気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Volcanic Giraffe開発、PC/Mac向けに6月16日リリースされたブロックタワーディフェンス『Protolife』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、大量の敵から陣地を守るタワーディフェンス。ロボットを操作しブロックを配置、その形によって異なるタイプのタワーが建設されます。状況に合わせて適切なタワーを建設し、虫のような大量の敵とその「感染」を食い止めます。記事執筆時点では日本語未対応。
『Protolife』は1,220円で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。
Volcanic Giraffe:Volcanic Giraffeです!私たちはロシア・サンクトペテルブルクを拠点とする小さなプログラマーの集まりで、ゲームとゲーム開発に愛情を注いでいます。私たちのチームは、Ludum Dareという2年前に行われたゲームジャムに参加する際に結成しました。これは72時間以内でゲームを一から作り、完成させるというイベントでした。こちらでいくつかの作品を見る事が出来ます。
――本作はいつどのようにして開発が始まったのでしょうか?
Volcanic Giraffe:『Protolife』は当初、このイベントの為の作品として生まれました。テーマは「小さな世界」で、セル・オートマトン(注:セルとシンプルなルールによる計算モデル)、微生物、そしてライフゲーム(注:セル・オートマトンで作られたシミュレーションゲーム)からインスピレーションを得て、ペトリ皿(シャーレ)の中に小さなタワーディフェンスのバトルアリーナを作ろうと思ったのです。このゲームの特徴的な点は、タワーの建設です。たった2種類のブロックを使い、様々なパターンで組み合わせながらディフェンスタワーを作っていき、広がり続ける感染から中心部を守って行くのです。本作(のプロトタイプ)はイノベーション分野で2,945組の参加者の中で、7番目に高い評価を得る事が出来ました。それならばと思い、製品化する事にしたのです。
――本作の特徴を教えてください。
Volcanic Giraffe:それから1年半経ち、新たにグラフィックを描き起こし、新しい塔や敵、ステージを追加し、Steam版をリリースしました。しかしディフェンスタワーを建てるのに、一つ一つのブロックから作らなければならない点など、基本的な部分はそのままです。そしてこれが毎回、タワーディフェンスのゲームプレイに様々な面白い変化を与えるのです。例えば、いくつかのブロックをある箇所から別の箇所に動かしただけで、タワーの方向や戦力が完全に変わってしまったりします。また、広がり続ける感染が常にディフェンスの弱点を見つけようとしてくるのも特徴ですね。すべてのステージが時間との戦いで、自分の陣地をコントロールする事が大切です。感染に一度時間を与えてしまうと、止められなくなってしまいます。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Volcanic Giraffe:本作を作るにあたり、たくさんのものからインスピレーションを得ました。日中にアタック/夜にサバイバル、というシステムは映画「アイ・アム・レジェンド」から、敵である街を破壊するミミズは映画「デューン/砂の惑星」と「トレマーズ」からインスピレーションを得ています。全体としては、敵の形状はカビ、キノコ、酵母、バクテリアのような不快な見た目の微生物たちが生きるミクロの世界からインスピレーションを得ました。
――本作の日本語対応予定はありますか?
Volcanic Giraffe:日本語対応につきましては、ローカライズを念頭に入れて開発されていますので、可能ではあります。しかし、翻訳やフォントを用意する資金がないので、コミュニティのサポートなしでは不可能な状況です。もしもご協力していただける方がいらっしゃいましたら、喜んで対応します!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Volcanic Giraffe:日本のゲーマーの皆さん、私たちのゲームにご興味を持っていただきまして、誠にありがとうございます!難易度が高いタワーディフェンスゲームが好きでしたら、ぜひ本作に挑戦してみてください!どうもありがとうございました!
――ありがとうございました。
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