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あの『World War 3』が帰ってきた!始まる前から終戦していた戦いは再び開戦するのか

どん底からの復活劇なるか?実際に遊んできた様子をお届け!

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あの『World War 3』が帰ってきた!始まる前から終戦していた戦いは再び開戦するのか
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The Farm 51による現代戦マルチFPS『World War 3』クローズドベータが11月25日開始されました。本記事ではクローズドベータに参加した筆者が実際に遊んできた様子をお届けして、併せて本作がどのような歴史をたどってきたか、なぜこれほど注目されているのかについてもお伝えしていきます。

憶えていますか?『World War 3』現在までの経緯をざっと紹介!

ポーランドのデベロッパーThe Farm 51が開発する『World War 3』は2016年に発表されました。GROM、SAS、SEAL'sといった軍特殊部隊員の意見を取り入れるだけでなく、ポーランドの軍需企業「Polskiej Grupy Zbrojeniowej」や「Centrum Symulacji OBRUM」が公式パートナーにもなり、本格的でリアリティある現代戦として話題になりました。

当時のゲームプレイトレイラー

2018年の10月20日には早期アクセスも開始。ただし、ほとんどのプレイヤーはサーバーの不具合によりゲームが開始できず、しばしば「第3次世界大戦は始まらなかった」や「Wallpaper Watcher 3(ログインできず動く壁紙と化したゲーム)」などと揶揄される事態になりました。

日本時間で10月22日にはアップデートが行われサーバーに接続できるようになったものの、ロードが非常に長かったり、最適化不足でフレームレートが安定しなかったりといった技術的な問題が重なり、評価はふるわず、2020年には販売停止に

新たなパブリッシャーの支援を受けて懸命にアップデートが続けられ、2021年9月30日にはアルファテストが、11月25日にはクローズドベータテストが開始。現在に至ります。

なぜ注目されたの?インディーなのに『BF』と比較され続けてきた経緯

『World War 3』は非常に注目されたゲームでした。何とSteamでの売り上げは2日で10万本を突破、小規模開発で早期アクセス版にも関わらず、なぜこれほど注目されたのでしょうか。

その秘密は2018年当時のFPS界の事情が深く関係しています。2018年はある意味でFPSにとって冬の時代でした。正確に言えば、「現代戦FPS」にとって冬の時代でした。

第1次世界大戦を舞台にしたBF
第2次世界大戦を舞台にしたCOD

2018年は未だ『Apex Legends』も『CoD: Warzone』も無く、当時は現在以上に人気だったFPSの2大フランチャイズ、すなわち『バトルフィールド』シリーズが第一次世界大戦~第二次世界大戦で、『コール オブ デューティ』シリーズも第二次世界大戦と未来戦を舞台にしていました。

現代戦を題材にした大規模マルチプレイゲームが枯渇していたのです。そこに先述した、軍需企業とタッグを組んだリアリティある現代戦大規模マルチプレイゲーム『World War 3』にスポットライトが当てられます。32vs32だったこともあり、SNSなどでは「真のバトルフィールド最新作」などともてはやされます。

このような経緯で、野心的ではあるものの小規模開発の、しかもデベロッパーにとっては初めてのマルチプレイタイトルに過大な期待がかけられたのです。

残念ながら、ユーザーの期待には応えられませんでした。サーバーやネットワーク関連の不具合に加え、主流のFPSタイトルよりもリアル感あるものを目指していたため、動きはモッサリ、キルタイムは早く、そもそも膨大な人員と予算を投入したAAA級のゲームに比べると見劣りする、というどうにもならない問題もありました。

3年の開発期間を経て現在はどのような姿なのか。

そんな『World War 3』は現在どのような姿なのでしょうか。ここからは実際にクローズドベータテストのプレイレポをお伝えしていきます。

まずご紹介するのは「タクティカルオプス」というゲームモード。『バトルフィールド』シリーズのコンクエストに近いモードで、A1を占領しただけではスコアが入らず、A1とA2という2つの拠点をリンクさせることでスコアが入ります。

ゲームに参加してまず感じるのは圧倒的なビジュアルの説得力です。崩壊したモスクワの赤の広場、ワルシャワのショッピングモール、戦場となったブランデンブルク門。一目見てワクワクさせられる「第3次世界大戦」の空気感がそこにあります。

操作感は初期のリアル系な手触りからカジュアルな操作感に寄せられており、『バトルフィールド』シリーズに近くなっています。感覚的には『バトルフィールド』シリーズと『Insurgency: Sandstorm』を混ぜて、『BF』に寄ったような操作感に感じました。

