『勝利の女神:NIKKE』の洗練された“後姿”の開発裏話から『Stellar Blade』のSIEに怒られそうな新情報まで、キム・ヒョンテ氏に直撃!話題のAI絵師についてプロの意見も聞いてみた 2ページ目 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

『勝利の女神:NIKKE』の洗練された“後姿”の開発裏話から『Stellar Blade』のSIEに怒られそうな新情報まで、キム・ヒョンテ氏に直撃!話題のAI絵師についてプロの意見も聞いてみた

キム・ヒョンテ氏の最新作ともなる『勝利の女神:NIKKE』は、キャラクターの後姿を“美しく魅せる”というユニークな画面構成でも話題を集めました。その開発秘話やまだ情報が少ない『Stellar Blade』について踏み込んだインタビューをお届けします。

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『勝利の女神:NIKKE』の洗練された“後姿”の開発裏話から『Stellar Blade』のSIEに怒られそうな新情報まで、キム・ヒョンテ氏に直撃!話題のAI絵師についてプロの意見も聞いてみた
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■『Stellar Blade』の気になる開発状況に迫る! 世界的イラストレーターから見た、新たな技術に対する警戒と理解とは?

──続いて、先日正式タイトルが決定した『Stellar Blade』について、少しだけお聞かせください。2023年の発売を予定されていますが、現在の開発状況やその手応えなどはいかがでしょうか。

キム・ヒョンテ:開発状況ですが、6~7割は完成しています。たくさんお披露目したいものがあるんですが、ソニーさんからの熱い視線(笑)があり、そうしたものがまだ見せられず、残念だなという気持ちです。……こんなこと言ってよかったのかな?(笑)

──貴重なお話、ありがとうございます(笑)。

キム・ヒョンテ:もう少し時間が経ち、『勝利の女神:NIKKE』が無事リリースされた後には、『Stellar Blade』の話をしにまた日本へ来る機会があるかもしれません。

──その日を楽しみにしております。ゲーム性や詳細については次の機会に改めて聞かせていただきますが、正式タイトルを発表したムービーに関する質問をひとつだけよろしいでしょうか。

あのムービーの中で、「ザイオン」と呼ばれる街が出てきましたが、映画「マトリックス」や小説「ニューロマンサー」にも同じ名前の町がありました。『Stellar Blade』は、そうした作品の影響を受けていたり、リスペクトしている部分などがあるのでしょうか?

キム・ヒョンテ:「ザイオン」は確かに、今挙げていただいた素敵な作品たちにも登場しますが、聖書に出てくる街でもあります。『Stellar Blade』に出てくる街は、聖書の「ザイオン」を意識して名付けたものです。

このゲームは、特定の宗教色を掲げるゲームではありませんが、本作の物語は「人間の根本」に迫る部分があり、その意味から聖書に出てくる文言を取り入れた部分がかなりあります。……これも言ってしまって、大丈夫なのかな?(笑)

──引き続きありがとうございます。では、キム氏がどなたかに怒られないよう、『Stellar Blade』の質問はここで打ち切り(笑)、今度は世界的なイラストレーターとしてのキムさんに向けて質問させてください。

最近、学習したAIがイラストを自動生成する「Midjourney」などのサービスがよく話題になっています。素晴らしい技術だと賞賛する人もいる一方、権利関係の問題や、イラストレーターの仕事を奪うのではと、様々な点についての危惧する声もありました。この新たな技術について、どのようにお考えでしょうか。

キム・ヒョンテ:これはかなり難しい問題で、慎重に話す必要があります。正直なところ、最初に触れた時は、やはりショックでした。人間が持っていて、AIには絶対奪われないであろうと思っていた部分を、創意性のある形で実現しており、そこに作品性も感じられました。「これは人間がやるしかない」と考えていた部分をAIが行った点にも驚きましたし、これがネガティブな影響を与える可能性があることも認識しています。

