EchoTale Gamesは、新作クラフトサバイバル『Cannibal Island: Survival』のSteam早期アクセスを開始しました。
本作は、人食い人種が棲む島を舞台にしたオープンワールドサバイバル。プレイヤーは島内を探索して資源を集め、拠点を構築して身を守りながら脱出する方法を見つけるための方法を見つけ出すのが目的です。早期アクセス版では、クラフトや戦闘、昼夜や天候変化などゲームの基本的なシステム部分が実装済みです。
本記事では、新作サバイバル『Cannibal Island: Survival』早期アクセス版のプレイレポートをお届けしていきます。
ヘリが墜落した島は恐るべき人食い人種の住処?
物語は、主人公が乗っていたヘリコプターが嵐によって墜落するシーンからスタート。なんとか生き残った主人公ですが、その島は放射能の影響によって人間が人食いに変質し、対処に向かった兵士たちが撤退したという恐るべき土地だったのです。主人公はこの島で生き抜き、無事に脱出する方法を見つけ出さなければなりません。
なんとも物騒な導入の後に、ゲームは燃え盛るヘリコプターの前から始まります。特にチュートリアルなどはないですが、周囲を見渡すと拾える石や草木などにマークが付いているので、まずはこれを拾い集めていきます。インベントリ画面(Iキー)を確認すると、石のツルハシや斧などが簡単に作れるようです。
とりあえずヘリコプター周辺で物資を集めながらテントやキャンプファイヤーを作り、最低限の生活基盤を確保。本作では体力・食料・水・睡眠(エネルギー)・炭水化物の5つのステータスを管理する必要があります。幸い近くには川も流れており水はあるのですが、食料確保のついでに少し周辺を探索してみましょう。
少し歩いていると、道端に落ちているキュウリを拾いました。キュウリって道端に落ちているものなんだっけ……? と思いながらもありがたく食べ、近くで休憩していた猪を狩って肉や皮をゲット。現時点のビルドでは野生生物は一切反撃してきません。
なんとも牧歌的な世界だなと思いつつ、拠点周りで木を切り、坑道で鉱石を集めたりしながら資源や施設を充実させていきます。およそ2日経って家の建築を始めたのですが、ここでひとつの事実に気づきました。そういえば人食い人種に会ってないな。もしかしてこの島、思ってたよりずっと平和?
未知の探索とサバイバル生活は絶対に楽しい
本作の伐採・採掘システムは少し独特で、指定したツールで決められた場所を狙う必要があります。例えば樹木であれば8等分されたピースをすべて破壊する必要があり、狙うためにはちゃんと移動しながら斧を振るわなければならないのです。また、丸太は2つまで同時に運ぶことができます。
クラフトはかなりオーソドックスなシステムで、高度なものを作るために作業机や炉などの施設が必要なタイプ。建築は最初にブループリントを配置して材料を入れていく『The Forest』に近いシステムです。チュートリアルはほとんど無いものの、ある程度クラフトサバイバルを遊んでいれば迷うことはないと思います。
現在のビルドではゲーム内の木材や鉱石など資源、施設にあるアイテムなどは短い時間でリスポーンする仕様のため、物資に困ることはありません。まだまだ作れるものは少ないのですが、金属くずなどの人工物と、鉱石などの自然物を集めるために必要な行動はそれなりにバランスがとれていると思います。
なお、人食い人種はゲーム内時間3日目からプレイヤーを襲撃するようになるほか、島内の施設周辺で徘徊しています。彼らは木の槍やナイフで少し攻撃すれば倒せる程度で、そこまで恐れる必要がなく、倒してもアイテムドロップなどはないのでさしたる脅威にはなりません。建築物を殴って壊してくることもありますが、フェンスなどの備えがあれば安心です。
クラフトを充実させるために新たな施設を作ったり、足りない資源を探索して集めるのはサバイバルジャンルのゲームの醍醐味のひとつ。『Cannibal Island: Survival』も基本はしっかりと抑えているのでクラフトや建築をしたり、防衛を充実させたりといった要素を楽しめます。
早期アクセスゆえの最適化不足が目立つ
早期アクセスということもあり、本作はまだまだ最適化されていない部分が目立ちます。最も顕著なのがプレイを続けていくと動作が重くなっていくことで、セーブやロードの時間がどこまでも伸びていくのです。
筆者の環境も理由かもしれませんが、ある時期から「世界のロードは終わってるがゲーム画面が表示されない」という状況になってしまいます。こうなるとゲームは一切プレイできず、人食い人種に襲われる音だけが聞こえるという事態になり、ゲームの進行が不可能になってしまいます。
グラフィック環境の調整やメモリ関係など、さまざまな設定を試してみたものの効果はなく、仕方なく再び最初からプレイすることに。「初期位置を拠点にしたのが問題だったのかも?」と思い、別の場所に拠点を構えましたが、やはり数時間プレイすると同じ現象が発生しました。
他にも「ツールやオブジェクトに一切干渉できなくなる」「当たり判定のない人食い人種がずっと騒いでいる」「配電盤の設定画面が他のUIと重なって操作不能」「ロードしたら魚が空を泳いでいる」など、さまざまな不具合が続出。笑える状況ならまだいいのですが、建築ができなくなったりゲームが進行できなくなる不具合が多いのは大きな問題点です。
また、日本語翻訳に関しても出来がいいとは言えず、筆者は途中から英語でプレイしていました。クラフトサバイバルとしての面白さの基本要素は持っていると思うので、今後のアップデートに期待したい部分です。
『Cannibal Island: Survival』は、サバイバルやクラフトといった要素がシンプルで分かりやすく、建築などを気軽に楽しめる作品です。しかし、早期アクセスのためかコンテンツはまだまだ少なく、何よりゲームの進行に関わる最適化不足に関しては問題アリと言わざるを得ません。
Steam早期アクセスはおよそ6か月から12か月を予定。製品版に向けてはマルチプレイヤーの導入、アイテムやクラフト施設などのコンテンツ充実、AI改善などが予定されています。ロードマップによると、オオカミやクマといった野生生物の追加や、運転できる乗り物なども実装される予定です。
オープンワールドサバイバルとしてやりたいことはわかるものの、色々な不具合を含めてまだまだ勧めにくい本作。基礎部分に関してはそれなりに期待が持てるので、今後のアップデートでの改善を楽しみに待ちたいと思います。
2回のプレイで2回ともゲーム進行不可になって作った我が家が台無しに。遊べる範囲では、サバイバル作品として結構楽しめるスパが……。
タイトル:Cannibal Island: Survival
対応機種:PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日:2023年10月28日Steam早期アクセス開始
記事執筆時の著者プレイ時間:9時間
価格: 1,600円