お前は人間か否か―「遊星からの物体X」【コントローラーを置く時間】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

お前は人間か否か―「遊星からの物体X」【コントローラーを置く時間】

GameSparkスタッフが、ゲーマーにぜひオススメしたい映画/ドラマ/アニメ作品を1本紹介していきます。今回は「遊星からの物体X」です。

連載・特集 特集

ハードコアゲーマーのためのゲームメディアGame*Sparkでは、日々、様々なゲーム情報をご紹介しています。しかし、少し目線をずらしてみると、世の中にはゲーム以外にもご紹介したい作品が多数存在します。そこで本連載では、GameSparkスタッフが、ゲーマーにぜひオススメしたい映画/ドラマ/アニメ作品を1本紹介していきます。

今回ご紹介するのは、1982年に公開されたジョン・カーペンター監督のSFホラー「遊星からの物体X」(The Thing)です。

◆人間なのか、それとも


本作は、1951年の映画「遊星よりの物体X」のリメイク作品で、「ハロウィン」シリーズをヒットさせたジョン・カーペンターが監督を務めています。見所は、南極というある種の閉鎖空間と、おぞましいとしか形容ができない「生きもの(日本語字幕版の表記に従っています)」との凄惨な生存競争です。

冒頭にSFホラーと述べましたが、本作はいわゆる"地球外生命体"が登場する作品です。CGが一般的ではないころの映画ではあるので、クオリティの面で不安に思ってしまう部分もあるかもしれませんが、そこは心配ご無用。思わず声が出てしまう描写が次々と出てきます。とりわけ、特殊メイクはいまでも通用するのでは?と思ってしまうほどのクオリティです(実際にどうかはさておき)。

作中に登場する「生きもの」は、人間や犬といった生物に寄生/擬態する(知らぬ間に)という特徴があるのですが、カート・ラッセル演じる主人公マクレディをはじめ、登場人物がお互いを疑いあうシーンがたびたび出てきます。もちろん、我々は、いわゆる第四の壁のこちら側にいるので、ある程度推測はできますが、本当にこいつは人間なのか?それとも生きものなのか?と、登場人物と同じ心理状況で見られるのは、本作ならではでしょう。なぜなら、主人公すら人間であるという保証が無いのですから。

◆「生きもの」との戦いに勝てるのか……?


本作に登場する「生きもの」は奇妙で奇怪な姿形をしている生命体です。そのクリーチャーデザインは惚れ惚れするほどで、実際、筆者はそこだけを何度も見たいほどです。実際の姿は映画をみて、確認してほしいのですが、デザインとしては、EAの『Dead Space』をイメージするとわかりやすいでしょうか(毛色はかなり異なりますが)。そのため、同様のエイリアンが襲ってくるようなSFホラーゲームをよくプレイされる方はすんなり見られると思います。

また、擬態した「生きもの」の見分け方は、本作の緊迫感を生み出すのに一役買っていて、最後までハラハラできるのもポイントです。ちなみに、本作の出来事が起こる前を描いた映画「遊星からの物体X ファーストコンタクト」(2011年。国内では2012年公開)もかなりの時を経て制作されました。いくらか不明点もあるものの、こちらも同様にオススメです。

「遊星からの物体X ファーストコンタクト」(2011年)予告編

また、筆者はプレイしたことがないのですが、この「遊星からの物体X」の数か月後を描いたというゲーム『遊星からの物体X episodeII』(国内では2003年2月27日にPS2向けタイトルとして発売された)が存在しているとか……。映画に登場した場所が舞台になるということで、いつかプレイしたいなーとは思っています(もうこの数年間ずっと思ってます)。



今回ご紹介した「遊星からの物体X」。名作過ぎる、とも思いましたが、筆者オススメの1本なのでピックアップしました。原作短編小説の「影が行く」もいくつか設定の違いはあるそうなので、違う点を比べながら読んでみるのも良いかもしれません。

記事執筆時点で「遊星からの物体X」は、Amazon Primeビデオ/U-NEXTで視聴可能。前日譚「遊星からの物体X ファーストコンタクト」は、Amazon Primeビデオ/U-NEXT/Netflix/huluでも視聴できます。
《秋夏》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

連載・特集 アクセスランキング

アクセスランキングをもっと見る

page top