結局『オーバーウォッチ 2』では何が変わる?ルートボックス廃止、移行に伴うアカウントの統合、5vs5のバランスなどを開発陣に訊く | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

結局『オーバーウォッチ 2』では何が変わる?ルートボックス廃止、移行に伴うアカウントの統合、5vs5のバランスなどを開発陣に訊く

新ヒーローやクロスプログレッション、チームが大切にする多様性の話が聞けました。

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結局『オーバーウォッチ 2』では何が変わる?ルートボックス廃止、移行に伴うアカウントの統合、5vs5のバランスなどを開発陣に訊く
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Blizzard Entertainmentは日本時間17日に「OVERWATCH 2 REVEAL EVENT」を公開しました。前作から約6年、新モードなどいよいよ本格的に始動した『オーバーウォッチ 2』(以下、『OW2』)の詳細が明らかになっています

これに先駆けて、日本時間16日にはメディア向けのオンラインインタビューが開催されました。3名ずつの2部に分かれて行われましたが、本稿ではゲームシステムの解説が中心となった前半の模様をお届けします。

インタビュイー

Aaron Keller氏(ディレクター)
Dion Rogers氏(アートディレクター)
Jon Spector氏(コマーシャルリーダー)

――前作では6v6でしたが、本作で5v5に移行しました。ベータをプレイしてみてもちろん楽しかったのですが、デスマッチ感が増して前よりも協調性が薄れてしまったようにも感じます。キャラクターのリワークは次のベータではどうなりますか?

Aaron Keller(以下、Aaron)5v5にも、プレイヤーがより自由に動きやすく、1マッチのインパクトを高められるという利点があります。そしてより速いペースの展開になるのです。もちろんバランスを崩したくはないのですが、様々なパーツの組み合わせがうまく機能しないこともありますし、移行に向けた問題解決に尽力しています。「デスマッチ感」を抱くこともあるでしょうし、それもベータでは起こりうることでしょう。次回のベータでも引き続きプレイしていただき、我々もバランス調整を行いつつ、コンペティティブなどの大きな要素を導入していきます。

なお、オリーサにはよりアグレッシブな性質を加えるなど、すべてのヒーローを慎重に分析し、大なり小なり次のベータで調整が施されます。シンメトラに遠距離が無くなるのが1つ大きな点で、モイラにも同じような調整をする予定です。

ローンチまでにこれ以上オリーサの大きなリワークは無いとは思いますが、発売に向けてヒーローにたくさんの変更を加えていきます。

Dion Rogers全てののヒーローに新しいクラシックスキンを用意しており、オリーサなどには単にコスチュームチェンジだけでなく、新しいアビリティにあわせて再デザインを施しました。カッコよく仕上がったので是非触ってみてください。

――ダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(誰もが活躍できる機会)を『オーバーウォッチ』を取り入れるためにどのような取り組みを行っていますか?

Aaron Keller『オーバーウォッチ』において多様性はとても重要で、単にプレイスタイルに止まらず、プレイヤー自身がキャラクターになりきれるようにするためにもです。ヒーローの特徴を描く上でも重視している点の一つで、ジェンダーや障害の問題を抱えていても、ヒーローの中にそれを重ねられるように意識しています。それをデザイン哲学のコアとして常に持ち続けているのです。

こうしたトピックを語るのにグラフや指標などは必要ありません。そもそも、私たちは普通の会話をしていても無自覚のバイアスや偏見に直面することがあります。いわんや同じ価値感を持つグループの中や私たちのチームでも起こりうることです。オフィスではツールを使わなくても、違う人々同士がぶつかりあって対話することで素晴らしい何かを生み出せますし、それが私たちにとって大切なことなのです。

――ルートボックス廃止に伴い、コスメティックの入手方法はどのように変わるのでしょうか。

Jon Spector収益に関わる部分なので、詳細は10月までのどこかで詳細をお伝えする予定です。皆さんが気になっているのは承知ですが、部分的な回答や言及は避けたいのでご理解ください。バトルパスの細かい部分についても同様に改めてお伝えします。『OW2』において私が楽しみにしているのが、前作以上のコンスタントなコンテンツ提供です。シーズン1までに30種以上のスキン、シーズン2でさらに30種、そして今はさらに30種を検討しているところです。

発表されたロードマップ

ルートボックスで体験できることを考えてみると、プレイヤーはぐっときた1つをどうしても手にしたいと思うかもしれません。そのときに30種の中からランダムに入手させるのは体験としてあまりよいものではありません。『OW2』ではルートボックスの代わりとして、プレイヤーが利用できるショップを設置します。具体的に必要なもの、いらないものを確認して、一番気に入ったものを直接手に入れられるので、ユーザーの体験を損ねることはないはずです。

――前作のプレイヤーは『OW2』のプレイヤーと一緒に遊べるのでしょうか。また、『OW2』へ全面移行するタイミングはありますか?

