GWは無料配布で貰ったゲームをプレイ!積みゲーは罪ゲーか、ゲームライターたちの懺悔集【特集】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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GWは無料配布で貰ったゲームをプレイ!積みゲーは罪ゲーか、ゲームライターたちの懺悔集【特集】

あなたのライブラリにも、お宝が眠っていませんか?

連載・特集 特集
GWは無料配布で貰ったゲームをプレイ!積みゲーは罪ゲーか、ゲームライターたちの懺悔【特集】
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Epic Gamesストア、Amazon Prime Gaming、PS Plusフリープレイ……ゲームストアでは日々何かしらのゲームが無料、もしくは追加料金なしで配布されています。お金をかけなくても良いゲームがプレイできる良い時代ですが、一方で貰いすぎて眠らせてしまうということもしばしばあります。

そこで本記事では、Game*Sparkのライター陣が積んでしまっていた作品をライブラリから掘り起こし、実際にプレイ。積んでいた理由も含め、貰うだけ貰って積んでしまったことへの懺悔を綴ってもらいました。

『Orwell: Keeping an Eye On You』―SFは大好物、だけど手を出していなかった一作(各務都心

筆者は『Orwell: Keeping an Eye On You』をピックアップしました。こちらは随分前にEpic Games Storeで無料配布されていたものです。SFは大好物で、ジョージ・オーウェルの「一九八四年」や「動物農場」も読んでいるので「これは自分のための配布だな~!」と思ってDLしたはいいものの、何故か今日まで起動もしなかった代物です(ストーリーベースの重たいゲーム、見送りがちですよね……?)。

どういうゲームかという前に、タイトルにもなっているジョージ・オーウェルというイギリスの作家について説明すると、彼は「一九八四年」という作品で全体主義的な監視社会を痛烈に批判し、その後のフィクションにも多大な影響を与えました。政府が国民を厳しく管理し、反発してこないように考える力をも奪っているという設定は、多くの作品に登場するものですよね。

では、実際にゲームをプレイしてみます。最初の画面は清潔感すら覚えるクールなビジュアルで、プロフィールを登録するところから始まりました。メールアドレスまで登録させられたのですが、これはゲームパブリッシャーからのダイレクトメール用ではなく、まさか本当に作中で関係してくるのでしょうか……?

登録を終えると、平和な公園を映す監視カメラの視点に変わります。ここからが本編なのでしょうか。思い思いの時間を過ごす人々を眺めていると、突如として爆破テロが起き、あたりがパニックに……。

そしてまた画面は切り替わり、今度は「Orwell」というシステムを操作するパートになります。どうやらプレイヤーはこのシステムを使って、国民のなかからテロを起こした犯人を炙り出すのが目的のようです。

早速、カサンドラ・ウォーターゲートという思想家兼アーティストが、テロの直前に警官を殴った罪で捕まっているという情報を得ました。彼女はどうやら製薬会社の娘であり、両親の考え方に反発して裕福な暮らしを捨てたようです。そんなどこにでもいるような女の子が、テロに関わっていたのでしょうか?


そういった具合に、キーワードを放り込んで新しい出来事や人物を見つけ出し、どんどん情報を整理していくのがゲーム部分となっているみたいですね。サム・バーロウ氏の『Her Story』や、Somi氏(『Replica』、『未解決事件は終わらせないといけないから』)の作品を思い起こさせます。こんなにカッコいいSFなら、もっと早く遊んでおけばよかった!

ただ、残念ながら日本語のローカライズが怪しいので、その点はご注意を……英語力に自信がある人は原文で遊んでみてもいいかもしれません。

『Frostpunk』―「痛みがある」ことで生まれるおもしろさ(SHINJI-coo-K

筆者のチョイスは2021年にEpic Gamesストアにて期間限定無料配布されたFrostpunk』。本作は傑作ストラテジー『Anomaly: Warzone Earth』を送り出した「11 bit studios」が開発したサバイバルシティビルディングゲームです。地球寒冷化現象が起こった極寒の大地で統率者として、集った民たちの運命を決定すべく選択を行っていくシミュレーションゲーム、それもリソース管理ゲームの表情を持つ作品といえます。

