Valveはゲーム配信プラットフォーム「Steam」でのユーザーレビューシステムを2016年9月12日に更新し、レビュースコア計算法の変更や、ストアページ上でのフィルタリング機能を強化したと発表しています。
更新は大きく分けて2つ。まず1つは、各ゲームのストアページの下部に記載されているレビューについて、ストアページ上でシームレスにフィルタリングを行うための項目が新設されたことです。このフィルタリングは、“好評/不評”、“Steam上で購入された製品か”、“レビュー言語”について行えます。また、レビューの表示基準も、“概要(旧来のもの)”、“最も参考になった順”、“新着順”、“面白かった順”の4種類より選択可能となりました。これらのフィルタリングは以前はコミュニティハブの“レビュー”ページでなければ行えず、一部のユーザーにとっては不便を感じることもあったかもしれません。
もう1つの更新は、レビュースコア計算法の変更です。本変更以降はSteam上での購入と、小売店での販売を含む外部キーでの購入は区別され、前者のみがレビュースコアへと影響を与えることになりました。本変更についてValveは、開発者やパブリッシャーによる、「外部キー配布を利用したレビュースコア捏造」への対策と説明しており、明確に疑わしいものについては以前より厳しい対応を行っていたことを報告。
外部キーを利用したレビューが多いゲームについて、それらがKickstarterや、Steam外で主に人気があったゲームである可能性は認めつつも、今後、疑わしいものの検出が困難となっていくだろうということで今回の対応に踏み切ったと説明しています。レビュースコアのみでなく、新設されたフィルタリングにおいても、デフォルトでは外部キーを利用したレビューは表示されない形となりました。
この仕様変更によりValveは「全体の約14%の作品の評価が変わる」と伝えており、変更となるレビュースコアの差異は大きくないものの、例えば「好評」から「賛否両論」へと変わるものも出てくると説明。他にも、レビュー数が1、2件程度の約200個の作品については、それらのレビューが外部キー使用のものであるためか、新たにSteamで購入/レビュー投稿されるまで、既存のレビューがデフォルトでは表示されなくなることも伝えています。
Valveは、また今後のレビューシステムの更新として、「統計上では高評価であっても個々のレビューの大半が“参考にならない”評価」「特定のレビューへ、ユーザーが示し合わせて“参考になった”評価を行う」「レビューそのものが面白いだけの作品に対して“参考になった”評価が付きやすい」などの問題へと対応する予定があるとのことです。