4年振り開催のリメイク発売後初ライブ!『29周年記念コンサート LIVE A LIVE A LIVE 2023 八王子編』レポート | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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4年振り開催のリメイク発売後初ライブ!『29周年記念コンサート LIVE A LIVE A LIVE 2023 八王子編』レポート

この4年の間で日本一、いや、世界一多くの人間が「詫びた」に違いない──2023年8月13日(日)J:COMホール八王子の熱狂をお届け。

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『29周年記念コンサート LIVE A LIVE A LIVE 2023 八王子編』レポート
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この4年の間で日本一、いや、世界一多くの人間が湧いた……いや、「詫びた」に違いない本日のJ:COMホール八王子──。2023年8月13日(日)J:COMホール八王子にて『29周年記念コンサート LIVE A LIVE A LIVE 2023 八王子編』が行われました。

『ライブアライブ』は1994年9月2日にスーパーファミコンで発売されたRPGゲーム。2022年7月22日に28年の時を経てHD-2Dリメイク版が発売され、今年の4月27日にはダウンロード版も発売されました。リメイク版発売後初のライブ開催で、リメイク版で劇中歌「GO! GO! ブリキ大王」を歌唱している影山ヒロノブ氏のゲスト出演も決定し話題になった今回のライブ。本記事ではその様子をレポートします。

なお、当レポートは一部ゲームのネタバレを含みますのでご注意ください。ライブ公式サイトには筆者の事前リハーサルレポートも掲載されているので、ぜひあわせてお楽しみください。


まずはゲームのオープニング曲でもある「LIVE・A・LIVE」からスタート。
客席に一面の『ライブアライブ』ロゴペンライトの海が広がります。このペンライトは会場側で選色制御していて一斉に色が変わる仕様。リハーサル時にも時田氏が「リメイク版の章のカラーに合わせたい」と企画提案をしていた様子をキャッチしていたのですが、各章に合わせて会場一面の色が変わる様子は圧巻。これには客席のみならずバンドメンバーのテンションも上がります。

ここでMCとして時田貴司プロデューサーと作曲家の下村陽子氏が登場。ライブアライバーにはお馴染みの「あの世で俺に~!?」「詫び続けろ~!」のコールアンドレスポンスで会場を盛り上げます。何かと熱い台詞回しが話題の『ライブアライブ』ですが、こんなにライブで詫びているのは世界中どこを探してもここしかないでしょう。声出しができる環境でこのライブを楽しめることに改めて感動します。時田氏が「リメイク版で初めて『ライブアライブ』を遊んだ人手を挙げて」と問い掛け、思いの外多くの手が挙がり感動する一面もみられました。

時田氏の「Are you ready to 詫び……?」という前代未聞の煽りが響き渡る。

ちなみにサービス精神旺盛なお2人が話し過ぎないよう、タイムオーバーすると客席のペンライトが赤く点滅する仕組み。これは天才……!

早速最初のMCタイムから赤ライトが点滅し、次の楽曲「西部編メドレー -放浪-」へ。スペシャルゲスト・口笛のYOKO氏が「西武編」のアニーを彷彿とさせる衣装で登場し、観客は作中でも聴くことができるYOKO氏のスーパープレイを生演奏で楽しみました。

続いての「原始編メドレー -接触-」では、はたけやま裕氏のバリエーション豊富なパーカッションの演奏が観客をジャングルへと誘います。

下村氏も「まさかあんなに長尺でカッコいいアレンジにしてくれるとは想像もしていなかった」と語った「生贄の宴」ではゲーム内と同じ「ウホウホ」ボイスが響き渡り、会場の心が原始に戻ります。

バンドアレンジがピッタリな「現代編メドレー -最強-」ではリードメロディーのギターが吠える!このメドレーの「KNOCK YOU DOWN!」もそうでしたが、のちに演奏される「近未来編メドレー -流動-」の「PSYCHOで夜露死苦!!」も激アツのバンドアレンジで、思わず「ゲームにも実装してほしい」と妄想を膨らませた観客も多いのではないでしょうか。もし追加コンテンツで配信されたら即購入待ったなしですね!

SF編メドレー -機心-」では作中のエンカウントSEと原作アレンジの「星屑のキャプテン」が流れ、途中からバンドが加わって演奏する演出が秀逸。リメイク版『ライブアライブ』でも唯一スーパーファミコン版から原曲が使用されていたこの曲ならではの演出でした。心臓に悪い「SF編」のエンカウント音も客席のトラウマを蘇らせたことでしょう。お客さん……気の毒に……。

第1部の最後を飾るのは「近未来編メドレー -流動-」そして「GO! GO! ブリキ大王!!(Japanese Ver.)」で影山ヒロノブ氏が登場!

