泣いたらアカン!幼女と野獣のADVRPG『メグとばけもの』体験版プレイレポ―うっかり世界を破壊しちゃう女の子を護衛せよ【Steam NEXTフェス】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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泣いたらアカン!幼女と野獣のADVRPG『メグとばけもの』体験版プレイレポ―うっかり世界を破壊しちゃう女の子を護衛せよ【Steam NEXTフェス】

ニンゲンってのは、ホントにムズカシーもんですね。

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泣いたらアカン!幼女と野獣のADVRPG『メグとばけもの』体験版プレイレポ―うっかり世界を破壊しちゃう女の子を護衛せよ【Steam NEXTフェス】
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ただいま、10月3日から10月10日までの間、Steamでは「NEXTフェス」を開催しています。これから発売を予定しているゲームの体験版、開発者による配信など気になる内容が目白押しとなっており、ゲーマーなら見逃せない注目のイベントです。

本記事では、たった1週間で数百以上のタイトルを見てまわるわけにもいかず、なにかと忙しい現代人ゲーマーの方々。そう、あなたのために、Game*Sparkが数ある体験版の中からオススメの1本をお届けします。

今回は、Odencatが開発し、ほのぼのと切なさが入り混じったアドベンチャーRPG『メグとばけもの』体験版を紹介していきます。

メグとばけもの』とは

本作は、魔界に住む魔物たちと、そこに迷い込んだ人間の少女が織り成すハートフルストーリーで展開される作品。バケモノである主人公・ロイと相棒・ゴランは、ひょんなことから謎の幼女・メグの保護者代理となって、母親探しを手伝います。

どういうわけか、メグが泣くと世界が破壊される恐れがあり、その事実を身をもって知るロイは彼女を守ることに。どこか見覚えのある構成のバトルでは、すでに体力ゲージが振り切っているロイが他の魔物を圧倒しますが、肝心のメグが泣くと世界諸共に終了。なんとも独創的なシステムが特徴です。

8月の「BitSummit X-Roads」における本作のレポートでは、あくまでストーリー重視の作風であり、戦闘は主体ではないとのこと。あらゆるユーザーに、メッセージ性の強い物語を純粋に楽しんでもらえるよう、ストレスフリーを考慮した設計となっていました。

また、本作は日本語をはじめとした複数言語に対応し、ボタン表記を含めたフルコントローラーサポートとなっています。

剣と魔法に仇なす……いまでも珍しい現代志向

魔界と魔物というからには、ありがちな中世物かと思い込んでいましたが、さっそく予想を裏切るSFチックな展開となりました。

ゲームを開始すると、シザーハンドならぬ、カニハンドの右腕を持つ主人公がポッドのような空間に閉じ込められています。ぶっきらぼうな物言いで誰かに告げると、おそらくはコンピューターがロイの意思をくみ取り、そのまま彼を乗せてロケットが発射されました。

どこか思いつめた様子のロイは空を飛び越え、窓から見える宇宙の景色を背に、ふと物思いにふけって語りだしました。本作のストーリーは、すべてが終わった後のロイが回想する形で順番に紡がれていくようです。

時を遡り、本作のキーパーソンであるメグが見知らぬ魔界の底で覚醒。その後、母親を探して偶然にもロイたちと遭遇し、ここからが本当の始まりです。

ただでさえ危険な魔界では、魔物は人間を憎み、そして食べてしまいます。そんなところにぽつんと現れ、寂しさと無知もあってか、よりにもよって魔物に引っ付く幼女が長生きできるとは思えません。実際、すぐに食べられそうになるのですが、心身ともに年相応のメグは泣き出してしまいました。

すると、画面が赤くフラッシュし、世界そのものが激しく揺れ動きます。百戦錬磨の巨大な魔物ですら身の危険を感じ、すべてを滅ぼしかねないメグの力を認めざるを得ません。とにかく、メグを泣かせてはいけないと理解したロイたちは、遠回しに世界という人質を取られて母親探しを手伝うことになりました

幼女にも平等に接する漢の中の漢、ロイ。

右手で殴り左手であやすダブルバトル!

