【特集】美人司会は元e-Sports選手!―Rachel “Seltzer” Quirico氏インタビュー | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

【特集】美人司会は元e-Sports選手!―Rachel “Seltzer” Quirico氏インタビュー

『ハースストーン』の大型大会「ハースストーン冬季選手権」にてステージ司会と勝利者インタビューを行っているRachel “Seltzer” Quirico。彼女の素顔に迫りました。

ゲーム文化 eスポーツ
【特集】美人司会は元e-Sports選手!―Rachel “Seltzer” Quirico氏インタビュー
  • 【特集】美人司会は元e-Sports選手!―Rachel “Seltzer” Quirico氏インタビュー
  • 【特集】美人司会は元e-Sports選手!―Rachel “Seltzer” Quirico氏インタビュー
  • 【特集】美人司会は元e-Sports選手!―Rachel “Seltzer” Quirico氏インタビュー
  • 【特集】美人司会は元e-Sports選手!―Rachel “Seltzer” Quirico氏インタビュー
  • 【特集】美人司会は元e-Sports選手!―Rachel “Seltzer” Quirico氏インタビュー
  • 【特集】美人司会は元e-Sports選手!―Rachel “Seltzer” Quirico氏インタビュー
  • 【特集】美人司会は元e-Sports選手!―Rachel “Seltzer” Quirico氏インタビュー
  • 【特集】美人司会は元e-Sports選手!―Rachel “Seltzer” Quirico氏インタビュー

e-Sportsの大会にとって今欠かせない役割のひとつが、司会です。大会の進行面だけでなくインタビュアーとして様々な作品のプロプレイヤーに質問を投げかけて、視聴者が興味のある内容を引き出すテクニック。さらには、試合や大会を初めて観る人たちにその魅力を最大限に伝え、ゲームを観戦の楽しさに華を添える役割も担うカリスマ性も求められます。

今回『ハースストーン』の大型大会「ハースストーン冬季選手権」にてステージ司会と勝利者インタビューを行っているのはRachel “Seltzer” Quirico氏。様々なe-Sports大会で司会やインタビュアーを担っている彼女に話を聞きました。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆


―――まずは自己紹介をお願いします。

Rachel “Seltzer” Quirico(以下、Seltzer):Rachel “Seltzer” Quiricoです。世界中の様々なe-Sports大会で、年間通じて司会やインタビュアーをやっています。

―――これまで様々な試合で選手と話してきたと思いますが、選手の印象は?国ごとなどの特徴があれば。

Seltzer:プレイヤーごとの個性の違いは、国ごとではなくゲームごとにあると思います。例えば『StarCraft』プレイヤーもひとりでプレイしますが、ストレスが多く、孤独を感じることが多いと感じています。『ハースストーン』では、ほとんどのプレイヤーは、より自立していて、賢く、少し引っ込み思案で、全体的にみんなポジティブです。

『ハースストーン』は運が絡んでくるので、それが良い方に動いてプレッシャーが減るのだと思います。敷居が低く、楽しく、昨日まで戦っていた相手が今日は味方になっていて、負かされた相手を応援する光景がこの作品ではよく見られますね。

―――司会をやっていて楽しい事や、大変な事は何ですか?

Seltzer:楽しいことはたくさんあります!試合で、今回のバハマのように色々なところに行けるし、行く先々で頻繁に会うゲーマーやスタッフが多い。どの国のe-Sportsイベントに行っても、常に小さな家族と旅行しているような感覚になります。世界中で一緒に色んな体験ができるのが良いところですね。


大変なことは、たくさんのゲームの情報をカバーしてるので、それぞれのイベントでたくさんの宿題やリサーチに追われることですね(笑)例えば、今週は『ハースストーン』イベント用に膨大な資料に目を通して、翌週の『Counter-Strike』のイベントのためにまた膨大な量の資料を読む。そういった大変さはありますね。

―――普段何タイトルほどの情報をカバーしているんですか?

Seltzer:最近だと『ハースストーン』『Counter-Strike』『オーバーウォッチ』はカバーしてます。あとはE3やPAXのような見本市で、開発者に全てのゲームのインタビューを行います。なので、基本的には全ての作品に精通してますが、e-Sportsに焦点を当てているので、常に5つから7つほどはカバーしています。

―――e-Sports大会の司会やインタビュアーとして必要なものは何だと思いますか?

