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『VALORANT』SCARZの名コーチ「Fadezis」がチームに残ったワケとは…新メンバーのポテンシャルや新しいコーチ体制を訊く【インタビュー】

Red Bull Home Ground 2023で実施したFadezisコーチへのインタビューをお届けします。

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『VALORANT』SCARZの名コーチ「Fadezis」がチームに残ったワケとは…新メンバーのポテンシャルや新しいコーチ体制を訊く【インタビュー】
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2023年のVALORANT Challengers Japan Split2で日本王者に輝いたSCARZ。その後インターナショナルリーグ入りをかけて行われたAscensionトーナメントでは、決勝まで進出する大躍進を見せるも、惜しくも2位に終わりました。

2023年シーズンを終えたSCARZは、Yoshiii、Allenはそのままに、MrTenzouEz(元Crest Gaming Zst)、Lumo、Tempuraを加えた新しいロースターをひっさげて11月3日~5日に行われたRed Bull Home Ground 2023に出場。結果は100Tに7-13、DRXに10-13とベスト12に終わりましたが、強豪チームに食らいつき、メンバーのポテンシャルが垣間見える内容となりました。

また、コーチにはFadezisに加え、元JadeiteのBullco、noppoが合流、国内トップチームを作り上げたコーチ陣が揃ったことも印象的です。

本稿では、今年SCARZを世界に導き、来年新たに導いてくれるであろうFadezisコーチに実施したインタビューの模様をお届けします。新メンバーのポテンシャルや、SCARZに残った理由などを伺いました。

※本インタビューはDay2に実施したもの。

◆強豪と戦って見えてきたチームの課題とポテンシャル

――試合お疲れ様でした。久々のイベントはいかがでしたか?

Fadezis:たくさんのファンと会えて楽しかったですね。

――DRX・100Tと戦った印象を教えてください。

Fadezis:DRX戦では準備してきたマップがピックできなかったのですが、それでもいい試合を見せることができたと思います。100T戦は少し難しい部分がありましたね、Americasのラウンド中の対応力の高さや、受け身の動きとの相性が悪かったように思います。

――今回の大会を通じてチームの課題は見えてきましたか?

Fadezis:一番の課題はアンチエコラウンドですね。今回の大会は、ビザの関係で一週間程度しか練習できておらず、アタッカーの動きしか満足に練習できませんでした。

ディフェンダーは選手の個人技に頼った部分が大きいんですが、怪しい部分もありつつも、それなりに戦えていたと思います。13−0で負ける、みたいな事態にはならなかったわけですし。

――ゲーム内のコミュニケーションは英語で行っているんですか?

Fadezis:僕がチームに残るならコミュニケーションは英語でやっていこうということになっていました。MrTenzouEzとTempuraはまだ英語でのコミュニケーションに難がありますが、2人にはチームのサポートも受けつつ英語のレッスンなどを受けてもらい、英語力を伸ばしてもらおうと思います。

――今大会では、コミュニケーションについて難しい場面などはありましたか?

Fadezis:そうですね...スプリット(100T戦)で1つありました。TempuraがLumoに「フラッシュ構えて」と言われた時に、勘違いしてそのままフラッシュを投げてしまうことがありました。こういったミクロの動きでコミュニケーションエラーが起きてしまって、狙い通りのタイミングで動けなかったりすることがありましたね。

――新メンバーのパフォーマンスはかなり良かったように思えますが、いかがでしょう。

Fadezis:MrTenzouEzはポテンシャルを見せてくれたと思います。オフラインで観客がいるなかでもいいプレイをしてくれました。これまでのメンバーもYoshiiiは経験豊富ですし、Allenはラークの動きにさらに磨きがかかったように思います。

Tempuraは今回かなり緊張していたみたいで、調子が悪そうでした。スクリムではいつもフラグ上位を連発する選手なので、初めてのオフライン大会で緊張があったんだと思います。加入してからすぐ世界のトップチームとオフライン大会ですからね。

◆3名になったコーチ体制と各々の強み

――Bullcoコーチとnoppoコーチの加入はチームにどのような変化を起こしましたか?

Fadezis:アセンションで負けてしまってから、自分たちのスタイルを見直す必要があると思いました。去年までは相手の動きに対してカウンターをしていくことに重きを置いていましたが、引き換えに自分たちのスタイルを確立できずにいました。

今はしっかりとした全体の動き、マクロ、戦術の理解を重要視しています。なぜこの動きが最善なのか、なぜこっちではダメなのか、Bullcoとnoppoの助けを借りながらゲームの理解を深めようとしているところです。

――コーチ3人に役割分担などはあるのでしょうか。

Fadezis:スクリムなどではコーチ全員でそれぞれノートを取りながら試合を見て、コーチ内で擦り合わせつつ問題点を見つけ、プレイヤーたちを交えてもう一度試合を確認して解決策を考えていく、という流れです。

――Bullcoコーチとnoppoコーチへの印象を教えてください。

Fadezis:noppoはマップコントロールの考え方にすごく長けていますね、どのエリアを取るべきか、どこを取るべきじゃないか、といった具合です。『CS』出身なのが大きいんだと思います。

Bullcoはアビリティ周りですね、アビリティの使い方のミスなどをすぐ見つけてくれますし、アビリティでのカウンターなども考えてくれます。僕はラウンド中の動きに注力していますね、リテイクや選手のポジショニングなどです。

◆「アセンションで優勝するしかない」

――アセンショントーナメントが終わり、2024年シーズンに向けてSCARZを離れるという選択はなかったのでしょうか?

Fadezis:抜けようとは思いませんでした。今のインターナショナルリーグのシステムでは、パートナー枠に加えてアセンション枠がありますよね。アセンションのチームは優勝時のコーチのままリーグに行くだろうし、パートナーチームがコーチを変えるとしたら世界大会で結果を残したコーチを呼ぶんだろうと思います。例えばZETAには、過去にChampionsにも出場していたCarlaoが参加しました。

なのでコーチとしてティア2からティア1に行くには、アセンションで優勝するしかないと思っているんです。そしてティア2やっていくならSCARZでやりたいと思っています。他の選択肢は考えなかったですね。

――ところで、新しい宣材写真はとてもカッコよいですね。

Fadezis:正直、写真を撮られるのは嫌いなんですよ(笑)。スタッフが撮るって言うので撮ったという感じです。Xに載せるのも乗り気じゃなかったんですが、スタッフに「載せなきゃダメだ」と言われて載せましたね。

――来年の目標とファンへのメッセージをお願いします。

Fadezis:2024年の目標はもちろんアセンションに進出すること、そのために選手たちと日々練習を重ねていくことです。ファンの皆さんには応援を続けてもらえればと思います。今のSCARZは有名な選手がいるわけではありませんが、今年の最初はSCARZも、それこそJadeiteにも有名な選手はいませんでした。これから強くなっていく選手たちを見守ってもらえればと思います。

――ありがとうございました!



“アルティメットアビリティー”とまで評されるタイムアウトなど、今年の国内競技シーンで強烈な存在感を発揮したFadezisコーチ。新たなコーチを含め、新ロスターと共にスターダムに駆け上がることができるのか、注目が集まります。

《Okano@RUGs》
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