◆KADEN:『Quasimorph』
ターン制ローグライクにXCOM系の射撃戦闘システムと地獄の悪魔とゴア要素をトッピング。かもしれない運転を心がけて歩を進めよう。でないと曲がり角で一瞬のうちに蜂の巣にされることも。宇宙に散らばる各組織からミッションを受け、クローンを作り出して任務に向かわせよう。クローンなので何度倒れてOKというドライさに震える。
◆kurokami:『Cassette Beasts』
プレイレポートを担当させて頂いたのが本作との出会いでした。最初に見たときは「ポケモンじゃん!!」となっていましたが…いざプレイしてみると属性ごとの相性、それによって引き起こされる「反応」、「技のコスト」や「合体」の概念など、全く異なったバトルを楽しめました。
馴染み深いクラシカルなスタイルのRPGに、「オープンワールド」や「音楽」といった新しくおしゃれなエッサンスが取り入れられており、重厚なストーリーやつい聞き入ってしまうBGMなど、かなり遊びごたえのあるタイトルです。
◆Mr.Katoh:『Slay the Princess』
「姫を殺す」のを目的としたアドベンチャー。プレイヤーの選択肢によって姫はさまざまな姿を見せ、下手すればプレイヤーが殺されてしまうでしょう。もし殺されても最初から始まるので、また違うストーリーを紡ぐこともできます。プレイヤーを導く「ナレーター」の存在も重要な意味を持っています。とにかくストーリーも驚くべき展開も面白い!
現時点では英語のみですが、今後日本語対応もアナウンスされています。『The Stanley Parable』などの作品が好きな人ならば是非とも遊んでほしい、個人的に2023年のインディーゲームでは文句なしの傑作です!
◆稲川ゆき:『Ratopia』
故郷を追われたネズミの女王となり、逃げ延びた先で新たなネズミ都市「Ratopia(ラットピア)」再建を目指す、都市育成シムです。かわいいネズミの見た目とは裏腹に、食料問題や経済政策がわりとシビアで、考えなしに移民を受け入れると瞬く間に国家崩壊が訪れる、なかなか手ごわい&中毒性高めの作品。文字通り「時間が溶ける」ため、一時期は日常生活に支障をきたし“禁『Ratopia』”を自らに命じるほど夢中になりました。地形生成のランダム性もあって、何度トライしても新鮮な気持ちで遊べるところがまた、やめ時を見失わせるという恐ろしいタイトル…個人的GOTYです。
◆Squallfang:『ファイナルファンタジーXVI』
物語では英米ファンタジー文学が薫る『FORSPOKEN』も捨てがたいですが、総合ではやはり『ファイナルファンタジーXVI』です。プロモーションで発表された「月を見ていた」を繰り返し聴き、最後にどんな景色が待っているのだろうかと想像する。その時間もまた『FF』という体験なのだと思います。大型作品でも素っ気ないクレジットが多い中で、エンドロールでテーマソングを聴くことが特別なんだと感じました。
◆ケシノ:『ダンジョンマンチーズ』
キャラの可愛いビジュアルと「ダンジョンで敵を狩って調理する」コンセプトからカジュアル向けと侮っていましたが、かなり濃密な体験ができるゲームでした。
本作は一見、“キャラ設定がユニークかつギャグセンスが光る勧善懲悪モノ”ですが、公式サイトにある「どんでん返し満載の深いストーリー」の謳い文句に違わぬ内容です。各エリアに散らばっているゲーム内テキストから知ることができる舞台設定や背景も興味深く、読めば読むほどそれぞれが繋がっていき、最終的に1枚の大きな絵になるのも楽しめました。
クリア時間は「副料理長(いわゆるノーマル)」で約8時間と短めでしたので、気が向いたら是非プレイしてみて欲しい1作です。
◆G.Suzuki:『CHAOS;HEAD NOAH』
2023年は超大作のゲームが立て続きにリリースされた前代未聞の年でしたが、筆者としては今年の思い出深いゲームを挙げるとノベルゲームの『CHAOS;HEAD NOAH』が該当します。
筆者自身はノベルゲームをほとんど体験してこなかったのですが、2008年のオリジナル版発売当時に友人が話題に挙げていたのを覚えていたので、Steam版発売によってプレイする機会が巡ってきたと思い、購入したのが切っ掛けでした。
本作の物語は「渋谷で起こる連続猟奇殺人事件に主人公”タク”が巻き込まれる」というサイコサスペンスもの。果たしてタクは無事でいられるのか?この陰謀がどのように展開されるのか?と、物語の行く末が気になって連日熱中してプレイしたのが心に残っています。
この『CHAOS;HEAD NOAH』を皮切りに科学ADVの『STEINS;GATE』や、名作と名高いチュンソフトの『サウンドノベル 街』などを立て続きに体験できたことも運が良く、開拓して良かったと思う1作品でした。
◆キーボード打海:『恐怖の世界』
私にとって今年ナンバーワンのゲームです。プレイヤーが自分で物語を想像する余地があまりに多かったり、戦闘システムが妙に複雑だったりするところを見て、「これは“令和の『絢爛舞踏祭』”かもしれない」とひとりごちていました。
特典目当てに複数本購入していて、「恐怖の世界恐怖の世界恐怖の世界……」と延々書かれているマステも家で常用中。部屋の雰囲気が少しずつヤバくなってきていますが、A0サイズくらいのポスターも発売されたらいいな~と切に願っています。寝室の天井に貼りたい。