Aaron Keller『OW2』のローンチ時に、前作のプレイヤーは全て『OW2』に移行することになります。また、全てのプレイヤーでチームを組むことができ、全てのコンテンツを全員が同時に受け取れます。アカウントについてなどは追ってお知らせしますが、全員が一緒に遊べます。

――『OW2』で初めて遊ぶ新規プレイヤーに向けた施策はありますか?

Aaron Keller『OW2』では基本無料化によってたくさんの新規プレイヤーを迎え、初心者と既存プレイヤーのバリアを外すことに取り組んでいます。不特定多数とも、友人とも、あらゆるバリアを取り払って遊べるものが『オーバーウォッチ』なのだと私は思います。できれば、先に『オーバーウォッチ』を遊んでいる友人と一緒にスタートしてもらえたらいいですね。

なお、具体的には過去のものよりも落ち着いて新システムに慣れていけるチュートリアルを用意しています。ストレスを感じないよう、最終的に他のプレイヤーと渡り合えるところまで追いつけるような内容になるでしょう。その内容については、ローンチの最低限のものではきっと物足りないでしょうから、適時新しいものを追加していく予定です。

――『OW2』に移行するときにPC、コンソール、それぞれで使っていたアカウントを統合するすることはできるのでしょうか?

Jon Spectorアカウント作成の時に統合の機会を用意しようと考えています。最終的に全てのプラットフォームを1つのアカウントで共通にする完全なクロスプログレッションを検討しています。アンロックしたスキンはどのプラットフォームでも利用できるようになります。

――ライブサービスゲームとして、チーム分割などの開発体制はどのようになっているのでしょうか。

Aaron Kellerヒーローは年ごとに3~4人、マップも年に3~4つの追加を予定しており、ローンチでヒーロー3人、シーズン2にて1人を追加する予定ですが、全てのシーズンで新規ヒーローを出すのはお約束できません。

Dion Rogers開発チームは今までの3倍、かつて無い規模にまでなりました。単に人員を増やしただけでなく、多くのツールやエンジンを刷新しました。実際、同等のクオリティであれば以前と比較してスピードが上がりましたし、デザイナー・アーティスト・プログラマーと共にボトルネックなどを洗い出し、多くの作業がやりやすくなっています。

Aaron Keller作業効率が上がったので複数のヒーロー、マップ、ゲームモードを同時に開発することも可能になりました。PvEについても取り組んでおり、来年にはお披露目できるでしょう。

――ベータで新ヒーロー「ソジョーン」が登場しましたが、彼女もオリーサ同様に次回で変更点があるのでしょうか。

Aaron Keller前回のベータで彼女の強さについて多くのフィードバックをいただきました。いくつか変更を加えてみましたが、今度は勝率が一気に下がってしまいました。なぜ優劣が出るか、多くのデータを集め、プレイをチェックしても難しいものです。最適な調整となるよう、さらにベータを重ねてフィードバックを得ていきます。

――ライブサービスゲームは開発陣に多大な労力をかけます。クランチを避けるための対策はしていますか?

Aaron Keller現場を管理する立場としてそのことを最優先にしています。多くのコンテンツを提供するとなったとき、ライブサービス型にしろそうでないにしろ、どのようにクランチを避けるかを考えなければいけません。フィニッシュラインが存在しないからです。

ライブサービスの開発は短距離走ではなくマラソンであり、3倍になったチームをどう成長させ続けるか、早くから議論してきました。ツールの改善などでペースは速くなりましたが、多くの新しいものを創るときに、最初はともかく、それ以降がどんどんと難しくなっていきます。それらを踏まえ、開発に多大な負荷をかけすぎずにコンテンツを提供できるチームを構築しました。

新ヒーローのジャンカー・クイーン

――ロールロック導入ではDPSの待ち時間が2倍になってしまいました。『OW2』ではこのようなことは起こりませんか?

Aaron Kellerクイックプレイとアンランクではロールキューと共にオープンキューがあります。プレイヤーはどちらでも選べて、DPSのロールキューが埋まっていてもオープンキューから参加することができます。5v5ではタンクの枠が1つに減り、大きなボトルネックを解消できたと思います。

――Mythicスキンではどのようなカスタムができるのでしょうか?

Aaron Kellerゲンジにはサイバーパンク鬼のスキンを用意していますが、武器や色を好きなものから選べます。粒子エフェクトなど動的な要素もあり、ゲンジの場合は仮面を外して光る鬼の顔になっています。とても格好いいですよ。

――様々なゲームモードを試しているとのことですが、『OW』にバトルロイヤルが入ることはあり得るのでしょうか。入るとしたらどのような位置づけになりますか?

Aaron Kellerゲームとしては興味深いですが、本作のゲームプレイとは相性が悪いと思います。ですが、スタンドアロンでやるのであればいいかもしれませんね。


基本無料化や5v5への移行など、『オーバーウォッチ』のさらなる進化に期待しましょう。後編では、デザイン面に関わる登壇者に話を伺いましたので追ってお届けします。

《Skollfang》

Skollfang

好奇心と探究心 Skollfang

ゲームの世界をもっと好きになる「おいしい一粒」をお届けします。

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