鳥類裁判ADV『鳥類弁護士の事件簿』待望の日本語版が、2022年内にニンテンドースイッチ向けに発売されます。元々、『Aviary Attorney』として2015年にSteamで配信され、2020年には海外ニンテンドースイッチでも発売されていた高評価アドベンチャーゲームが、7年の年月を経て待望の日本ローカライズです。
9月15日から18日までの4日間、千葉・幕張メッセで開催された国内最大のゲーム展示会「東京ゲームショウ(TGS 2022)」にて、試遊する機会があったので遅ればせながらもプレイレポをお届けします。
本作の舞台となるのは1848年のフランス。再び革命の気運が盛り上がるパリの街では、無実の罪で投獄される動物たちが後を絶ちませんでした。
そんな混沌たる社会で、弁護士としての腕前は少々心もとない善良な猛禽類のジェイジェイ・ファルコンと、機知に富む助手のスパロウソンが、二羽三脚で依頼を引き受け、無実の動物たちを救うために立ち上がります。
二人はパリの街を巡り、恫喝や袖の下を使い分ける聞き込み、不法侵入も辞さない証拠集めで、法廷での正義を証するのです。
プレイヤーの選択によって物語のエンディングが変化する、マルチエンディングシステムを採用。19世紀の風刺画家J・J・グランヴィルによるアートと、ロマン派を代表する作曲家カミーユ・サン=サーンスによる音楽も作品の魅力です。
本作の最大の魅力は予想だにしない展開が待ち受けていること。人間と同じ文明や倫理観がある世界なので、聞き込みや証拠集め、法廷での弁論など、ある程度のセオリーを知っているプレイヤーであるなら、弁護士ジェイジェイ・ファルコンと、助手スパロウソンの破天荒な行動に口元が緩み、一見的外れな証拠集めが真実に辿り着くことに目を見開くでしょう。
第1幕はニュートラルも兼ねているので、難易度も低めで、普通に聞き取りと証拠を集めていきながら、ゲームシステムを把握していく段階です。
まずは聞き取りから証拠品を集めるために行く場所を決めます。
場所とはっきり名指しがなくても、会話の中に気になるヒントがあるので、頭の中に入れておきましょう。
事前にしっかりと話を聞いておくことで、思わぬ証拠品を入手することができます。ここでは「盗まれた銀製カトラリー」という重要?な証拠品を発見することができました。
また、現場ではカーソルを合わせて隅々まで検証することをお勧めします。何気ない写真1枚でも発見せずに終わると、最後の裁判で不利になることがあるからです。
期限までに聞き取り、証拠品集めが終わったら、最後の裁判で、証人ならぬ証獣の証言反対尋問で矛盾を見つけていきます。尋問ごとに陪審員が評価しているので、あまりに関係のない尋問をしてしまうのは避けましょう。
そして、マルチエンディングシステムだからこそ、一見クリアに見える結果が出ても、それがトゥルーエンディングとは限りません。そもそも、裁判は真実を明らかにする場ではなく、弁護人が無実である可能性を証拠を積み上げていくにすぎないという真理が垣間見られるのも本作の醍醐味です。
『鳥類弁護士の事件簿』国内ニンテンドースイッチ版は2022年内発売予定です。