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【特集】ガンダムに初めて乗ったアムロの気分! 「Meta Quest 3」はガジェットマニアもゲーマーも興奮できる最高のオモチャ

「こいつ……動くぞ!?」という気分になれる凄まじいワクワク感。

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【特集】ガンダムに初めて乗ったアムロの気分! 「Meta Quest 3」はガジェットマニアもゲーマーも興奮できる最高のオモチャ
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手前がMeta Quest 3とコントローラー。奥はMeta Quest 2にサードパーティのバッテリ付きエリートストラップを付けたモノ。

「Meta Quest 3」を購入して、そろそろ一カ月。本記事ではこれまで「Meta Quest 3」を使い込んで判ったことをまとめてお届けします。まず言えるのは、買って良かったということ。筆者は「Meta Quest 2」を持っていたので買うべきか迷ったのですが、店頭デモで触って「これは別物だな」と直感して予約購入していました。既に「Meta Quest 2」を所有しながらも新型を買うに至った理由は3つです。

・本体が軽くコンパクトになった
・映像表示が美しい
・MR(カラーパススルー)が実用的
そんなことか」と思うかもしれませんが、この3点を基盤として「Meta Quest 3(以下、Quest 3)」は実用性や汎用性の点で「Meta Quest 2(以下、Quest 2)」より大幅に進化しました。今回はこのことについて語らせていただきます。

1. 重さよりバランス

Quest 3を持つと「軽い!小っちゃい!」と感じます。実際にはQuest 2の503gに対して515gと12g重くなっているのですが、パンケーキレンズの採用や巧みな熱設計によって公称で40%薄型化され、バランスが良くなったせいで軽く感じます。ノートPCでも、実重量に対して重く感じる機種も軽く感じるものもありますよね。恐らくそれと一緒なのでしょう。

左がQuest 2、右がQuest 3の本体。白色部分の面積が小さくなったことで40%減どころか、半分以下に見えます。

手に持つコントローラーもリング部が省略されて、大幅にコンパクトになりました。そのおかげかQuest 3のパッケージはQuest 2の約半分の大きさです。

左がQuesrt 3、右がQuest 2のコントローラー。Quest 2コントローラーのリングは赤外線を発して、本体のIRカメラで動きを捕捉するためのものだが、Quest 3では黒いディスク状の表面の周囲に赤外線発信器を付けることでリングを省略。AIも使うことで、実用に耐えるトラッキング精度を実現している。

小さくコンパクトになると、ユーザーとしても気軽に使いたくなります。Quest 2は部屋の壁にかけておいて必要なときだけ使っていましたが、Quest 3は常に机の上に置いていて、さっと被って使います。すぐに装着・起動できるため、使用頻度は前機種より大幅に上がりました。

また、Quest 2は家の中だけで使っていましたが、Quest 3は用途も広がったので、ノートPCと一緒にリュックに入れて気軽に持ち運んでいます。

2. 高解像度は正義

Quest 3の強みのひとつはディスプレイの解像度です。Quest 2よりも強化されているだけでなく、1年前に発売された上位機種のQuest Proよりも解像度が高いディスプレイを備え、それを駆動するSoCも大幅に強化されています。同じゲームでも、Quest 2よりQuest 3でやった方が明らかに体験としてリッチにな気がします。つまり、より楽しくなるということです。

また、映像鑑賞に使う場合も画質の高さは重要です。現時点では、YouTube、Amazon Prime、Netflix、U-NEXT、DMM.comのアプリがQuest系デバイスに向けてリリースされています。

Quest系で利用できる動画サービスのラインナップは、YouTube、Amazon Prime、Netflix、DMM.com、U-NEXT。アニメ、ドラマ、映画の多くをカバーできる。

Quest 2でも映像鑑賞を何度か試したのですが、フロントヘビーで1時間を超えると顔が痛くなってきます。画質でも音質でもそこまでアドバンテージがあるとは思えず「これだったら大画面テレビで観たほうが……」と感じました。

ところが、Quest 3では画質だけでなく音質も向上し、映像作品を観ることが本当に楽しくなりました。ストラップを工夫したことで長時間でもリラックスして使えるようになり、Quest 3映像鑑賞にちょっとハマりつつあります。また、後述する仕事に使う場合も高解像度が効いてきます。

3. MRは便利で楽しい

背景が汚くて恐縮ですが、筆者の仕事部屋でQuest 3を被ると、こんな感じで操作パネルが空中に浮かんで表示されます。

Quest 3の最大の特徴はMR(Mixed Reality, 複合現実)です。Quest 3を頭に被っても、外部の景色がそのままディスプレイに映し出されるので不安感や密閉感がまったくありません。その外部の景色の上に操作メニューが合成表示され、コントローラーやハンドトラッキングで操作が可能。この操作自体が、使っていて楽しいのです。

1980年代にMacintoshが登場したときや15年前にiPhoneが登場したとき、その斬新なインターフェイスは操作するだけで楽しいと感じさせてくれましたが、Quest 3のMRのユーザーインターフェイスにも、ちょっと似た楽しさがあります。

標準のWebブラウザやインスタグラムなどの「2Dアプリ」は最大3つ並べて使える。画面が傾いているのは、筆者の首が常時傾いているかららしく(証明写真を撮るときよく注意されます)申し訳ない。

そして、Quest 3のMRは楽しいだけでなく実用的です。Quest Proの4倍となったカラーパススルーの解像度によって、ヘッドセットを被ったままスマホやPCを操作することがギリギリ(快適ではないけど)可能になりました。

完全没入のVRの中にいても、ヘッドセットの横をダブルタップするだけで瞬時にカラーパススルーに切り替わりますし、MRに対応したアプリも増えてきています。ヘッドセットを被ったままスマホやPCを確認したり、周りの人と話したり、食べたり飲んだり……がスムーズにできるようになってきているのです。Quest 3のMRは、MacのGUIやiPhoneのタッチユーザーインターフェイスと同じように洗練されていると言えます。

Quest 3にデフォルトで入っているミニMRゲーム『First Encounter』。我が家の居間にもエイリアン達が!

