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スイッチ向けロボSLG『フロントミッション ザ・ファースト: リメイク』プレイレポ―「迫力」は減じても、決してその魂までは失われていない【特集】

新たなグラフィックで描かれる『フロントミッション ザ・ファースト』。その魅力に迫る!

連載・特集 プレイレポート
スイッチ向けロボSLG『フロントミッション ザ・ファースト: リメイク』プレイレポ―「迫力」は減じても、決してその魂までは失われていない【特集】
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Forever Entertainmentは、ニンテンドースイッチ向けシミュレーションゲーム『フロントミッション ザ・ファースト: リメイク』を、2022年11月30日に配信開始しました。

本作は、1995年にスーパーファミコン向けに発売されたオリジナル版『フロントミッション』に、さまざまな新要素をくわえて移植した『フロントミッション ザ・ファースト』のリメイク作品。スクウェア・エニックスのライセンスを受け、Forever Entertainmentが開発・パブリッシングを手がけています。

舞台となるのは2090年、巨大な歩行兵器「ヴァンツァー」が世界中の紛争で用いられる時代。オシアナ共同連合 (O.C.U.)とニューコンチネント合衆国 (U.S.N.) の国境があるハフマン島で、プレイヤーは新たな紛争と、その陰にある大きな陰謀に巻き込まれていきます。

本稿では、新たなモードが加わった『フロントミッション ザ・ファースト: リメイク』のインプレッションをお届けしていきます。なお、本作には、発売日より、一部効果音の変更や一部の機能・演出強化を含むDay1パッチが配信されています。

遊べるモードは2種類!

本作には「モダン」「クラシック」の2種類のゲームモードが搭載されています。「クラシック」はリメイクのベースになった『フロントミッション ザ・ファースト』の音源を採用、グラフィックを平行投影で表現。『フロントミッション ザ・ファースト』に近いゲーム体験が可能になっているモードです。

「モダン」はリメイクでの要素を詰め込んだもので、アレンジされたサウンドや透視投影でのグラフィックを採用。また、マップ上をより見やすくするためにカメラ移動をシステムに組み込んでいます。さらに『フロントミッション ザ・ファースト』の細かな改善や修正を適用しているモードです。

どちらのモードでも本作のグラフィックは、オリジナル版(スーパーファミコン)および『フロントミッション ザ・ファースト』のドットではなく、リメイクした3Dで描かれます。また、リメイク版のマップは比較的アップで描かれるため、ユニットが障害物で見えなくなることも。そのため、カメラ移動できるモダンモードのほうがプレイしやすい印象です。

なお、モダンモードでもオプション設定でオリジナル版音源に切り替えることができます。7種類の難易度(アンロックあり)を含め、自分好みの設定でゲームを楽しむことができます。

陰謀渦巻くハフマン島の戦場を駆け抜けろ!

ゲーム開始時には、シリーズに慣れてない人や久しぶりにプレイする人向けのチュートリアルが用意されています。これはDS版に導入されたものと同様で、移動や攻撃などの基本を学ぶことが可能です。ちなみにここの教官は『FRONT MISSION5 Scars of the War』に登場するグレンですね。

ゲーム本編はオリジナル版をベースにした「O.C.U.編」と『フロントミッション ザ・ファースト』で追加された「U.S.N.編」の2つのシナリオが用意されています。O.C.U.編では“ロイド”を、U.S.N.編では“ケビン”を主人公にしたシナリオが描かれ、この島で起きている事件や大きな陰謀が明らかになっていきます。

ゲームの流れは基本的に「街で準備→目的地で戦闘→稼いだお金で街で再び準備」を繰り返しながら物語を進めていきます。街ではヴァンツァーのパーツや武器を購入したり、コロシアムでお金を賭けて対戦して稼ぐことも可能。酒場には愚痴をこぼす酔っぱらいや怪しい男などもいて、きな臭い情勢の島の雰囲気を演出しています。

戦闘マップでは基本的に「敵ヴァンツァーを全滅」「目標を破壊」などのミッションの達成を目指します。戦闘はターン制戦闘で、ヴァンツァーは胴体を破壊されると撃破になります。また、腕や脚などのパーツが破壊されれば、攻撃や移動に影響が出るのです。