操作感は『BF』シリーズに近いものの操作方法は細かく、ダッシュ・しゃがみダッシュ・タクティカルダッシュ(銃をハイレディ状態で持ってのダッシュ)やリーン、匍匐があります。

ダメージや死ぬまでの速度(TTK)に関しては胴体に当たった場合は選択しているアーマーによるものの、それほど早くなく、ヘッドショットが重要そうです。死んだ場合は相手の銃のカスタマイズやどこに撃たれたのかが見られるので、納得感があります。

また、回復や弾薬補給といったガジェットの要素もあります。本作ではこれらガジェットを使うにはインタラクトしなくてはならず、お手軽にいつでも回復できる、というゲームバランスにはなっていません。

ダッシュの速度はかなり早いものの、要所の撃ち合いではリーンの重要度が高く、ヘッドショットが重要など、カジュアル系FPSとリアル系FPSの良い所が合わさっており、かなり好感触でした。

兵器はかなり強力です。というのも、歩兵が持てる対戦車ランチャー(RPG)は弾薬が2発のみ、しかも弾道が見えるので、対処が容易なのです。

ただ、自動回復は無いので、優秀な対戦車兵が数人いると一瞬で棺桶になっており、なかなかバランス調整が難しそうでした。個人的にはRPGの弾を増やし、兵器の機関砲ダメージを下げ、(現状は一発キル)兵器の移動速度を若干下げれば理不尽感が少なくなると思うのですが……うーむ。

ただ、兵器に対しては車外カメラを銃撃すると戦車の視覚情報が阻害される、といった要素もあります。対処法が周知されればまた変わってくるかもしれません。

『COD』シリーズのキルストリークに近いシステムもあります。拠点占領などで獲得できるスコアで敵の位置が分かるUAVやジャマー、砲撃などを要請でき、かなり強力です。

本作で忘れてはいけないのがカスタマイズ要素。銃だけでなく、キャラクタースキンや装備品など、膨大な選択肢が用意されています。

グリップを変更、変化するのは見た目だけだが、自分だけの愛銃感が出る
ストックも交換。こちらも見た目だけ。

サイトやハンドグリップ、弾の種類といった、銃の性能が変わるカスタマイズ要素はもちろん、見た目が変わるカスタマイズ要素もあります。見た目が変わる、といっても色が変わる程度ではなく、グリップからハンドガード、ストックといった様々なパーツの見た目が変更できます。ガンマニアとしては満点の出来。これなら今後スキン商法を展開されても満足です。

もちろん銃も有名どころからマニアックなものまであり、アタッチメントをカチャカチャするだけで満足できます。

キャラクタースキンも素晴らしい。各国軍の戦闘服やヘルメット、手袋、ズボンなどが用意されており、国籍マークも自由に付け替えできます。

カスタマイズ、特にスキンのカスタマイズは他のFPSゲームもかくあるべき、という姿が体現されていました。

少なくない致命的な問題点も……

ゲームプレイ自体は早期アクセスらしい荒削りさはあるものの、ブラッシュアップしていけば大作FPSゲームとも張り合えるポテンシャルを感じました。ただし、現段階では致命的な問題点も多くなっています。

最も大きな問題点はアジアサーバーが無い点。日本人プレイヤーにとっては辛い戦いを強いられそうです。

不具合のせいでゲームが開始できないのも困りもの。マッチングしてマップを読み込むと、再びマッチング待機画面に戻ってきてしまう場合が多くあるのです。筆者は遭遇していないものの、極端にFPSが下がる不具合も確認されています。

銃の音声や兵器の音が聞こえなかったり、かなりチープな音声に聞こえるのも残念な不具合です。

アタッチメントが遠すぎる……

こうした技術的な問題はいずれ解決すると思われますが、無料化を予定している為か銃や性能に関係するアタッチメントのアンロックレベルが非常に高く、課金前提の設定に感じるのは気になる点です。

また、ゲームのダウンロードは外部のランチャーを経由して行うため、ゲームをプレイしていないにも関わらずSteamではプレイしていると見なされ、返品処理が不可能になる点も留意しておくべきでしょう。

それでも魅力的なビジュアルとゲームプレイ

現段階では問題も多いですが、不具合は日々改善されています。何より、説得力のある第3次世界大戦のビジュアルや、リアルさとカジュアルさのバランスが良いゲームプレイは魅力的です。

本作は無料化が予告されていますが、今すぐ参戦したい方はSteamで購入すればクローズドベータに参加できます。ただし、まだまだ早期アクセスである点は承知の上で購入すべきでしょう。


《大塩》
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