暗転した会場にアキラの名台詞「ざけんなよ……そんなカッコにならなくてもな……一つにはなれんだよ! なあ……そうだろ、松ッ!!」のリメイク版ボイスが響き、ステージに影山ヒロノブ氏が登場すると会場のボルテージはアップ。魂の歌唱に会場は熱狂しました。もちろんブリキ大王の技名シャウトも再現。時田氏と下村氏が長年夢見てきた影山氏とのコラボレーションを目の当たりにし、感極まって涙する観客の姿も多く見られました。夢は諦めなければ叶う可能性があると教えてくれる『ライブアライブ』……大切なことが詰まっている名作といえるでしょう。

「GO! GO! ブリキ大王!!」を熱唱する影山ヒロノブ氏

マックスボルテージになった会場は一度休憩を挟んで、第2部は「功夫編メドレー -継承-」からスタート。

筆者は「鳥児在天空飛翔 魚児在河里游泳」が流れると自然と涙が出てしまうのですが、この日のJ:COMホール八王子は同志だらけのようでまた胸が熱くなりました。「功夫編メドレー」のアレンジは、過去に発売されたアルバムやゲーム内アレンジでも同曲を担当した亀岡夏海氏。これを生演奏で聴けてしまうのがライブイベントの醍醐味ですね。下村氏たっての希望でメロディーには中国の伝統的な弦楽器の二胡が使用されているのですが、これをさっきまでヴァイオリンを弾いていた伊藤友馬氏がさらりと楽器を持ち替え演奏していました。「吉祥寺編」から二胡の演奏で楽しませてくれている伊藤氏ですが、プロの技に改めて感動させられます。

お次は「幕末編メドレー -密命-」で、スペシャルゲストのHIDE×HIDEの2人が袴姿で登場。呼び込み時に時田氏と下村氏にガチライブアライバーっぷりを暴露されたHIDE×HIDEは、20周年記念の「吉祥寺編」から参加しているメンバー。リメイク版のレコーディングでも和楽器奏者を集めるお手伝いをしたとか。今回のライブではリメイク版で篠笛など他の楽器が奏ていたメロディーラインも尺八で再現。このライブだけでなんと5本の尺八を使い分けていました。

HIDE×HIDEの三味線・尾上秀樹氏
リハーサルでは自前の『ライブアライブ』ロゴTシャツとエナメルバッグで登場したと暴露された尺八の石垣秀基氏

これで7人の主人公が集ったこととなり、ライブはいよいよ終盤へ。「中世編メドレー -魔王-」のバンドアレンジはリメイク版でも「中世編」の楽曲いくつかのアレンジを担当した亀岡夏海氏が、そして続いての「魔王オディオ~MEGALOMANIA~ARMAGEDDON」メドレーは今回のライブでバンドマスターとキーボードも兼任している上倉紀行氏が担当。上倉氏はリメイク版「凛然なる戦い」のゲーム内楽曲アレンジも担当していて、それを本人の生演奏で楽しめるのも今回のライブならでは。

「ARMAGEDDON」のバッドエンドでメドレーが終了してしまいましたが、もちろんこれでライブは終われません。

最終編メドレー~GIGALOMANIA」でリメイク版の新曲「GIGALOMANIA」が初生演奏され、最後はエンディング曲「Live for Live」で大団円……とはいかないのがサプライズ満載の『ライブアライブ』。

アンコールの「スペシャルメドレー」で披露されたのはなんと「Battlissimo」。この楽曲は『LIVE・A・LIVE 完全攻略ガイドブック Limited Edition』の付属CDに収録されていた他では聴けなかった伝説の楽曲です。筆者はリハーサル参加中にセットリストで楽曲名を見かけたものの、思わず現場スタッフに「え?「Battlissimo」って何ですか!?」と聞いてしまったほど。演奏されることが信じられず、今回の特別バンドの名前か何かだと思ってしまいました。しかもアンコールには作曲家・下村陽子氏自らも演奏に参加!あまりステージで演奏しない下村氏、これは非常にレアです。(ちなみに復刻版のサウンドトラックにはこの幻の楽曲たちが収録されていますのでご堪能あれ。)

最後は影山ヒロノブ氏含む出演者大集合で「GO! GO! ブリキ大王」を大熱唱。時田氏もマイクを握り、さらに夜公演では島本和彦先生も乱入!(嘘だろ?この人さっきまで国際展示場にいたんだぜ……?さすが島本先生、無理を通すッ!)ということで作詞者本人によるライブ歌唱&影山ヒロノブ氏とのコラボレーションが実現した、ここでしか観ることのできない、まさに伝説に残るライブとなりました。

ちなみに特別バンドの名前は募集中とのこと。時田氏は来年30周年にもライブ決行することを宣言していましたので、いい名称が思い付いたらハッシュタグ「#LALAL2023」と共にSNSに投稿すれば、次回のライブから採用されるかも!?