本作は基本的に序盤は戦力が乏しく、慣れないうちはかなり厳しい戦いになるでしょう。そのため、上手く生き抜くためには入念な準備が必要です。

整備は生存に直結!仲間の個性を活かし戦え

街のショップではヴァンツァーの装備品を購入できます。パーツの種類は「胴体」「右腕」「左腕」「脚部」「コンピューター」で、コンピューター以外のパーツにはそれぞれ耐久度が用意されています。

また、装備できる武器は「右手」「左手」「右肩」「左肩」の4種類。手持ちの武器はマシンガンやライフルのほか、グレネードランチャーや近接武器が存在しています。肩部にはミサイルやシールドも装備可能です。なお、パーツ及び武器すべての装備品はヴァンツァーのパワーで動かせる重量以内にする必要があります。

『フロントミッション』シリーズの魅力に「パーツの豊富さ」があります。ゲーム内にはさまざまな企業が存在し、それぞれがヴァンツァーのパーツを制作しています。企業によっての個性があったり、性能差があったりするなかで、いかに自分好みのカスタマイズをしていくのかが本作の楽しみでもあります。

もちろん、ヴァンツァーだけでなくパイロットの成長も重要です。パイロットは「格闘」「近距離」「遠距離」「防御(回避)」の4つのステータスがあり、レベルアップでさまざまなスキルを習得していきます。スキルには「パーツを狙う」「武器相性を無視して先制する」などの効果がありいずれも強力。仲間には得意な戦い方の適正もあるので、見極めつつ上手く育成していきましょう。

仲間が増えていくことで戦術の幅も増えていきます。ストーリーだけでは加入しない仲間もいるので、街を観光したり、ときには前の街に戻ったりしてみましょう。

個性豊かなメンバーも魅力的な作品です。

実際のところリメイクってどうなの?

ここからは、今回のリメイクについて少し紹介していきます。まず、ベースになった『フロントミッション ザ・ファースト』は、2007年に発売されたニンテンドーDS版のようです。冒頭のチュートリアルがDS版で追加された要素なのもありますが、一部のキャラのセリフやミッションなどもDS版に準拠しています。

次に、一番の変更点でもあるグラフィックの変更について。これは筆者の好みにもよるのですが、キャラクターグラフィックはそこまで気にならず、ヴァンツァー描写だけは少しもったいないかな、という気持ちがあります。マップ画面ではあまり気にならないのですが、戦闘画面はリアル(表現が正しいかわかりませんが)になったはずなのに、どうしてもどこか迫力が足りない描写なのを感じてしまうのです。

もちろん悪い部分だけでなく、戦闘でのコントローラーへの振動の追加など、一部は以前よりも強化されている印象で、攻撃を受けている際の臨場感などはよく伝わっていると思います(筆者はニンテンドースイッチのProコントローラーを使用)。なにより読み込み速度が少なく、手軽に遊べるのは大きな好材料だと思います。

また、新たなグラフィックに対応した、モダンモードでのカメラ移動や全体マップ機能はゲームを遊びやすくしている工夫として評価したい部分です。反面、クラシックモードとリメイク版グラフィックの相性があまり良くないのを感じるので、なるべくモダンモードで遊ぶほうがより楽しめると感じました。

筆者はある程度シリーズに慣れていることもあるせいか、難易度などゲームバランスには大きな差を感じずに楽しむことができました。カスタマイズの楽しさ、序盤の難しさなど『フロントミッション』としての魅力は十分に堪能できると思います。

しかし、ここだけは直してほしいという部分がひとつあります。それは、ショップでのアイテム購入時の店主の「テンキュー」がないという部分。ぜひともアップデートでもいいからここは再現して欲しい……!


『フロントミッション ザ・ファースト: リメイク』は、ニンテンドースイッチ向けに2022年11月30日配信。価格は3,599円です。


※UPDATE(2022/12/1 7:00):コントローラー振動機能についての文言を意図が正確に伝わるよう調整しました。コメント欄でのご指摘ありがとうございます。

《Mr.Katoh》

酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

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