プレイヤーは各施設を作り、ジェネレーターを起動して暖を確保しつつ、集落に襲いかかる寒波に耐え抜いていきます。その中では命を落とす者も少なくありません。

本作が無料で遊べると聞いたときは、いの一番の勢いで入手しました。こちら、かなり高めの評判を耳にしていたため、積むこともなく絶対プレイしよう! と意気込んでいたのです。そうであったものの、タイトル画面で思っていたよりも陰鬱なイメージが前に来て挫折……ガラスのハートか?

しかしこの企画を通じていざプレイしてみると、傑作といわれる理由がよくよくわかりました。リソース管理ゲームとして「痛みがある」のです。人々を仕事に就かせる中、どんどん倒れていく住民たち。はじめて暖かさを生むジェネレーターを起動できたときの身震い。

ひとつの行動が命に直結する重さがある分、喜びがあったときには声を上げたくなりました。すみませんすみません! おもしろいです! なんでこれを積んだんだ過去の自分! アホたれー! と叱責したくなるやみつき度が待っていました。

なにしろ本稿の完成の早さに悪影響を与えたほど、深みのある体験が備わっていました。筆者がGWに触るタイトルの1本が決まってしまったといえるでしょう。本作のファンのみなさま、すみませんでした、これからはよろしくお願いいたします!

『The Sims 4』―『あつ森』マニアから見たライフシムの金字塔(FUN

『The Sims 4』は驚くほどたくさんの要素が自由にカスタマイズできる人生シミュレーションゲームです。プレイヤーは“シム”と呼ばれるキャラクターを作成し、時々指示を与えながらその生活を見守ります。何年も前にPlayStation Plusのフリープレイで本作を入手した当時は、その程度のわずかな知識しかありませんでした。

筆者は『あつ森』を3,000時間以上プレイしている馬鹿がつくほどの『どうぶつの森』マニアです。自由気ままな暮らしをシミュレートするゲームが無料で配布されていると聞いて、飛びつかないわけがありません。しかし、手に入れた時の感動はどこへやら。一度もプレイしないまま“積みゲー”の山に加えてしまい、今の今までライブラリにあることすら忘れていました。

時が流れる間に、本作は平時でも無料で配布されるようになりました(DLCは有料)。今回初プレイに挑戦したのは改めて入手したPC版です。

本作を長い間放置していたのは、キャラクターデザインが筆者の好みに合わなかったからです。身も蓋もない理由ですが、『どうぶつの森』好きが高じて興味を持ったので、日本風のデザインでなければキャラクターに感情移入できなかったのです。

理由は他にもあります。筆者は無料配布のゲームを手に入れるとそれだけで満足し、あとでプレイするのが億劫になってしまうのです。そうしたゲームがライブラリに貯まっていくと、今度は「早くプレイしなければ」という義務感が生まれます。それを何度も繰り返すうちに、無料配布のゲームを無意識に避けるようになっていました。

今回、実際に“シム”を作成してみて驚いたのは、その選択肢の豊富さです。特に、ジェンダーの設定はカルチャーショックを受けるほどで、骨格・服装・妊娠・授乳・トイレ・性的関心の区別まで個別に設定できます。当初はキャラクターの見た目を日本のゲームに近づけようと頑張っていた筆者でしたが、大げさな表情と仕草だけはどうしようもなく、結局途中で諦めました。それでも、時間をかけて生み出したキャラクターには自然と愛着がわくものです。

“シム”の日常生活を観察し始めたところで、ようやく本作が『どうぶつの森』よりも同じ任天堂の『トモダチコレクション』に似ていることに気づきました。キャラクター同士のコミュニケーションをのぞき見る楽しさは共通ですし、身の回りにいる人をモデルにして観察する面白さも同じです。一方で、“シム”が住む家の模様替えは『どうぶつの森』以上の自由度がありました。家具を斜めに配置したり、窓やドアの位置を変えたりするのも簡単です。

