荷ほどきパズル『Unpacking』―パートナーと同棲を始めた時の荷ほどきに着想、一目で分かるビジュアルにもこだわった【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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荷ほどきパズル『Unpacking』―パートナーと同棲を始めた時の荷ほどきに着想、一目で分かるビジュアルにもこだわった【開発者インタビュー】

彼氏との同棲がゲーム開発のきっかけだったそうです。

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荷ほどきパズル『Unpacking』―パートナーと同棲を始めた時の荷ほどきに着想、一目で分かるビジュアルにもこだわった【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Witch Beam開発、PC/Mac/Linux/Xbox One/スイッチ向けに11月2日にリリースされた荷ほどきパズル『Unpacking』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、箱から取り出した荷物を新しい家に置いていくパズルゲーム。限られた空間をうまく埋めていくというパズルゲームでありながら、居住空間を飾りつけていくという楽しみ方もできます。荷ほどきする際にはタイマー、メーター、スコアがなく、リラックスができる癒し系ゲームでもあります。詳しいゲーム内容についてはプレイレポをご覧ください。日本語にも対応済み。

『Unpacking』は、2,050円で配信中(Steam)


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Wren Brier氏(以下Wren)本作のクリエイティブディレクターを担当したWren Brierです。私はゲームアートの経歴がありますが、本プロジェクトにおいてはゲームデザイン、プロダクション、ビジネスも担当しました。本作に関わる前はフリーランスのアーティストとして、その前はHalfbrick Studiosでアーティストとして働いており、『Fruit Ninja』『Jetpack Joyride』のアップデートを担当していました。

一番好きなゲームを選ぶのは難しく、かなりジャンルも異なるのですが、『Psychonauts 2』『あつまれ どうぶつの森』『バンジョーとカズーイの大冒険』『Don't Starve』『Gone Home』ですね。

――本作の開発はなぜ始まったのですか?

Wren本作のアイデアは、私のパートナーであるTim Dawsonと一緒に住み始めた時に思いつきました。2人で彼の荷ほどき(unpacking)をしていたのですが、私はこの作業にゲーム的な要素があることに気がついたのです。プレイヤーは箱を空にすることでその下の箱を「アンロック」する事ができ、アイテムをどんどん取り出しては適した場所に置いていくのです。通常、他のゲームでは、いろいろな場所にあるアイテムから適したものを探し出す要素があると思いますが、本作でもそれは同様です。ただ、本当に本作はそうした荷ほどきをそのままゲームにしました。

何はともあれ、私はTimにこれがゲームの良いアイデアになると話し、2人でどういうゲームにするべきかブレインストーミングを行いました。数日後、私たちは本作のシステムを使って、女性キャラクターの人生の様々なタイミングで荷ほどきをすることで、彼女の物語を描くことにしました。この時、Timと彼の会社であるWitch Beamは次のプロジェクトについて考えており、私はフリーランスのアーティストとして働いていたものの、それほど忙しくなかったことから、本作のプロトタイプを作り始めるにはぴったりだと思ったのです!

――本作の特徴を教えてください。

Wrenプレイした人たちからは、「こんなゲーム今まで遊んだことなかった」とよく言われます。本作には、ほとんどのゲームにある多くの要素が存在しません。例えば、スコア、タイマーなどですね。その代わりに人々を夢中にさせる静かな魅力が備わっています。また、コアとなるシステムと、家の中にあるものだけを使ってストーリーを描くというのもユニークな点だと思います。ビジュアルも他の作品とはかなり異なりますね。スクリーンショットを見ただけで、すぐに本作だとわかるでしょう。

――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?

Wrenモノを整理するのが好きな人や、ヒントをもとにストーリーのピースを集めるのが好きな人に遊んでもらいたいですね。すべてのタイプの人に本作を楽しんでいただいており、とても嬉しいです。カップルの人たちは一緒に遊べ、親は子供たちと一緒に遊べますし、ハードコアゲーマーもカジュアルゲーマーも本作の配信を楽しんでいるようです。シングルプレイヤーゲームではありますが、横で見ていてもとても楽しいですよ。

――本作が影響を受けた作品はありますか?

WrenTimと私が同棲し始めたこと以外にも、本作は他のものから影響を受けています。女性の人生の断片を少ない言葉で伝える、というアイデアは『Florence』からいただきました。『Gone Home』は、アイテムと環境から物語を描くという点で影響を受けています。そしてもちろん、初代『The Sims』はクォータービューやマスに合わせてアイテムを置くという点で参考にしています。他にも、アマンダ・パーマーの「The Bed Song」という歌の影響もあります。この歌はスナップショットで交際を描くというストーリーです。とても心に響く歌で、この感覚と似たものを本作でも表現したいと思いました。

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Wren私たちは全員自宅から作業をしているので、影響はありませんでした。しかし、本作をPAXやBitSummitといった海外のゲームショウにも出展したいと思っていたものの、それらはすべてキャンセルになってしまったのです。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Wrenはい、大丈夫です!どうぞやっちゃってください。本作を配信する姿を見るのはとても大好きです。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Wrenサポートしていただき、ありがとうございます!皆さんにも本作を楽しんでいただけると嬉しいですし、2022年に開催される日本のゲームイベントで皆さんに会えるのを楽しみにしています!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。


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