オンライン海賊アクション『Skull & Bones』プロデューサーにゲーム内容について詳しく質問!【インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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オンライン海賊アクション『Skull & Bones』プロデューサーにゲーム内容について詳しく質問!【インタビュー】

E3 2018において新たなトレイラーが公開されたオンライン海賊アクション『Skull & Bones』。本作の開発を行なっているユービーアイソフトシンガポールのプロデューサーであり、本作のプロデューサーも務めるKurl Luhe氏に話を訊くことができました。

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E3 2018において新たなトレイラーが公開されたオンライン海賊アクション『Skull & Bones』。本作の開発を行なっているユービーアイソフトシンガポールのプロデューサーであり、本作のプロデューサーも務めるKarl Luhe氏に話を訊くことができました。

『Skull & Bones』は2019年内にPC/PS4/Xbox One向けにリリース予定です。




――本作はいつ開発が始まったのでしょうか?

Karl Luhe氏(以下、Luhe氏):ユービーアイソフトシンガポールでは『アサシンクリード』シリーズの海上パートを開発して来ました。『アサシンクリードIII』で初めて海上パートが登場し、『アサシンクリードIV ブラック フラッグ(以下ブラック フラッグ)』では海上パートが大きく進化しました。それ以来、海を舞台としたマルチプレイヤーゲームを開発したいと夢見ており、開発者としても実現させたいと思っていただけでなく、ファンコミュニティからの後押しもありました。

――本作が初めて発表された時、日本の読者からも「『ブラック フラッグ』と似ている」という声が挙がっていましたが、これは当然のことというわけですね。

Luhe氏:そうですね。私たちが『ブラック フラッグ』の海上パートを開発したわけですし、『ブラック フラッグ』も本作も海賊の黄金時代を舞台としています。しかし違いも多く存在します。『Skull & Bones』はインド洋を舞台とし、海賊の黄金時代の衰退期を舞台としています。海賊たちはカリブ海を離れ、新たな海を目指し、そこで海賊として活動し始めたのです。

――舞台の話が出ましたが、本作は歴史にどれだけ忠実なのでしょうか?

Luhe氏:『Skull & Bones』はフィクションですが、可能な限り歴史に忠実な要素を採用しています。1721年、インド洋に実在した海賊をモデルにしていますし、巨大企業のイギリス東インド会社が多くの品物を取引していました。イギリス、フランス、ポルトガルは強大な戦艦を持っていましたし、たくさんの地元の商人もいました。多くの富がありましたので、金に目が眩んだ海賊たちが富を得るために戦ったのです。

――では実在した様々な要素をゲーム内で見ることができるのでしょうか?

Luhe氏:その通りです。可能な限り忠実にしていますので、当時実際にその場にいた海賊に出会うこともあるでしょう。例えば、E3(で展示されているデモ)では世界の海賊王の一人と言われるオリビエ・ルバスールも登場します。


――本作はシンガポールスタジオが開発を担当していますが、その経緯を教えてください。

Luhe氏:はい、私たちはこのゲームの開発に適した専門知識を持つ人が集まっています。先程お話したように、『アサシンクリード』シリーズの海上パートはシンガポールで開発されました。美しい海のレンダリングや物理演算もシンガポールで作られたものです。また、私たちはオンラインシューターの『Ghost Recon Phantoms』の開発も行って来ました。なので、私たちのスタジオはオンラインマルチプレイゲームと海を舞台にするゲーム開発が得意なのです。そのため、インド洋を舞台とするオンライン海賊ゲームを開発するには、私たちが一番最適だったのです。

――E3に合わせて最新トレイラーが発表されました。見所はどこでしょうか?

Luhe氏:シネマティックトレイラーでは、様々なタイプの海賊の船長がいて、異なる目的を持つがために争ったり、時には協力したりする様を見ることができます。トレイラーでは互いにライバル視している様子や、巨大な船が登場し、自然と協力しなくてはならない状況を見ることもできます。問題は、この船を沈めた後、互いが仲間であり続けるのか?それとも敵に戻ってしまうのか?という部分にあります。トレイラーでは駆け引きが行われている様子を表しており、ゲーム内でも実際に他のプレイヤーと出会った時、共に戦うことで強くなるのか、争うのか、その決断をすぐにしなくてはなりません。

――本作の世界はどれほどの大きさになるのでしょうか?

Luhe氏:お見せしているのはアフリカの東海岸からなる、マダガスカル近くの多数の島からなる海域です。60km×60kmなので、大きい世界ですね。例えば『ブラック フラッグ』と比較しても大きいです。多くの島々があり、その周りを航海することができますし、面白い風が吹いたり、多くの船船とも出会うことになります。

――それらの島に上陸して探索するようなことは可能なのでしょうか?

