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【吉田輝和の絵日記】幕開けは決戦直前から…タイムループRPG『In Stars And Time』

ラスボス直前はゴリゴリにレベルを上げてムキムキになりがち。

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【吉田輝和の絵日記】幕開けは決戦直前から…タイムループRPG『In Stars And Time』
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今回は、insertdisc5が手掛け、Armor Games Studiosから発売された『In Stars And Time』のPC版をプレイ!本作は、圧政を敷く王との最後の戦いで命を落とした主人公が、何度もループしながら最適な道をみつけていくRPGです。決戦前夜からラストダンジョンの突入を何度も繰り返していきます。

楽しいゲームであればあるほどクリアするのが惜しくなっちゃって、ラストダンジョンの最後のセーブポイントあたりで延々とレベル上げするタイプです。

◆ラストダンジョン突入から始まる物語

圧政を敷く悪の王を倒すため、立ち上がった五人の英雄たち。長い旅を経て、とうとう王との最後の戦いまでたどり着いたのだった。

一般的なゲームでいうところのラスダン突入直前が本作のスタート地点になる。眼帯をつけて眠っている人物が主人公のシフランだ。

昼寝をするシフランを起こした女の子はミラベル。もともとは館の侍祭だったのだけど、ウツロイの神から祝福を受けて特別な力を手に入れ、選ばれしものになったようだ。彼女を昔から知る人物から「地上でもっともすばらしい存在」だと評されるほど、真面目で優しい女の子らしい。

他のパーティメンバーは、町の中でそれぞれ別行動をしているので、会いに行ってみよう。

目つきが悪く、一見すると意地悪そうなこの女性はオディールだ。研究者ということもあってか、口調が少々尊大なところもあるが、頼りになる年長者だ。

やったぜ、僕好みのキャラクターデザインだ!美人タイプじゃないツリ目のお姉さんっていいよね……。

このちびっ子はボニー。パーティメンバーの中で唯一の子どもだ。そっけない態度を取ることもあるが、シフランの冗談に目を輝かせる可愛らしい一面もある。

パワーキャラな見た目の彼は、元防衛隊の戦士のイザボーだ。秘密にしていた夢を打ち明けてくれるところからも、長い時間を経て信頼関係が構築されているのがよくわかる。

プレイヤーである僕は、彼らがどんな旅路を辿ってきたのかは知る由もないが、こういう芝居がかった冗談も出来るほど、互いに信頼が積み重なっているのだろう。

決戦前夜のお泊まり会も終わり、今日はいよいよラストダンジョンに突入だ。

◆死んでからが始まり……

ラストダンジョンである館には、哀し身と呼ばれるザコ敵が徘徊しており、接触するとバトルが始まる。

敵味方入り乱れてのターン制のコマンドバトルだ。敵にも味方にも、キャラクターごとに属性が与えられていて、相手の苦手属性で攻撃すると大ダメージを食らわせられる。属性はグー・チョキ・パーの三種類で、属性の相性はじゃんけんそのままなのでわかりやすいね。

敵の弱点属性は、オディールの能力である分析を使うか、実際に攻撃した時のダメージの入り方で判断が出来る。同じ属性の攻撃を5回続けると、強力なジャックポットスキルが発動するのだ。

ジャックポットスキルを発動させるために、ターンをスキップして他の味方に回すといった戦略も可能だ。じゃんけんバトルといっても単純な三すくみではなく、緊張感のあるバトルが楽しめそうだな。

館内には、鍵のかかった扉や分かれ道があり、探索しながらアイテムを見つけたり、イベントをこなしたりしながら進んでいく。タルやクローゼットやチラシなど、大抵のオブジェクトは調べると会話が発生する。ラストダンジョンとは思えないほどのんきな会話が楽しい。

罠が隠されていそうな場所ではシフランの出番だ。怪しい柱をひとつひとつチェックして……うん、ヨシ!

と思った瞬間、巨大な岩が落ちてきてシフランは絶命する。ちなみに後ほど判明するんだけど、安全だと油断した瞬間に作動する罠だったようだ。

ゲームオーバーになってリトライ……ではなく、このままゲームは続いていく。

シフランが目覚めると、ゲーム開始時と同じ森の中だった。しかもシフランは巨大な岩に押しつぶされて死んだのを記憶している。

その後、自らを「ループ」と名乗る不思議な存在と出会い、シフランだけがループに閉じ込められていることを伝えられる。どんなに恐ろしい死に方でもバカげた死に方でも、死ぬたびにループの開始地点に戻されるらしい。そう、本作は一度死んでからが本番だったのだ。

最初に殺された罠は突破したものの、扉を開くのに必要なカギが引き返せない場所にあったり、触れるだけで一発アウトな罠があったりして、シフランたちの行く手が阻まれていく。

しみじみしちゃうほどかなりの頻度で詰みが発生する。そういう時は、触れると一発アウトな罠に触れ、強制的にループを行い、失敗しないように行動をやり直すのだ。

どんなに仲間と心温まる会話をしていても、ループするたびに何度も同じ会話をしていれば、シフランの心も徐々にすり減っていく。

プレイヤーである僕は既読イベントはスキップ出来るんだけど、シフランはそうはいかない。いや、でもループして良いことだってあるはずだ!

ほら、一周目ではタイミングを逃して不発に終わったジョークも、二周目なら完璧なタイミングで言えるから……。


25時間ほどでクリア出来ました。会話イベントが豊富で仲間との交流が楽しいのですが、何度も同じイベントを繰り返している内に、シフランとプレイヤーの精神は摩耗していきます。このシンクロ感は見事でしたね!

ゲームシステムとしてはシンプルなのですが、翻訳や音楽が素晴らしかったです!どうやって物語を着地させるのか気になって、一気に最後までプレイしちゃいました。

『In Stars and Time』は、PC/ニンテンドースイッチ/PS4/PS5向けに配信中です。


《吉田 輝和》

おじさんの絵を描くおじさん 吉田 輝和

20年近く趣味でおじさんの絵(自画像)を描いていたら、いつの間にかおじさんの絵を描く仕事をするようになったおじさん。「吸血鬼すぐ死ぬ」や「からかい上手の高木さん」など数多くの漫画に、自分でも知らない内にモブとして登場している。 現在はGame*Sparkや他メディアでおじさんの絵やゲームの絵日記を連載中。お仕事の依頼は吉田輝和ツイッターからどうぞ。

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