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「(Xboxの盛り上がりは)ゲーム業界の中小企業に良いことしかない」MSによるAB買収に好意的な意見明らかに―英政府機関

6つの意見書の内、5つのスタジオは匿名による公開となっています。

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「(Xboxの盛り上がりは)ゲーム業界の中小企業に良いことしかない」MSによるAB買収に好意的な意見明らかに―英政府機関
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イギリス政府機関の競争・市場庁(CMA)はマイクロソフトのアクティビジョン・ブリザード買収に対して自身が発行した可能な救済策の通知へ寄せられた6つの開発スタジオからの意見書公開しました。

コンソール版『マイクラ』開発スタジオ等含む6社とも好意的な意見

6つの意見書の内、5つのスタジオは匿名による公開となっています。唯一名前を挙げての公開となった4J Studiosは、『マインクラフト』のコンソール移植を幅広く手掛けているほか、ベセスダソフトワークがパブリッシュを担当した映画「スタートレック」ゲーム化作品や、『The Elder Scrolls IV: Oblivion』等の開発も担当しています。

4Jスタジオは意見書で、「マイクロソフトのパートナー、そしてマイクロソフトに買収された会社(Mojang)のパートナーとして、かなりユニークな立場で仕事をしてきました。買収が完全に行われるまで長い期間がありましたが、マイクロソフトは引き継いだ契約のあらゆる要素を尊重し、新しいプラットフォームやその他のコンテンツ強化に対応するため関係を大幅に広げています。」とMojangの買収を例示しています。そして、マイクロソフトの傘下において圧力を受けたことや、優遇を感じたことは無く「全ての取引において公正かつプロフェッショナルだった」と述べ、今回の買収が業界の自然な進化に過ぎず、自社に対して何の懸念もないと表明しました。

匿名スタジオBは、業界における消費者の趣味嗜好は多岐にわたり、プラットフォームにとって必携と言えるタイトルはないとの考えを述べ、「マイクロソフトが特定のゲームを全てのプラットフォームで利用できるようにすると表明していることを考慮すると、提案されている取引が消費者に悪影響を及ぼすとは考えていません。」とまとめています。

匿名スタジオCは自身がソニー、マイクロソフト、アクティビジョンのようなパブリッシャーのほとんどと関わりがあったという独立系ゲーム会社だといい、マイクロソフトとの25年の取引で契約を遵守する姿勢に信頼が持てる点、クラウドゲーミングの発展に伴う業界の統合の必然性を考えれば今回の買収が自然なものであるという点、アクティビジョンに対する巨額出資者であるテンセントの存在が懸念される点の3点を意見として示しました。そのどの意見でも買収に対して好意的なようです。

匿名スタジオDはモバイルやPCも含む主要なプラットフォーム全てで発売しているAAAタイトルのデベロッパーかつパブリッシャーだといい、「私たちは今回のような買収について正確な予測を行うのは困難だと考えています。」と述べた上で、「本合併が当社および当社の連結子会社に与える影響は軽微であると見込んでいます。」と立場を示し、プラットフォームの独占等の心配もしていないといいます。

「買収は私たちのような中小企業にとって、良いことしかありません。」

匿名スタジオEはXboxとプレイステーション双方でゲームを展開する会社だと語り、それぞれにおけるゲームの売上推移に違いが出てきていること、その理由がプレイステーションプラットフォームが有料マーケティングを重視している一方、Xboxではストアの特集やGAME PASS経由でゲームを購入するプレイヤーが増えていることにあることを示しています。それ故、「買収は私たちのような中小企業にとって、良いことしかありません。」と中小規模タイトルの開発、販売においてXboxプラットフォームが盛り上がるのは歓迎する旨を述べ、業界としてもより公平な競争の場を作ることも期待できると語っています。

匿名スタジオFは「私たちは正直なところ、この買収への反対意見は少し誇張されていると考えています。」と立場を明らかにし、買収の阻止が、潜在的なマーケットリーダーの意思に伴って、真の競争や消費者のための革新的な取り組みを妨げる可能性があるとの懸念を示しています。また、「誰かを指弾したいわけではない」としながらもマイクロソフトにおいて同業者が新たな景色を見られるのは良いことだと結んでいます。

形勢はマイクロソフトに傾いた?ソニーもまだまだ強硬姿勢崩さず


EUは承認の見通しとの情報や、アメリカでのソニーへの召喚状取り消し請求却下に続き、業界側からも好意的な意見が明かされた本件。対してソニーはCMAへの意見通知でも、買収の懸念やZeniMax買収後のマイクロソフトによる『TES6』『スターフィールド』の独占化を例示するなど、頑なに買収への反対姿勢を崩さない様相であり、決着はまだまだ長引く予感がします。


《焦生肉》

ゲームに関わって飯食いたい 焦生肉

ストーリー重視でゲームをプレイするけどシステムも特徴がないとイヤ!なわがままゲーマー。わがままなくせにコンプリート癖もある上つまみ食いも大好きなので積みゲーが溜まる溜まる。ゲームで飯を食うことを夢見てたらほんとにそんな機会に恵まれた。

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