Seltzer:ステージ上でのテクニックはもちろん必要ですが、e-Sportsへの愛と敬意が必要だと思います。私自身、e-Sportsのプレイヤーでした。プレイヤー時代も含め10年以上e-Sportsに携わるなかで、様々なプレイヤーと交流してきました。そこで、e-Sportsへ携わることの喜びを感じていましたし、プレイヤーが一生懸命取り組んでいる様子なども間近に見てきました。

私は、私自身のためにというよりも、私自身が愛しているもののために活動しています。e-Sportsというものを知らない人たちに、e-Sportsをどう魅力的に見せるか、というのが一番大事だと思っています。


―――もともとe-sportsのプレイヤーだったとのことですが、選手時代のキャリアを教えてください。

Seltzer:高校生の頃、『Team Fortress 2』のベータを遊びました。当時「CAL」や「CEVO」「TWL」といったオンラインリーグでプレイしていました。そこでチームやクランに所属して、色々な大会でプレイすることで、長い経歴を持つe-Sportsのプロゲーマーと直接会う機会がありました。

「WCG Ultimate Gamer」というリアリティTVショーにも出演しました。そこで色々な作品をプレイしなくてはいけなかったんですが、出演している人たちはみんなゲームが上手かったですね。それが終わった時に、「私はベストゲーマーではなかったかもしれないが、e-Sportsへの愛や情熱はある」と思っていました。

そこで、そのTVショーがやっていたことをやろう、と思いつきました。『TF2』の大きなトーナメントが行われた後に、『TF2』のメジャーシーンは下火になったので一線からは退いたんですが、ゲームをメインストリームに持って行き、ゲーマーをクールな存在に見えるようにしたい、と感じていました。e-Sportsに深く関わっていたので、ゲームを知らない一般の人たちにゲームの魅力を紹介することができる、と感じていました。

―――なぜ、選手を引退して、キャスターやホストを始めたんですか?

Seltzer:試合で選手として参加することを辞めたあとも、e-Sportsの大会には関わりたかったんです。イベントには参加していて、コミュニティの人たちと会う機会があり、その中の友達の同僚にAndrewという人がいて、新しいe-Sportsショーのために女性のホストが必要だと言っていたんです。そこでその友達がAndrewに私を勧めてくれて。今はそのAndrewと一緒に「CSA」という会社で働いています。

当時Andrewとどういったものを作りたいか考えていたときに、イベントに行き、プロのプレイヤーにインタビューをしていこうと決めたのが最初ですね。カメラとマイクを買って、「MLG」や「ESLトーナメント」など、どんな大会でもプロ選手にインタビューを行ってきました。ちょうどストリーミングサービスが始まった頃ですね。ちょうど「Justin.tv」などのサービスの初期の頃です。「NASL(North American Star League)」という大会があった時に、大会中は実況解説をする人しかいませんでした。そこで私が「放送中にステージに上がって、司会や選手インタビューをしてもいい?」と提案したところOKを貰えたんです!給料はもちろんなかったけど、その時に初めて放送に映ることができました。


―――ここ数年のe-Sportsシーンの盛り上がりや変化を感じますか?

Seltzer:昔は、小さな規模のなかでオフラインでの対戦が主流でした。ストリーミングやブロードキャスティングがなかった頃だったので。そういった場を伝えるのも、ジャーナリストがひとりかふたりくらいで、個人ブログにアップする、といったもののみに留まっていました。でもそれ以上のトーナメントの魅力、プレイヤーの魅力を広く伝える術がなかったんです。

大きな変化は、やはりインターネットでのライブストリーミングだと思います。この発展により、プレイヤーだけでなく、プロデューサーやディレクター、カメラマン、司会、実況解説といった存在が必要になりました。

視聴者という要素が足されたのは大きなことです。これまではゲームとプレイヤーだけに焦点が当てられてましたが、今はショーそのものも大事になってきたと思います。ただ、私たちのようなベテランは、ゲームやプレイヤーへのリスペクトが大事であることを伝え続ける必要がある、とも感じてます。

プレイヤーも自分たちだけで発信できるようになりました。Twitchなどで配信するも良し、配信せずにひたすら練習するのも良い。なので、昔のe-Sports体験からは変わらず、さらに配信という要素が加わった、というのが今の状況だと思います。

―――『ハースストーン』の魅力はどんなところだと思いますか?

Seltzer:『ハースストーン』の戦略性に魅力を感じている人は多いと思います。とくに『ポケモン』や『遊戯王』などリアルのカードゲームをプレイしていた人たちは、そう感じていると思いますね。そこにオンラインの要素が加わる。いつでもどこでもプレイできるカードゲームですからね。友達を探して、時間を合わせてプレイするカードゲームではないですが、『ハースストーン』はいつでも遊べる。そこが大きな魅力のひとつだと思います。

会場では『ハースストーン』以外のカードゲームに興じる参加者も

―――他のe-Sportsコミュニティと比較して、『ハースストーン』のコミュニティについて感じることはありますか?