食わず嫌いせずにもっと早くプレイしていれば良かった。そう後悔した筆者でしたが、もしかすると無料配布でなければ本作の面白さを見逃すこともなかったのかもしれません。

『ファイナルファンタジーVII リメイク』―『FF7 リバース』には間に合わなかったけど……(鈴木 伊玖馬

2024年2月29日にスクウェア・エニックスから発売された『ファイナルファンタジーVII リバース』。その前作となるのが今回プレイした『ファイナルファンタジーVII リメイク』です。

『FF7』といえば、JRPGの歴史の中でも燦然と輝く超有名作。筆者は発売当時PlayStationを持っていなかったため、周囲の評判を聞くのみでしたが、誰もが楽しそうにその体験を語っていたことを覚えています。

そして2022年頃にようやくオリジナル版『FF7』のプレイを達成。その際には「こんなに面白かったなんて……!」と心から驚きました。

そんな伝説的な作品のリメイクというだけあって、ファンからの期待も凄まじかった『FF7リメイク』。しかし本作の評価は極めて高く、往年のファンが設けた高いハードルを見事に飛び越えたといえます。

リメイク前の熱狂にも、リメイク1作目のムーブメントにも乗れなかった自分としては、この『FF7 リバース』はぜひリアルタイムで味わいたい……!そのため、筆者は2月上旬に『FF7 リメイク』をPlayStation Plusのフリープレイで入手し、クリアを目指すつもりでいました。

しかし、ちょうど同じタイミングで筆者のプライベートが激変しました。親族の都合や仕事の都合により、1ヶ月間ほど「夜11時に寝て、朝6時に起きる」という健康極まりない生活を送ることになったのです。

これまでの人生でゲームをするのは、夜から深夜にかけてがほとんど。そのため「早起きしてのゲーム三昧」という気にはなかなかならず、そもそものプレイ時間が減少してしまいました。

さらに3月中旬には、現世における怠惰最大の敵こと「確定申告」が襲来。全てが落ち着いた時には『ドラゴンズドグマ2』等も発売されており、あえなく『FF7 リメイク』は積みゲーになったのでした。

とはいえせっかく入手しただけに、今回の企画に合わせてプレイをしてみると……これがビックリするほど面白いのです。いや、ホントに何周遅れかわからないんですが。

まず、目を引いたのがビジュアル面での進化。オープニングで荒野の中にそびえる巨大都市ミッドガルと、都市で暮らすさまざまな人々を見た瞬間、ゲームの世界に一気に引き込まれました。さらに、戦闘システムは「シンプルながら奥深い」という形容詞がピッタリな完成度です。

何より素晴らしいのは、PS版の『FF7』でプレイヤーがイメージしていたミッドガルを忠実に再現していることでしょう。おかげで「映像がキレイになったけれど、なんか思っていた景色と違う」と感じることがまるでありません。

個人的に衝撃だったのは、魔晄炉に書かれた「壱」の文字。アレを見た瞬間、「あ、言われてみると『FF7』ってサイバーパンク入ってるよな……!」と強く認識させられました。

そして、これだけ面白いだけに『FF7 リバース』発売に間に合わなかったことが返す返すも惜しい……!おかげで今は「最終作までには必ず全部履修してやる……」という苦い決意を固めております。

『Fallout: A Post Nuclear Role Playing Game』―みんなドラマ観た!?(みお

初代オープニングのジ・インク・スポッツ「Maybe」。ドラマでもしっかり流れて感動。

皆さん、ドラマ版「Fallout」観ました!? 立場や考え方が違う3人の視点から描かれる個々人の物語、ゲームそのままのレトロフューチャーなポストアポカリプス、そして『Fallout』世界の根幹に関わる設定の数々……!非常に満足度の高い映像作品に仕上がっていました。

……と熱くなりましたが、実は筆者はそれほど深く『Fallout』シリーズに詳しいわけではありません。ではなぜこんなに興奮しているのか?それは、無料配布で貰っていた初代『Fallout』を同時にプレイしたからです。

