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「私はアイドルじゃない」―注目の女性『LoL』配信者Otofuの素顔に迫る

いまTwitchで頭角をあらわしている日本人女性『LoL』プレイヤーOtofuさんに、ビデオゲームとの馴れ初めから『LoL』との出会い、「Twitch配信者」としてのスタンスまで、気になる質問を投げかけました。

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「私はアイドルじゃない」―注目の女性『LoL』配信者Otofuの素顔に迫る
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世界的人気を誇るMOBA『League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)』、そして映像配信サービス「Twitch」の2大巨塔が日本展開に向けて大きく動き、国内e-Sportsシーンや「ゲーム配信」文化が生まれ変わりつつある昨今。プロプレイヤーや人気ストリーマーが次々と誕生し、注目を浴びています。Game*Spark編集部は、いまTwitchで頭角をあらわしている日本人女性『LoL』プレイヤーOtofuさんにインタビューを実施。CROOZやMSYが早くもスポンサー契約を結ぶなど業界内でも話題の彼女に、ビデオゲームの馴れ初めから『LoL』との出会い、「Twitch配信者」としてのスタンスまで、気になる質問を投げかけました。

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――『LoL』の話をする前に、Otofuさんが人生で初めて触れたゲームは何でしたか?

Otofu: ゲームボーイ版『ポケットモンスター 緑』です。でも、子どもの頃は外で遊ぶのが好きで、小学5年生になって親からノートパソコンをもらってからは、『メイプルストーリー』などのMMORPGにのめり込みました。他には『ArcheAge』、『C9』『テイルズウィーバー』とか。対戦系だと『ファンタジーアースゼロ』もやっていました。基本的には味方と協力するゲームが好きですね。



――『LoL』を始めたきっかけや、現在のランクについて教えてください。

Otofu: 始めたのはシーズン3の終わり頃、もう2年半くらいになります。知り合いに勧められたんですが、最初は操作が難しくて投げ出しちゃいました。その後、当時やっていたMMORPGをやめて、そこからは完全に『LoL』一本です。今のランクは台湾サーバーでDiamond Vで、北米サーバーではPlatinum III、最高でDiamond IIIまで行きました。

――Diamond IIIまで到達するのに、どれぐらいの練習を重ねてきたのでしょうか。

Otofu: だいたい1年半くらいかかりましたが、ひたすらやってたら「なっていた」感じです。私はSupportメインなので、大会の配信でもWardの位置はよくチェックしてました。メタのリサーチもしてますけど、経験で得た知識のほうが大きいです。とにかく回数をこなして叩き込みました。

――OtofuさんがTwitch配信を始めたのはいつ頃でしょうか。数ある映像配信サイトの中でTwitchを選んだ理由についても聞かせてください。

Otofu氏: 2014年の10月末くらいから本格的に始めました。ゲーム配信も『LoL』が初めてです。それまでは大会や海外プロ選手の試合を観るために使っていたので、その影響もあります。

――『LoL』国内展開、Twitch日本支部の始動によって、日本人ユーザーも徐々に増えてきていると思います。Otofuさんは現在3社からのスポンサードを受けていますが、配信者として環境の変化は感じますか。



Otofu: 人気ストリーマーの方が配信されてる時間帯には影響を感じますね。現役のプロやベテラン配信者の方々には敵わないとも思っているので、自分なりにのんびりした配信になればと思ってます。視聴者層で言えば、最近は台湾サーバーでもプレイしているので、台湾からのユーザーもよくいらっしゃいます。スポンサードについては、CROOZさまやMSI Razerさま、LEVEL∞さまのネームバリューによって配信の勢いが増しましたし、デバイスもかなり充実しました。PCも新しくなったので、画質設定を上げて配信することが出来るようになりました。

