気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Minskworks開発、PC向けに3月29日正式リリースされた旧東側諸国ドライブシム『Jalopy』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、オンボロ車で旧東側諸国を旅するドライブシム。共産主義が崩壊した直後の世界を舞台に、ちょっぴり非力な車“Laika 601 Deluxe”に乗り込み、叔父とともに旧東側諸国を巡ります。道中に拾ったワインやソーセージを売ってお金を稼いだり、廃車からパーツを拝借したり、車をアップグレードしたりと、他のゲームでは体験できないドライブが楽しめます。また、日本語にも対応しています。
『Jalopy』は1,480円(4月5日までは888円)で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。
Greg Pryjmachuk氏(以下Pryjmachuk氏):こんにちは、Greg Pryjmachukと申します。『Jalopy』のデザイナー、プログラマー、アートを担当しています。以前はコードマスターズ(注:イギリスのゲーム開発企業)で『F1シリーズ』のデザイナーを担当していました。『Jalopy』は私の初となる商業的インディーゲームになります。
――本作はいつどのようにして開発が始まったのでしょうか?
Pryjmachuk氏:コードマスターズでは『F1 2015』に携わっていました。この作品は、私がこのシリーズにデザイナーとして関わるようになってからすでに3作目であったため、クリエイティビティの面で困難に直面していました。厳しい締め切りの元、毎年リリースを繰り返し、社内でも他のプロジェクトに移ることができなかったことから、私はコードマスターズを辞め自ら新たな会社、MinskWorksを立ち上げる決意をしました。そこから本作の開発がスタートし、『F1シリーズ』の開発中に温めていた、タイヤの交換、エンジンのメンテナンス、給油、一般的な車両整備といったアイデアを注ぎ込むことにしました。モータースポーツにおける最も速いクルマのシリーズに関わっていたということもあり、今回は最もオンボロのクルマの一つである、トラバントに影響を受けたのです!
――本作の特徴を教えてください。
Pryjmachuk氏:『Jalopy』は第一に運用とインタラクティブなシミュレーションゲーム。第二にドライビングゲームです。これが意味するものは、一人称視点でクルマを運転し、車内にあるものを操作することができ、窓を開けたり、クルマから降りてタイヤ交換をしたり、給油を行なったりすることができます。これだけ様々な形でクルマに関わることで、プレイヤーは古いクルマとの親密な関係を構築することができるのです。
――本作が影響を受けている作品はありますか?
Pryjmachuk氏:私は開発時に人気だった『Euro Truck Simulator 2』に影響を受けました。この成功を目にしたことで、本作も多くの人がプレイしたくなるようなものとなり、プロジェクトを続ける価値があるだろうという確信を持つことができたのです。本作のストーリーは「禅とオートバイ修理技術―価値の探求(著:ロバート・M. パーシグ)」や映画「長い旅(原題:Le Grand Voyage)」、私が祖父から聞かされた話や、私の兄弟の出身となる国についてなど、様々なものを混ぜ合わせて作られています。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いいたします。
Pryjmachuk氏:『Jalopy』が日本で人気があるという事実に喜び、圧倒されています。日本には8年ほど前に行ったことがあるのですが、その時の思い出は今でも私の中にしっかりと残っています。過去数年で出会った方達のご好意により、本作の翻訳も完成しました。ありがとうございました!
――ありがとうございました。
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