気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Fntastic開発、PC/Mac向けに7月31日リリースされた不思議アドベンチャー『Radiant One』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、不思議なショートストーリーアドベンチャー。退屈な日常から逃れたいと思うDanielが、不思議な本を見つけることからストーリーが展開していきます。シンプルでありながら美しい3Dグラフィックを採用し、誰でも手軽に楽しめ、最後まで遊び尽くせる作品です。記事執筆時点では日本語に対応していません。
『Radiant One』は520円で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。
Eduard:Fntastic studioの共同設立者でCEOのEduardです。世界で最も寒い都市ヤクーツク出身です。1月が一番寒い月で、例年だと最高気温が-50度、1日のうち日が出ているのは3時間だけです。ヤクーツクは東京から飛行機で4時間の場所にありますよ。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Eduard:『Radiant One』の開発は6月1日に開始しましたので、2ヶ月で開発終了したことになります。本作の開発期間がこれほど短かったのは、私たちのスタジオが死と隣り合わせだったからです。ご存知かもしれませんが、私たちは2017年上旬に『The Wild Eight』という人気ゲームをSteamでリリースしました。その時はすべて順調だったのですが、その後開発した『Dead Dozen』のローンチで凄まじい失敗をしてしまいました。なんとか持ち直そうとあらゆる手段を試しましたがすべては無駄となり、資金も使い果たしてしまったのです。なんとかチームを存続できただけで大成功です。私たちは資金の借り入れを行い、最後の挑戦をすることを決め、それが本作『Radiant One』なのです。
本作は現時点で成功を収めており、Steamでは92%の評価をいただいています(注:インタビュー実施時点)。Appストアでもローンチ初日において、有料Appのファミリー部門において、トップ10に入ることができました。
――本作の特徴を教えてください。
Eduard:本作はストーリーが主軸となるゲームです。メインとなる特徴は、現実でほとんどの人が眠っているという本作のアイデアです。彼らは人生がなんなのか、わからなくなっているのです。日頃の日課に囚われている人は、常にせわしなく、苦しんでいます。どんな仕事でも、人々はストレスから文句を言い、教育のなさに苦しみ、学ぶことに苦しみ、独身の人は独りである事に苦しみ、結婚したらしたで…。私たちは皆、人生がどんなものなのか忘れているのです。人生はオートパイロットではなく、自分の意思で、あらゆる瞬間を楽しむものです。人生とは短く、宇宙のスケールからすれば一瞬の出来事です。もし今人生を楽しんでいないとしたら、いつ楽しむのでしょう?私たちはプレイヤーの皆さんに、本作をクリアした後、皆さんの人生について大事なものがなんなのか、考えてみてもらいたいのです。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Eduard:映画「シャイニング」、「インセプション」、ゲーム『Detroit: Become Human』、日本のSFアニメである「パプリカ」、そして『Monument Valley』からも少しだけ影響を受けています。
――本作の日本語対応予定はありますか?
Eduard:日本語は最優先の言語ですので、8月の終わりまでにはリリースする予定です。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Eduard:日本の皆さんに、世界一寒い街から、世界一暖かいこのメッセージをお届けします!
――ありがとうございました。
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