サイコスリラーADV『Loretta』―フィルム・ノワール、ヒッチコックのスリラー、「柔らかい殻」「1922」「ロリータ」といった映画から影響を受けた作品【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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サイコスリラーADV『Loretta』―フィルム・ノワール、ヒッチコックのスリラー、「柔らかい殻」「1922」「ロリータ」といった映画から影響を受けた作品【開発者インタビュー】

不貞も犯罪もダメ絶対。

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サイコスリラーADV『Loretta』―フィルム・ノワール、ヒッチコックのスリラー、「柔らかい殻」「1922」「ロリータ」といった映画から影響を受けた作品【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Yakov Butuzoff氏開発、PC向けに2月16日にリリースされたサイコスリラーアドベンチャー『Loretta』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、プレイヤーがヒロインと共犯関係となり、自身の作り出した悪夢の中へと手を引かれてゆくサイコスリラーアドベンチャー。主人公ロレッタ・ハリスと、その夫ウォルター・ハリスは、環境の変化と生活の困窮によって関係が冷え切っている状況です。とある日、作家であるウォルターに、多額の生命保険がかけられていることを知ったロレッタ。冷え切った夫婦の関係はもとより、夫が不貞を働いていたことなど、多くの要素が絡み合い、静かに、恐るべき計画がはじまろうとしています。プレイヤーはロレッタを取り巻くドラマを操作しながら、その結末を見届けていきます。日本語にも対応済み。

『Loretta』は、1,700円で配信中。Game*Sparkでは過去にプレイレポートも掲載しています。



――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Yakov Butuzov氏(以下Yakov)こんにちは!Yakov Butuzovです。サイコスリラーである本作の作者であり開発者です。現在27歳で、生まれてからずっとゲームが大好きです。一番好きなゲームを1つ選ぶのは難しいですが、もし選ばなければいけないとしたら、間違いなく 『The Elder Scrolls III: Morrowind』ですね。

――本作の開発はなぜ始まったのですか?

Yakov医療系の大学を卒業後、退屈でありがたみのない職場で働いていたのですが、1カ月も持ちませんでした。ゲーム開発は大学在学中に始め、これを本業にしたいと思っていたのです。本作は私の友人でありアーティストのDaria Vodyanyaと一緒にデザインしました。今後も2人で次々にゲームをリリースしていきたいと思っています!

――本作の特徴を教えてください。

Yakov本作は、プレイヤーがヒロインと共犯関係となり、自身の作り出した悪夢の中へと手を引かれてゆくサイコスリラーです。本作のストーリーはは、1940年代の激動の時代に、裏切りや不貞を働く夫との問題を乗り越え、自らの主体性を取り戻していくひとりの女性を中心に展開していきます。

開発にあたり私にとって一番の挑戦は、一風変わったヒロインを作りあげることでした。ロレッタはゲーム中、恐ろしいことをしますが、プレイヤーはその程度に影響を与えることができます。プレイヤーが下す決断には、それぞれ結果が伴います。人生においては遅かれ早かれ、どんな人でも裏切りや貧困、そして運命的な試練に直面するでしょう。誰もが自分なりの方法でそれらに対処しようとしますが、もしそのすべてが一人の身に降りかかるとしたらどうなるか……本作はあえてそれに挑戦するのです。

――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?

Yakov本作は、文学や映画が好きなプレイヤー、そしてサスペンスやスリラーが好きなプレイヤーにも気に入っていただけるでしょう。

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Yakovコンセプト的にもビジュアル的にも、本作は20世紀のアメリカ美術、アンドリュー・ワイエスやエドワード・ホッパーの作品、40年代から50年代のフィルム・ノワール、アルフレッド・ヒッチコックのスリラー、フィリップ・リドリーの映画「柔らかい殻」、そしてスティーブン・キングの「1922」やウラジミール・ナボコフの「ロリータ」からインスピレーションを得ています。また、私は80年代の名作スリラーやブライアン・デ・パルマの映画の大ファンなので、これらの映画は必然的に本作に何らかの影響を与えたと思います。

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Yakov確かに新型コロナは地球全体に影響を及ぼしてきましたが、私は自宅で作業をしているため、本作の開発にはあまり影響がありませんでした。また、本作のパブリッシャーと私は別々の国におりますので、連絡はもっぱらインターネットを通じて行っています。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Yakovもちろんです!本作は、どんなプラットフォームでも配信し、収益化して大丈夫です!私も本作の動画を観て楽しんでいますし、本作をコンテンツに選んでくれた皆さんに感謝しています。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

YakovSteamでは日本を含む世界中のプレイヤーの皆さんからのレビューを読むことができ、とても光栄に思っています。 本作のリリースを機に、オンラインで多くの方々とお会いすることができました。ぜひお友達になっていただけると嬉しいです。

私は、ゲームは他の文化と同様に、人々を結びつけ、人生のつらさを紛らわせ、時には少し考えさせてくれるものだという考えに基き、世界中の人々の娯楽のために仕事をしてきました。

私の作ったゲームに興味を示してくれた日本の皆さんに感謝申し上げます。私が本作の開発を楽しんだのと同じように、皆さんにも本作をプレイし、楽しんでいただけることを願っています!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。


《Chandler》
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