7月12日にリリースされた、Bohemia Interactiveの戦術ミリタリーシューター『Arma 3』の最新大型拡張版『Arma 3 Apex』、多くの機能が追加された本拡張のプレイレポをお届けします。
本拡張と合わせて配信された『Arma 3』本体アップデートver1.62では、翻訳のクオリティは所々気になるものの、ヘルプやメニュー画面、そしてエディターの要素ほぼ全てが日本語化されています。『Apex』のキャンペーン本編は日本語化されていませんが、ロード画面で表示されるヒントや兵器解説も翻訳されています。
解説欄もほぼ全て日本語化されている
■『Arma 3』本編その後を語るCo-opキャンペーンモード「Apex Protocol」
本拡張の新キャンペーンモード「Apex Protocol」は、南太平洋に浮かぶタノア諸島を舞台としたタイトルで、本編のキャンペーン「東からの風」終了後から翌日の2035年8月11日を起点に物語が進行します。最大4人までの協力プレイに対応しており今回のゲームプレイで筆者は、協力プレイに参加してくれたフレンド2人と共に攻略しました。
キャンペーンにおいてプレイヤーは、自然災害によって大打撃を受けたタノア諸島にて治安維持のために派遣されたNATOの兵士となり、島のシンジケートを相手に戦いを繰り広げます。初めのミッションは捕らえられた重要人物Keystoneを探し出すというものです。
ミッション開始前に“偵察”と“支援”、“攻撃”の3種類の役割を決定。細かな武器や装備変更は不可能ですが、合計10以上の装備レイアウトが選べます。Co-op/シングルプレイヤーでも制圧した拠点から何度でも復活可能であるため、シビアになりすぎない難易度でプレイ出来ることも魅力的です。
キャンペーンのミッション数は全7つで、1ミッションのクリア時間は約1時間前後。夜明けでの戦いや遠方への見通しが効かないジャングル戦、サーマル機能を備えたNVGを使う夜間戦、悪天候の中で破壊を行う潜入工作など様々なシチュエーションが用意されています。
敵の武器を奪い戦うことも可能
倒されても制圧した地点から復活できる
大型アップデートで実装された地図書き込み機能により意思疎通がしやすくなった
基本的にミッションの戦闘地域は変わりませんが、制圧する地点や敵の配置がゲームをプレイする度に変化するようにできているためリプレイ性が高いことも特徴的。またミッションによっては敵の車輌や武器を奪い効率的に戦いを繰り広げることも可能です。また新武器として追加されたAKMやAKS-74U、そしてRPG-7などの実在のロシア製武器の他にも、M249風な外見を持つ軽機関銃LIM-85やHK416風のライフルSPAR-16、95式自動歩槍風のCAR-95など現実に則したデザインの銃器が多数存在し、拾って使うことも出来るのが魅力的です。
AKS74Uなどお馴染みの東側武器も使える
■南国に眠る旧日本軍の兵器とジャングル戦
ジャングルが生い茂るタノア諸島での戦いでは、見通しが効かない事が多いため交戦距離が近くなり、相手の顔が見えるか見ないかほど近づくこともあります。本編のストラティス島やアルティス島の様に、敵が豆粒に見えるほど遠くからは狙われないため、戦闘が近距離かつスピーディーに展開。本編とは一味違った戦闘が面白いといえます。
見通しが悪いため射撃音や曳光弾の方向から位置を割り出す必要がある
薄暗く雨が降り注ぐジャングルでの戦いも
他にも、島で活動を続けるシンジケートは、かつて旧日本軍が島に残したバンカーや塹壕、航空機の残骸などを拠点に活動を続けているため攻略が難しいことも挙げられます。筆者が『Apex』のキャンペーンで確認できたのは、零式艦上戦闘機や一式陸上攻撃機などの海軍機のみ。タノア島で陸戦が行われたのかは語られていませんが、この島を拠点とした戦いがあったことが伺えます。
一式陸上攻撃機のような朽ち果てた残骸
零式艦上戦闘機のような残骸
バンカーを使った戦いは難しく倒されてしまうことも度々あった
夜間戦や破壊工作など様々なシチュエーションが用意されている
■この夏プレイするのにぴったりなCo-opタイトル
いかがでしたでしょうか?本作はシミュレーター寄りの難しさをあわせ持つ『Arma 3』の大型拡張版ではあります。しかし、リスポン可能なキャンペーンや多数の実在武器やジャングル戦が追加されることから、協力プレイを楽しむユーザーやじっくりと敵を攻略したいユーザーには注目しておきたいタイトルでもあるでしょう。本作は、Steamで4,000円で販売中です。