しかし私は、ポジティブな面もあると受け止めており、この技術を通して何が得られるかも大事なポイントだと思っています。もちろん著作権や、AIが学習する際にベースとなる教師データについての問題などがありますが、この技術を人間がどこまで活用できるのかを考えることも必要です。

例えばあるコンテンツを作るとき、この技術を使うことで、早く効率的に作業ができる可能性があります。また、これまでテキストベースで仕事をしていた方が、この技術を使ってビジュアルを交えたよりよい提案も可能になるでしょう。

無論、この技術を採用することで仕事を失う方も出てくると思うので、慎重に接したいところはあります。同時に、この技術をポジティブな方向に持っていく必要もあると感じており、そうした流れを作ることも大事です。私もそうした視点からこの技術に触れ、試行錯誤を繰り返しています。

明確な結論はまだ出ておりませんが、今からこれを否定し「控えよう」「避けよう」といった姿勢はもったいないと思います。いつかは、私の絵をそっくりそのまま描けるAIが出てくるかもしれませんが、その時が来たとしても「じゃあ、この次はどうなるんだろう?」といった期待感も正直持っています。

AIの分野で言えば、以前「AlphaGo(アルファ碁」というプログラムが登場した時、「もう囲碁の棋士はいらなくなる」「囲碁の世界がなくなる」といった話も飛び出しましたが、今は若手のトレーニング手段として使われるようになりました。こうしたやり方や流れは、今回の技術についてもあると思います。

──もし仮に、イラストレーターさんの仕事を奪わず、権利関係もクリアできる仕組みができるなど、ネガティブな要因が全てなくなったとしたら、ゲーム開発にこの技術を用いて、よりよい作品が作られる可能性やそうしたお考えなどはありますか?

キム・ヒョンテ:例えば、AIが生成した絵をそのまま作品として出すのではなく、内部でスタッフ同士がコンセンサスを取る時の素材やビジュアルのサンプリング、企画の試案を作る時に有効活用できるのではと考えています。また、技術自体が発展することで、その幅はさらに広がっていくことでしょう。

──『勝利の女神:NIKKE』に始まり、『Stellar Blade』や新たな技術についてのお話など、多岐にわたる質問にお答えいただきありがとうございます。では最後に、『勝利の女神:NIKKE』のリリースを楽しみにしている日本のユーザーに向け、メッセージをお願いします。

キム・ヒョンテ:『勝利の女神:NIKKE』はビジュアルだけでなく、バトル・ガンシューティングやマネジメントプレイ、ADV要素なども融合されており、“2Dゲームのギフトセット”や“全部盛り”と言えるようなゲームを作ったと思っています。

そして、「Level Infinite」さんという素晴らしいパブリッシャーに恵まれたので、持続的に良質なサービスをお届けできる環境を構築できると思います。そして、プレイしていただければ満足してもらえる自信があります。ぜひ手に取ってプレイしていただき、ニケたちの物語にどっぷりとハマってください。

ユー・ヒョンソク:これまでの『勝利の女神:ニケ』は、開発チームがこだわり、やりたいことが詰め込まれているゲームでした。そしてここからは、ユーザーのことを考える時期に入りました。いかにして、ユーザーの皆様に楽しんでいただくか。また、本作が求められているものは何なのか。そうした要望に応えられるゲームにすべく、ベストを尽くしたいと思います。

──本日はありがとうございました!


ネット上でたびたび話題となる『勝利の女神:NIKKE』の話だけでなく、PS5向けの期待作『Stellar Blade』についてや、トップレベルのイラストレーターからの貴重なコメントもいただいたインタビューとなりました。

ユーザーの想像する1歩先を常に行くキム・ヒョンテ氏と「SHIFT UP」が、「Level Infinite」とタッグを組み、この『勝利の女神:NIKKE』でどのような刺激を提供してくれるのか。まずは、正式サービスの到来を心待ちにしましょう。

(C)Proxima Beta Pte.Ltd. (C)SHIFT UP CORP.

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《臥待 弦》

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