気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、SpaceCan開発、PC/Mac向けに5月4日リリースされたローグライトシューティング『Juicy Realm』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、奇妙なフルーツモンスターと戦うローグライトシューティング。ランダムに生成されるフィールド・宝物・モンスター、特徴的な武器やアイテムなど、様々なローグライク要素が詰まっています。可愛らしいグラフィックや豊富で細かな演出も特徴で、日本語にも対応済みです。
『Juicy Realm』は1,010円で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。
SpaceCan:『Juicy Realm』はSpaceCanによって開発されました。コミカルなグラフィックや楽しく中毒性のあるゲーム性などで数々の賞を受賞しています。私たちは中国のインディーデベロッパーで、プログラマーのTyrealと中国で漫画賞も受賞しており、アートとオーディオを担当するBibo Xという友人同士2人で活動しています。ゲーム好きだったこともあり、2人でゲーム開発者になることを決意し、完璧なゲーム体験を提供するため『Juicy Realm』には2年を費やしました。パブリッシャーはX.D. Network Inc. で、これまでに200万本以上販売した『ICEY』を含む数多くのタイトルをリリースしています。
――本作はいつどのようにして開発が始まったのでしょうか?
SpaceCan:SpaceCanは2015年、Tyrealによって設立されました。当初は、多くのハイクオリティなゲーム(例えば『テーマホスピタル』『Warcraft 2』『マイト・アンド・マジック』)の魅力に魅せられ、大作を作りたいと思っていました。しかしハイクオリティへの欲求や自分の作ったゲームに満足できないことから、開発は難航しました。なぜ有名ゲームのような素晴らしいものを作ることができないのか悩むこともあったものの、幸い、「一回しか人生はないのだから、素晴らしいものを作らなくてはいけない」というTyrealの信条を貫き、2人で開発を続けることとしました。『Juicy Realm』は現状ではそれほど素晴らしいゲームではないかもしれませんが、Tyrealは歴代の素晴らしいゲームからインスパイアされており、いつか本当に作りたいと思う作品をリリースすることができると信じています。
――本作の特徴を教えてください。
SpaceCan:本作はローグライトな要素を持つシューティングゲームです。この世界では、動物と植物の境界線は曖昧です。植物は知能と手足を持っており、食物連鎖の頂点に立つため、人間に襲いかかります。チームを率い、謎の植物王国に挑み、悪のフルーツを倒せるかはあなたにかかっています!繊細なアニメーションスタイルを採用し、豪華なレンダリングと独特のグラフィックが、『Juicy Realm』にワクワクと活気を与えています。
俯瞰視点のため、プレイヤーはユニークで様々な要素の発見をすることができます。ランダム生成のマップでは、森、砂漠、そして深海といった場所を探索したり、レンチからショットガンまで幅広い武器をマスターしたり、際限なく見つけられる宝物集めや、ランダムに出現する巨大なボスといったモンスター討伐やイースターエッグの発見といった要素もあります。この俯瞰視点のデュアルスティックシューターでは、プレイヤーは可愛い洋梨や巨大な眼を持つスイカを倒すことになります。これらの恐ろしいフルーツたちは本当に残虐で、プレイヤーを倒すためにどんなことでもやってきます。プレイヤーは敵を倒すため、素早く行動する必要があります。『Juicy Realm』はソロプレイできますし、ローカル協力プレイにも対応しています。また、将来的にオンライン協力モードも追加する予定です。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
SpaceCan:本作の戦闘は、ランダムに武器、食べ物、その他のものを手にすることができる部分で『The Binding of Isaac』からアイデアを得ています。また、『Nuclear Throne』と『Enter the Gungeon』の要素も融合させつつ、シンプルなシステムにしています。『ゼルダの伝説』シリーズからも影響を受け、パズル要素やボスバトルが入っています。『Juicy Realm』は純粋なシューティングゲームではないものの、敷居の低いタイトルとなっているのではないでしょうか。難易度も高過ぎず低過ぎないよう調整しています。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
SpaceCan:Tyrealにとって日本のゲームというとまず思い浮かぶのは、マリオのクリエイターである宮本茂さんです。子供の頃に遊んだ『スーパーマリオブラザーズ3』こそが、Tyrealがゲームに興味を持つようになったきっかけでした。今では数多くの素晴らしいゲームが存在していますが、それでも『スーパーマリオブラザーズ3』が今でも彼が最も好きなゲームなのです。
――ありがとうございました。
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