【特集】『ゲームの名シーン・暴力編』5選―強烈な印象を残す名場面集【ネタバレ注意】 3ページ目 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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【特集】『ゲームの名シーン・暴力編』5選―強烈な印象を残す名場面集【ネタバレ注意】

読者の皆様、昨今のゲームと言えば、旧来よりも様々な表現が行えるようになったように思いませんか?そこで今回は様々な表現、とりわけ暴力表現における名シーンを5のゲームから5選して皆様にご紹介したく思います。

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【特集】『ゲームの名シーン・暴力編』5選―強烈な印象を残す名場面集【ネタバレ注意】
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◆『Far Cry 3』

開発元:Ubisoft Montreal 開発年:2012年 機種:PC/PlayStation 3/Xbox 360

    ――ある者を拷問に掛けるシーン

主人公である「ジェイソン・ブロディ」は敵である組織を潰すため、内通している兵士と共に組織に潜り込みます。そこで与えられる仕事として、ある人物を拷問しろと命じられます。拷問室に入ると、そこに居たのはどうしても暴力を与えたくない人間でした。監視カメラがあるためジェイソン・ブロディである事を隠し通す為にも強烈な拷問を行うのですが、途中、38秒間だけ監視カメラの映像をループさせて、近しい者である事を明かします。必ず助けに戻ってくると誓い、カメラループの終了後、再度拷問官に戻り、傷口に親指を押し当ててその者を気絶させます。そして最後に一言、ジェイソンはこう漏らします。「何やってんだ…」と。この、非情な拷問官と一般人を瞬く間に行き来するシーンは、矛盾そのものを表現し、葛藤と共に混乱を引き起こす名シーンです。

◆『Spec Ops: The Line』

開発元:Yager Development 開発年:2012年 機種:PC/PlayStation 3/Xbox 360

    ――白リン弾を撃ち辺りを焼き尽くすシーン

中東のドバイを舞台とし、先遣隊を支援する目的で、プレイヤーであり主人公である「ウォーカー大尉」達は戦地に赴きます。しかし、そのドバイでは先遣隊による虐殺が行われており、それを目にしたウォーカー大尉達は助けにやってきたはずなのに先遣隊と戦う羽目になり、一体何故味方と戦っているのだろう、というねじれを生み出します。中でも、戦闘において白リン弾を使い地帯を焼き尽くすシーンは、そこで敵対していた米兵達が民間人を助けようとしており、その同胞は元より民間人もろとも焼き尽くしてしまったことが事後に分かるシーンとなっていて、強烈な葛藤を与える場面となっています。また後にウォーカー大尉はこう自問します。「俺達は命令に従っていただけだ。いや、道は他にもあったはずだ」と。メタ的な要素も孕んだ本作ですが、強く印象に残る屈指の名シーンと言えるでしょう。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆


いかがでしたか?ロシアの小説家であり思想家である「レフ・トルストイ」はかつてこう言いました。「すべての暴力は、戦うことなく相手を屈服させることは出来ようが、相手を従順にさせることは出来ない」と。しかし暴力は人を素直に付き従わせる事は出来ませんが、衝撃と共に強く記憶されることも確かです。ゲームの中では暴力がたやすく、暴力によってしか表せないテーマを表現したりするのですから、今回の記事を通じてゲームメディアの多様性を再確認して頂けましたら幸いです。次回は『ゲームの名シーン・感動編』を皆様にお届け致します。それでは多様性のあるより良きゲームライフを!
《SHINJI-coo-K(池田伸次)》

FPSとADVを偏愛しつつネトゲにも造詣のあるフリーライター SHINJI-coo-K(池田伸次)

「Game*Spark」誌に寄稿しつつも「IGN JAPAN」誌と「GAMERS ZONE」誌にも寄稿。「インサイド」誌にも寄稿歴あり。今はなき「Alienware Zone」誌や「週刊Steam」誌にも寄稿していたフリーライター。 そしてヒップホップビートメイカー業も営む音楽家兼ゲームライターの兼業家。通称シンジ。

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