Luhe氏:本作ではプレイヤーが海賊船の船長であることに重点を置いています。ゲームプレイトレイラーでもご覧いただきましたように、海賊のアジトがあり、船長として歩き回り、乗組員と交流したりすることはできます。このアジトは個人的な空間であり、その外は他のプレイヤーとシェアするオープンワールドになっています。アジトは狩りのための準備をしたり、乗組員を調整したりするような場所です。アジトでは自由に歩き回ることができますが、個々の島々に上陸することはできません。


――ゲームプレイトレイラーでは船をカスタマイズする様子が映っていましたが、乗組員のカスタマイズなども可能なのでしょうか?

Luhe氏:はい。まずゲームを始めると、自分のキャラクターの性別、容姿をカスタマイズできます。ゲームが始まるとまず一つの大きな目標となるのが、多くの船を所有するということです。そしてそれぞれの船の武器、見た目、乗組員といったものがアップグレード可能になります。乗組員には特殊能力がついており、航行速度を早くしたり、リロードを早くしたりといったものです。キャラクター、船、そして乗組員のカスタマイズが可能ということになります。

――乗組員たちはレベルアップしてそういった特殊能力を取得して行くのでしょうか?それとも新しい特殊能力が欲しい場合、新たに乗組員を探してくることになるのでしょうか?

Luhe氏:乗組員のシステムについては今も試行錯誤していますが、このシステムによりプレイヤーは自分らしさを表現できるでしょう。オープンワールドではスパイグラス(小型望遠鏡)を使うことにより、他のプレイヤーがどんなタイプの乗組員を持っているか見ることができます。これにより、相手の乗組員が危険な武器を持っているかもわかるため、攻撃する際に相手の船ではなく相手の乗組員を先に狙って攻撃するといったことも可能です。

――先程多くの船を所有することができると言いましたが、出港する際に一隻を選ぶのでしょうか?他の船が自分の乗っている船にくっついて来るようなプレイもできるのでしょうか?

Luhe氏:毎回アジトから狩場に出る際に、一隻の船を選び、その船の船長となります。占いという要素があり、狩りに行く前に占い師と会話することができます。占い師は今の世界の状況を教えてくれ、戦艦が多い、高波が多い、風はどうかということを教えてくれることから、その状況に合わせた船を選ぶことになります。常に操舵するのは一隻の船です。

――ゲームプレイトレイラーで、敵の船を攻撃して新たな装備を手に入れる様子が映っていました。他にはどういった方法で新たな装備を入手することができるのでしょうか?

Luhe氏:狩場では、敵の船に乗り込む(boarding)することができます。これは最後の一撃としては最も良いもので、船が沈まないことからほとんどすべての宝を入手することができます。最も良い報酬が得られるということですね。商人の船は襲うことで、面白いものを色々と入手することができるので良いターゲットですね。難破船から宝を入手することもあります。あと、商人の船を追いかけると、攻撃されるのを恐れ、こちらの目を欺こうと宝をばらまくこともあります。このように、様々な方法で宝物を得ることが可能です。


――トレイラー内で、陸地の要塞が船を攻撃しているシーンがありましたが、その要塞を攻撃して、乗っ取るようなことは可能なのでしょうか?

Luhe氏:できます。この世界には倒すのが難しい強大な敵が存在し、倒すためには他のプレイヤーたちと協力する必要があります。それは巨大な船であったり、こういった要塞であったりします。要塞は一人で倒すには難しいようにデザインされており、3~4隻の船で攻撃することにより倒すことができるでしょう。そして倒すことで、プレイヤーの味方になります。これにより、あなたの敵である船に攻撃するようになるのです。

――本作の目的は何なのでしょうか?

Luhe氏:プレイヤーの一番大きな目標となるのは、どんな帝国にも負けないインド洋で一番大きく、一番強い海賊になることです。世界には競争相手となるプレイヤーはたくさんいますし、倒すべき海賊王もいます。本作の開発においては、発売後に長い間コンテンツを供給し続ける予定であり、インド洋での冒険がとても長く続くことになります。

――メインストーリーのようなものはないということでしょうか?

Luhe氏:昔ながらのストーリーといったものはありません。しかし様々な情報や、登場キャラクターたちの裏話といった、様々な方法でストーリーが語られることになります。

――オンラインPvPがあることがすでに明かされていますが、これはどういったものになるのでしょうか?