Seltzer:『ハースストーン』のコミュニティは、他のe-Sportsコミュニティと比べて、リラックスしながら楽しめると思っています。カードゲームなので、常に努力をし続けても「運」の要素が絡んできます。必ずしも自分の力が足りなかったわけではなく、運が付いてこなかった、といったこともあるので、負けた時にも自分を許せることが多いと思います。『ハースストーン』e-Sportsプレイヤーは他と同じく常に努力をしていますが、そういったところでプレイヤーたちは比較的気軽に挑めていると思います。

また源流がカードゲームであることで、基本的にはプレイヤー同士がコミュニケーションを取るのが当たり前の作品だと思います。そこで相手と教えあったり、助け合ったりする機会があり、他のゲームより密接に交流する機会が多いコミュニティだと思います。

―――バハマでの『ハースストーン』大会開催についてどう思いますか?

Seltzer:『ハースストーン』にとって最高の場所だと思います!小さな南国の島でたくさんのタレントやプレイヤーが一堂に会してて、とにかく楽しむこと以外することがない場所ですね。あとゲーマーたちにとって、日焼けする良い機会だと思います!(笑)


―――日本からは今回、b787選手が参戦しています。彼の印象は?

Seltzer:ハンサムで素敵ですよね!私は彼の笑顔が大好きです!彼のプレイにより、世界を目指すプレイヤーがもっと増えてくれるといいなと思いますね。きっと彼もバハマで良い時間を過ごせたと思います。他のプレイヤーから、彼へのリスペクトを感じますし、みんな一緒にプレイできることを喜んでいると思います。

―――日本のファンに一言お願いします。

Seltzer:『ハースストーン』ファンはきっと作品を楽しんでいることと思います。好きなプレイヤーからインスピレーションを得ることもきっとあると思います。もしまだ『ハースストーン』をプレイしていなくて、ゲームやコミュニティに興味があれば、常にウェルカムです!コミュニティに参加して、一緒にゲームを楽しみましょう!

―――今回の大会でレイチェルさんのファンも増えたと思います。

Seltzer:ぜひ私のツイッターを紹介しておいてください!(笑)

―――日本にもぜひ遊びにきてください!本日はありがとうございました。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

限られた時間のなかでインタビューを実施した際「出番はまだだし、時間は気にしなくてもいいのよ!」と気軽に質問に答えてくれた心優しい側面に、プレイヤーやスタッフ、そしてe-Sportsそのものに対するリスペクトを持っていたRachel “Seltzer” Quirico。彼女にの並々ならぬ努力と熱い情熱は、e-Sportsの発展において不可欠なものであることが改めて伝わるインタビューとなりました。



取材協力:Blizzard Entertainment
UPDATE:記事中の「NSL」を「NASL」に訂正しました。コメント欄でのご指摘ありがとうございます。
《Game*Spark》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

ゲーム文化 アクセスランキング

  1. プレイヤーをがっかりさせたりやる気をなくさせるゲームのメカニズムとは?掲示板で様々な意見が飛び出す

    プレイヤーをがっかりさせたりやる気をなくさせるゲームのメカニズムとは?掲示板で様々な意見が飛び出す

  2. 『ドラゴンズドグマ 2』ユーザーから悲鳴上がる、ゲーム世界を破壊する、とある「仕様」…対抗策の研究も進む!カギは宿屋とメインポーンか

    『ドラゴンズドグマ 2』ユーザーから悲鳴上がる、ゲーム世界を破壊する、とある「仕様」…対抗策の研究も進む!カギは宿屋とメインポーンか

  3. 待ちわびたが故の喪失感…長く待ったのに遊んだら「期待はずれ」だったタイトルって?

    待ちわびたが故の喪失感…長く待ったのに遊んだら「期待はずれ」だったタイトルって?

  4. 『ドラゴンズドグマ 2』資金難に苦しむ海外ユーザーが協力して金策を企む―「これはネズミ講」との声も…

  5. なぜ?『スカイリムSE』過去2年のModダウンロード数が4倍に…背景には便利ツールの登場か

  6. 「さっきからパンパン痛いのよ!この年増女!!」『FF7』ティファがブチギレた“ビンタ対決”が、見覚えある構図に…とあるファンアートが秀逸

  7. 『大カプコン展』が2025年3月から開催決定!原点から最新技術までを紹介する初の展覧会

  8. 歴史的ビデオゲームパッケージがオークションに、50ドルスタートが1日で4,000ドル超え―グラフィックアドベンチャーの始祖『ミステリーハウス』初版ディスク出品される

  9. ジブリから影響受けた冒険ACT『Europa』発売を夏に延期―開発チームはパートタイムで本業でできないことに挑戦

  10. 新しいオトモ?『モンスターハンターワイルズ』初出し映像でハンターが乗っていた生物の等身大フィギュアがチラ見せ…シリーズ20周年記念「大狩猟展」でお披露目

アクセスランキングをもっと見る

page top