体験版では最序盤しか遊べませんが、アドベンチャーパートの探索や会話、RPGパートの戦闘など基本部分はしっかりプレイできます。特に、メグを守りながら敵と戦う本作の象徴的なシステムは、丁寧なチュートリアル入りで説明されていました。

大柄で筋肉質な見た目からしてパワー系のロイは、スタート時点で体力が5ケタでカンストしており、ちょっとやそっとの攻撃ではびくともしません。ただ、敵の攻撃は後ろで見ているメグにも違う意味で通ってしまい、数値化されたメグの機嫌がゼロになると事実上のゲームオーバーとなります。

ストーリーが進むと、オモチャを使ってメグの機嫌を取り、回復することができます。もともとゲージの最大値が低いメグに対しては、ほぼ全回復の効果がありますが、何度も使えるわけではないので注意が必要です。

何事もバトルにおいては、できるだけ早く相手を倒すことが肝要です。適切なタイミングで行動を選択し、攻撃と防御、あるいは回復。それらの時機を正確に把握して繰り出すことができれば、それだけバトルを有利に進められます。

おや、ロイの様子が……?

本作にはレベルの概念はなく、体験版の範囲でエンカウント戦闘などもありませんでしたが、バトルに勝つとロイが成長して技を覚えることがあります。敵を早く倒すためにも強力な技は絶対に欠かせず、場所によっては、あさることで思いもよらない大ダメージを与えることもありました。

大抵の魔物はロイの敵ではありませんが、ボスと思しき相手も当然ながら登場。万単位のダメージを連発するので、ロイとしては、ボスクラスがイーブンくらいに思えます。ボス戦では、メグがいたりいなかったりするので楽といえば楽ですが、これまで習ったことをしっかり実践できなければ普通に負けるかもしれません。

優しさだけでは語れない世界観

全体的に、全年齢A区分のビジュアルと雰囲気の本作ですが、それで終わりではありません。光には闇があるように、メルヘンはシリアスの面も持ち合わせています。そうでなければ、筋の通ったストーリーは成り立たないのです。

退廃的で弱者に厳しい魔界で暮らし、どろどろの黒い液体をすすってサバイバル生活を送ってきたロイは、メグという小さな人間との交流によって大事なものを知る……そういう筋書きが本作の端々から読み取れると思います。

迷子の女の子を母親のもとに送り届けるために、主人公が一肌脱ぐ……という構成は一見ありふれていますが、だからこそ工夫が必要です。本作の場合、まるでスラムのような魔界の様子は包み隠さず表現され、ファンタジーとは無縁なリアリティが広がっています。

魔物も人間は食べ物としか思っておらず、しょっちゅう誰かを食べようとしますが、こんなところに生まれ育ったら心が荒むのも無理はありません。それを見ると、またメグが泣き出して世界が滅亡するのもあり、ロイが見せないようにしているのかもしれませんが。戦闘になっても、敵が死ぬことはありませんし、血がドバドバと吹き出ることもないのはメルヘンの意地でしょうか。

誰も死なない優しい物語は、ドブのニオイが鼻につく貧困街のような暗い下地にこそよく合うものです。逆に、ドロドロしたサスペンスやホラーを描くときは、美少女に囲まれたポップで夢のある背景の方が似合う気がします。

本作に関しては、先述の通り、どっちも当てはまるので何とも言い難いです。相棒のゴランが裏の何者かと通じているような描写、それと関係するメグの力。そもそも何故、魔界へ落ちてきたのか。そして、メグの母親の生死、この世界を滅ぼしかねない娘の力との関係性などなど。もしかしたら、バッドエンドな気がしてなりません。


本作は、ストーリーメインということでバトル要素は薄く、あまり苦労せず体験版をやり遂げることができました。レベル上げなど、国産RPGによくある作業的なプレイングが苦手な筆者には、なかなか嬉しい設計となっています。

ゲーム内でのドットらしきメグの顔、バトル時のUIなどは、古い時代の有名なJRPGによく似ています。ただ、それで感動も一緒についてくるというわけではなく、やはり本作の開発者の手による部分も大きいと思います。

体験版の最後に出てくる回想シーンでは、思わず、うるっとくる場面もありました。

『メグとばけもの』は、2022年冬にニンテンドースイッチ、およびPC(Steam)向けに発売予定です。


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《りおちゃんこ鍋》

ニート10年ゲーム20年の大元帥 りおちゃんこ鍋

一般曹候補として徴兵されて1か月で脱柵後、ラノベ作家を目指すという名目でママの年金を喰い潰し、1秒も働かずに35万のPCを購入。若干8才で『パーフェクトダーク』をクリアし、『コール オブ デューティー モダン・ウォーフェア2』『レインボーシックス シージ』『Apex Legends』など、戦場を渡り歩く根っからのFPS畑。強さだけが全てという当時の業界に感化され、クソゲーとヌルゲーマーを許さない。現在は、エロゲソムリエを自称し、単身DLsiteにて潜入捜査中。好きなバイオは「アウトブレイク」、嫌いなエロゲは「紙芝居」。

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