『Fallout: A Post Nuclear Role Playing Game』は、Interplay Entertainmentが手掛けたポストアポカリプスRPGです。Vault 13に住む主人公は、水を浄化する「Waterchip」が故障してしまったことをきっかけに外の世界に繰り出します。ベセスダ・ソフトワークスが手掛ける最近のシリーズ作は3DグラフィックのFPS/TPSですが、本作はアイソメトリックビューのRPGで、戦闘も完全ターン制です。

正直に言えば、貰ったときは何のありがたみもありませんでした。もちろん『Fallout』シリーズの原点、ということは認識していましたが、なんか古そうだし、日本語化もめんどくさいし……と、あまり食指が動かなかったのです。とはいえ無料配布はなるべく貰うようにしているので、作業的に「ライブラリに追加」ボタンを押していたように思います。

本作への意識が変わったのは昨年『バルダーズ・ゲート3』をプレイしたあとからで、それまでは海外RPGの面白さをいまいち理解できていませんでした。『BG3』をクリアした後、何かRPGやりたい……他に持ってたっけ……!?とライブラリを漁ったところ、ちょうどドラマ版の放映間近な『Fallout』を発見したわけです。

画像は非公式日本語化Modを導入したものです。

Vault 13から出ると、そこは洞窟。ネズミを蹴散らして外に出ると、まだ見たことのない荒野……。Vaultから外に出るときのカタルシスはバッチリあります。その後は比較的平和に暮らすShady Sandsの街を訪れたり、Waterchipを求めて訪れたVault 15が何者かに荒らされていたりと、印象的なロケーションやイベントを楽しめます。

普段の移動はスムーズに移動できますが、戦闘に入るとターン制に。アクションポイント(AP)を使って、近接武器や銃で戦います。距離によって確率が左右するため、プレイ感はストラテジーゲームのようです。ちょっとした雑魚敵なら序盤でも苦労しませんが、強敵が出てくると難易度はグンと上昇。適切な装備やレベル上げが重要です。

驚くのは、システムや世界設定がすでにこの時点で完成していること。主人公は古い型のPip-Boyを持って旅に出ますし、Vault-boyももちろん登場します。V.A.T.S.のような部位攻撃システムもあれば、B.O.S.やShady Sandsといった後年作品にも登場する要素があったりと、とても感動させられます。

もちろん『Fallout』世界ならではのユーモアも。この時代の「B.O.S.」は女性リーダーが多いため、主人公は「それならBrotherhoodって言うと男性しかいないと誤解されるんじゃない?」と門番に指摘。門番は「いやぁ、先代から続いてる名前だからなぁ……」と困った様子を見せるも、主人公は「だからって、今のままじゃだめだよ」と詰めます。確かに一理あるけど、門番に言っても……。

そして何より、ドラマ版の舞台は初代や『2』のあたりで描かれた地域なので、いくつかニヤリとできる要素もあったのです。原点に触れながら最新のドラマを観る体験は、なかなか得がたい特別な体験となりました。あーあ、こんなに好みのゲームなら、早くやっておけばよかった。


たくさん無料配布を貰っている人であれば、もしかしたら記憶から抜け落ちていたお宝が眠っているかも。超好きそう!と期待してインストールしたゲームが思ったよりイマイチかもしれませんし、あまり得意ではないタイプのものにチャレンジしてみたら、ゲームの視野が広がる……なんてこともあるかもしれません。

ゲームはやっぱり、遊んでナンボ。これを機に、ゴールデンウィークは各プラットフォームのライブラリを見直してみては?


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《みお》

超雑食の若年ゲーマー みお

2021年3月よりフリーでゲームライターをしています。現在はGame*SparkとIGN JAPANで活動し、稀にINSIDEにてニュース記事を執筆しています。お仕事募集中。ゲームの趣味は雑食で、気になったものはクラシックゲームから新しいゲームまで何でも手を出します。主食はシューター、ADV、任天堂作品など。ジャンルやフランチャイズの歴史を辿るのも好きです。ゲーム以外では日本語のロックやアメコミ映画・コメディ映画、髪の長いお兄さんが好きです。

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