暗黒時代を子供の想像性を通して見ることで、死や暴力を描写することなく、二人の子供たちの物語として描いているのです。
本作には二人のキャラクターが登場するため、自然とペアシステムが生まれました。二人が近い距離にいる場合、二人は手をつなぎ一緒に行動することができます。こうすることで二人は一緒に動けるだけでなく、スキルを共有することもできるのです。少女は速く走ることができ、少年は隠密行動することができます。ペアの場合、どちらがリードしているかによって異なってきます。このシステムにより、面白いパズルを作ることができました。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Janczuk氏:ゲームプレイという面では、『バリアント ハート ザ グレイト ウォー』や『LIMBO』から影響を受けています。
他にも映画から影響を受けており、ゲーム内で使われる赤という色は「シンドラーのリスト」からです。ゲーム内の少女や多くのキャラクターが赤色で塗られており、これは誰かが彼女らを劣等人種だとみなしている証拠なのです。そのため、少女はレストランや公園といった場所の入場制限を受けたり、敵は赤色のキャラクターに対してよりアグレッシブに反応します。
この他にも、本作は映画「パンズ・ラビリンス」、「ライフ・イズ・ビューティフル」、そしてアート・スピーゲルマンによる漫画「マウス」からもインスピレーションを受けています。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Janczuk氏:皆さんには、ぜひ二人の冒険を体験していただきたいと思います。パズルを解き、悪のロボットたちを出し抜いてみてください。本作を楽しんでいただけると確信しています。
――ありがとうございました。
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