そしてSQUARE ENIX MUSICからは今回のライブのセットリストを再現した原曲サウンドトラックのプレイリストも登場。各種サブスクリプションサービスでライブの余韻に浸りながら『ライブアライブ』30周年に期待して「詫び続け」ましょう!

先行展示され大人気だった「LIVE A LIVE ぬいぐるみ キューブ」はスクウェア・エニックス e-STOREで予約受付中
ロビーではオリジナル版とリメイク版の貴重な原画の展示も楽しめるようになっていました。
フォトスポットでは「LIVE A LIVE ぬいぐるみ キューブ」と一緒に記念撮影をする人たちで長蛇の列が。
「最終編」演奏時はペンライトが各章の色に。この演出……心じゃよッ!

『29周年記念コンサート LIVE A LIVE A LIVE 2023 八王子編』セットリスト再現プレイリスト」
https://sqex.lnk.to/RSC9wE

『29周年記念コンサート LIVE A LIVE A LIVE 2023 八王子編』公式サイト
https://www.jp.square-enix.com/music/sem/page/lalconcert/

「LIVE A LIVE HD-2D Remake Original Soundtrack」公式サイト
https://www.jp.square-enix.com/music/sem/page/lalost/

セットリスト
【第1部】
M01「LIVE・A・LIVE」編曲:亀岡夏海

M02「西部編メドレー -放浪-」編曲:直江香世子 口笛:YOKO
「WANDERER」「Under the Fake」「THE WILDS」「Sancho・de・Los・Panchoz」

M03「原始編メドレー -接触-」編曲:森空青
「NATIVE LIFE」「いいお天気でしょ!」「生贄の宴」「Kiss of Jealousy」

M04「現代編メドレー -最強-」編曲:森空青
「最強 -VICTORY ROAD-」「猛者達…」「Versus!」「KNOCK YOU DOWN!」

M05「SF編メドレー -機心-」編曲:上倉紀行
「Unseen Syndrome」「CAPTAIN SQUARE」「星屑のキャプテン」

M06「近未来編メドレー -流動-」編曲:上倉紀行
「Wait for Truth」「PSYCHOで夜露死苦!!」

M07「GO! GO! ブリキ大王!!(Japanese Ver.)」編曲:直江香世子 歌唱:影山ヒロノブ
作詞:時田貴司、ファミ通読者のみなさん feat. 島本和彦

【第2部】

M08「功夫編メドレー -継承-」編曲:亀岡夏海
「鳥児在天空飛翔 魚児在河里游泳」「老拳師下深山」「在中国的戦闘」

M09「幕末編メドレー -密命-」編曲:直江香世子 尺八:石垣秀基(HIDE×HIDE) 三味線:尾上秀樹(HIDE×HIDE)
「密命」「忍音」「殺陣!」

M10「中世編メドレー -魔王-」編曲:亀岡夏海
「魔王への叙曲」「届かぬ翼」「凛然なる戦い」「魔王山を往く」

M11「魔王オディオ~MEGALOMANIA~ARMAGEDDON」編曲:上倉紀行

M12「最終編メドレー~GIGALOMANIA」編曲:亀岡夏海
「絶望の都」「Silent Labyrinth」「ILLUSION…」「PURE ODIO」「Live over Again」

M13「Live for Live」 編曲:森空青

【アンコール】
「スペシャルメドレー」編曲:直江香世子
「Battlissimo」「GO! GO! ブリキ大王!!(Japanese Ver.)」
※下村陽子氏もバンドに参加

Photo By MASANORI FUJIKAWA

《アネモネ・モーニアン(アニモ)》

ボーカリスト アネモネ・モーニアン(アニモ)

"アニモ"の愛称で親しまれるボーカリスト。カナダで培ったグローバルな感性を駆使した歌唱・音楽制作を得意とする。 その多様性を尊重する精神、そして英語力、また、映像作品・ゲームに対する愛から、時にライター・通訳・翻訳家としても活動している。

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