Luhe氏:E3ではPvPvEモードを体験できます。デモを開始すると一隻の船で海に出ることになりますが、商人の船や他のプレイヤーの船に出会うことになります。他のプレイヤーの船に出会うと、PvPを始めるのかPvEを始めるのか選ぶことになります。一緒に協力し、敵の船を攻撃することもできますし、お互いを攻撃して戦うこともできます。選択はすべてプレイヤーに任されています。『Skull & Bones』はオンライン専用タイトルになりますので、プレイする際には常に他のプレイヤーと同じ世界を冒険することになります。

――本作発売後の予定はどうなっているのでしょうか?

Luhe氏:本作は発売後何年も遊び続けられるタイトルとして開発が行われています。新しい船、新しいチャレンジ、新しい海賊王など、様々なコンテンツをどんどん追加していく予定です。

――シーズンパスやルートボックスの採用予定はありますか?

Luhe氏:現在は狩場(オープンワールド)やPvPvEといった新しいゲーム体験を皆さんに知っていただくことに焦点を当てており、リリース後のマネタイズについてはまだお話できる状況にありません。


――舞台が海だけとなると、変わり映えのない世界になってしまうのではないかと思うのですが、どのようにして変化をつけているのでしょうか?

Luhe氏:海というのは常に変化しているものです。波の大きさや、風はどの方角から来るのか、といった要素がマップをまったく異なる場所に変えてしまいます。同じ場所にきたとしても、風向きが違うだけでゲーム体験はまったく異なるものになるのです。どれだけの船がそこにいるのか、商人の運行路はどうなっているのか、波の大きさ、天気、風の強さはどうか。これらが変わるだけでまったく異なる体験ができることから、プレイヤーたちが長く楽しめるものだと確信を持っています。

――要塞の話が先ほど出ましたが、ほかにはどういったものにプレイヤーは干渉することができるのでしょうか?

Luhe氏:ゲームプレイトレイラーでもご覧いただけたのですが、偽装ということが可能です。巨大な難破船を利用して敵にバレないように航行する事もできるのです。トレイラーでは巨大な要塞の前にポルトガルの戦艦がいて、そこを何とか通り抜けて、その先にいる商人の船を襲いたいという状況です。そのまま突き進むのは危険ですので、ポルトガルの船に偽装して、襲われる事なく通り抜けることが可能です。偽装はNPCに対しても他のプレイヤーに対しても有効な手段です。他のプレイヤーを油断させ、相手にこっそり近づいて急襲するような事もできるのです。

――他の船がNPCのものかプレイヤーものかは、見ただけでは判断できないという事でしょうか?

Luhe氏:スパイグラスを使用して、判別することは可能です。見ただけでも海賊の船がどうかは旗の色を見ることで判別できますが、NPCか他のプレイヤーかはわかりません。スパイグラスを使用することで、NPCかそうじゃないのか、どんな積荷があるかといったより多くの情報を得ることができるので、攻撃する価値があるのかを判断する事もできます。

――他のプレイヤーの船を攻撃することができますが、攻撃しないメリットは何なのでしょうか?強いプレイヤーが初心者をボコボコにしてしまわないのか心配です。

Luhe氏:本作の開発において常に気を配っているのは「得るものは最大限に、失うものは最小限に」というものです。プレイヤーは他の船を攻撃する際、いつでも攻撃する価値があるかどうか、そのリスク、その報酬を考えなくてはなりません。もし弱くそれほど積荷がないプレイヤーを見つけた場合、攻撃しても報酬はほとんどありません。そして他の船を攻撃すると、その影響は世界中に響き渡ります。バウンティレベルが上がり、一定のレベルに達するとバウンティハンターたちに襲われることとなり、とても強い船を相手にすることになります。弱い船をどんどん沈めれば良いということにならないように、バランス調整にはとても気を使っています。そして自分の船が強い船になったときには、自分が他の船にとって美味しい獲物になっているという事でもあります。弱い船であったとしても、グループを組んで襲って来るでしょう。4隻の船を相手にするのはとても難しいですから、このような感じでプレイヤーたちが交流してくれることを想定しています。

――最強の海賊になって何でもやりたい放題にできる、ということはないということですね。

Luhe氏:常にリスクと報酬を考えなくてはいけません。沈められてしまえば多くを失いますので、常に安全な航海を目指すこととなり、その方法はプレイヤーの手に委ねられているのです。

――最後に、世界の海賊好きたちにメッセージをお願いします。

Luhe氏:『Skull & Bones』は究極の海賊体験を提供するマルチプレイヤーゲームで、なりたいタイプの海賊になり、様々な海賊船を操り、自分なりのプレイスタイルを選び、自分なりの海賊らしさを見つけ出す作品となっています。

――ありがとうございました。

《SEKI》
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