――Otofuさんが配信者として大切だと思うこと、やってはいけないことを教えてください。

Otofu: 知名度に関係なく、「同じマッチをプレイしている他のプレイヤーを名指しで批判しないこと」ですね。その人がゲーム内でミスをしてたとしても、数百人とかが観ている前で言うことではありませんし、理由のない「悪口」は言わないよう気をつけてます。それと、視聴者とのチャットコミュニケーションにはなるべくすべて返事するようにしてます。ゲームが忙しいときは大変で、集中度は少し下がるので、配信を始めてから勝率は明らかに下がりました(笑)。でも、配信はエンターテインメントですから。

――これからTwitch配信を始める人に向けて、“人気を得る為のアドバイス”があれば教えてください。

Otofu: 「悪口を言わない」以外に、自分がどういうスタイルの人間か最初に決めるのも重要です。特徴的な言葉遣いで視聴者を増やす人もいますけど、基本的には「言葉に気をつけるように」、そして「自分のプレイスタイルを決めること」。本当に一番大事なのは「続けること」ですかね。Twitchで初めて配信を始めるなら「顔を出すこと」とか「声真似」みたいなインパクトを用意するとか。

――連敗での精神疲労は「配信者」としてのモチベーションに影響しますか?

Otofu: 連敗って逆に次のゲームへの意欲に繋がるんですよね。実は今日の朝も8連敗くらいしてまして(笑)。プレイヤーとしてのモチベーションは下がるんですけど、配信自体は盛り上がったりします。


Otofuさんが見せてくれた“ゲームだこ”。 凄まじいやり込みっぷりが感じられます


――現状、日本の女性『LoL』プレイヤーは少ないと思いますが、「女性配信者」として珍しがられたり、特別に扱われた経験はありますか?

Otofu: まず、Twitchだと日本人ユーザー自体が珍しいんですが、女性だと余計に驚かれることがあります。男女の比率差は特に関係ないと思ってるのですけど、そこで特別扱いされると返事に困りますね。そもそもネットカルチャー自体、男性のほうが比較的多く見えがちなのですが。

――海外だと露出度の高い女性配信者も少なくはないですし、そういった方法で視聴者を増やす方もいらっしゃいますが、Otofuさんはかなりストイックにソロキューを続けてますね。

Otofu: 露出度が高かったりコスプレをする配信についても、個人的には「イベント的」なものであればいいと思うんですけど、私はアイドルではないので。昔、配信内で「シェン」や「ゼド」のコスプレをしたことはありますが、表情が出なくて楽なんですよね。時々やると盛り上がりますし。

――「LJL」のような大規模大会に出るプロ選手としての本格的な活動に興味はありますか。

Otofu: プロ選手へのモチベーションは「ない」と言えば嘘になるんですけれど、性別の壁や年齢を考えると厳しいかなと。



――これまでに「女性プロチーム」を作ろうと考えたことはありますか。また、「女性プレイヤー/配信者」としてシーンを牽引していく気持ちはありますか。

Otofu: 私にはないです。「女性だけでプロチームを作る」ことは重要ではなく、女性が対等な形でプロシーンに出ることがとても大事なのでは、と思っています。プレイヤーとしては難しいと思いますが、配信者として力になれることがあればいくらでも協力していきたいと思っています。

――OtofuさんはなぜTwitch配信を続けるのでしょうか。

Otofu: 「ひきこもって生きていきたいから」です。かっこよくもなんともない言葉なんですけど(笑)。私はひきこもって生きていきたいので、その道のひとつとしてゲーム配信を仕事にしていきたいと思っています。

――最後に、『LoL』プレイヤーやTwitchユーザーに向けてメッセージと、e-Sportsシーンに期待することがあればお願いします。

Otofu: 「継続は力なり」ですね。これからは、「LJL」で活躍するガチの“女性プロ選手”が出てきてくれればいいなと思っています。

――本日はありがとうございました。


Twitch - otofu
Twitter - otofu3

(取材・文 / 早川夏生 撮影・編集 / 谷理央)
《Game*Spark》
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