Quest 3にデフォルトで収録されているミニMRゲーム『First Encounter』は見事な出来です。物体のオクルージョン(重ね合わせ)がきちんと調整されていて、テーブルや椅子の下に転がり込んだチビモンスターをしゃがんで見つけて討ち取る! なんて動作もリアルにできます。

ゾンビの群れが我が家に侵入してくる『Drop Dead: The Cabin HOME INVASION』。弾はすぐ尽きるし、四方八方からゾンビは来るし、怖かったです。

『Drop Dead: The Cabin HOME INVASION』など、現実空間でゾンビやモンスターと戦うゲームもどんどん配信されています。これらのゲームはVRでも楽しいけど、MRになることで楽しさが明らかに向上しています。

4. Quest 3はゲームマシン!

Quest 2を購入していた筆者ですが、あまりアプリやゲームは買っていませんでした。基本的には「Virtual Desktop」を使ってゲーミングPCに接続してSteamで買ったVRゲームをするか、または「VRChat」(これもSteamVRですが)に接続する、というのが主な使い道。ほぼほぼPCの周辺機器的な扱いでした。

しかし、Quest 3のMRを活かせるゲームはSteamには見当たりません。MRを楽しもうとすると、自然とMetaの公式ストアやSideQuestを漁ることになります。フリーや低価格でも面白いアプリやゲームがあるし、MRではなくVR用でもQuest 3ならではの魅力的なゲームが揃いつつあると感じます。

MRに対応したゲームやアプリはQuestのオンラインストアでは61本ありました。その中には『STRENGER THING VR』や『Asgard's Wrath 2』などの期待のビッグタイトルもありますし、『進撃の巨人VR』なんていうビッグIPもあります。

Netflixのドラマをゲーム化したホラーゲーム『Stranger Things VR』

VR専用タイトルでは『アサシン クリード ネクサスVR』が、VRに特化した操作方法で世界観を満喫できる工夫をしていて楽しみです。Metaの公式ストアは“審査を通った信頼できるアプリ”のみで成り立っていますが、非公式のストアであるSideQuestにも面白そうなアプリやゲームがいろいろあります。SAOの世界観を再現したMRゲーム『Subspace Hunter』は、YouTubeでも実際に公園や広いスタジオを使って遊んでいる人たちがいます。


期待高まる『アサシンクリード ネクサス VR』

筆者はSteamVRの利用を前提としていたので128GBモデルのQuest 3を購入したのですが、「512GBにしておけば良かったかなあ」とちょっと後悔しています。

5. Quest 3はお仕事マシンだった

ITガジェット好き界隈では、Quest 3を仕事に使うのがちょっとしたトレンドになりつつあります。主にライターやプログラマー、企画職、YouTuberといった職種ではありますが、Quest 3をPCのディスプレイの代わりにして「仮想マルチスクリーンで仕事をするのは快適だ!」と発信する人がポツポツ出てきました。

「Immersed」というアプリをQuest 3とPCの両方に入れると、VR内のオフィス環境で、自分のPCやMacを使って仕事をすることができます。VR内で仕事をするメリットは2つ。まず没入感のおかげで気が散りにくく、仕事に集中しやすくなります。

こんな感じで会社でもImmersedで仕事しています。Teamsのオンラインミーティングもアバターで出席しており、先日の人事面談に素顔で出たら「アバターで来るかと思った」と言われました。

次にマルチスクリーン。「Immersed」では、VR空間内で最大5枚の仮想スクリーンを同時に使えます。筆者が仕事で使っているM2 MacBook Airは、標準では同時に使用できるモニタ数は2台まで。3台目以降を繋ぎたいときは別途Display-Linkを備えたアダプタを用意する必要がありますが「Immersed」ならその制約もありません。

スクリーンの大きさと枚数は仕事の効率に大きく影響します。複数の研究からマルチモニタは約50%の生産性向上が期待できるとされますが、個人的には倍以上の効果を感じることも少なくないです。ただ、いつでもどこでも、快適なマルチモニタ環境を確保するのは大変です。

著者は16インチのモバイルモニタを持ち歩くことが多いのですが、カフェのひとり席だとノートPCとモバイルモニタを両方置くスペースを確保できません。

しかしQuest 3と「Immersed」があれば、どんな場所でも大型マルチスクリーンを利用できます。これがQuest 2だと持ち歩くにはかさばるし、画像の解像度も足りないので、快適に仕事できるという感じがしないのです。最近は家でも会社でも、ガチで仕事をするときはQuest 3と「Immersed」で取り組むのが当たり前になってきました。

みんな買おうよ、Quest 3

筆者は久しぶりにワクワクしています。過去40年にわたりITガジェットにはそこそこ散財してきましたが、こんなワクワクを感じさせてくれるのは久しぶりです。

「機動戦士ガンダム」第1話で初めてガンダムに乗ったアムロの「こいつ、動くぞ!?」のような、ある種の“新しいオモチャを手にしたときのオタクならではのワクワク感”がQuest 3にはあります。

Quest 2も初の単体で使えるコンシューマ向けVRヘッドセットとして一定の成功を収めましたが「まだまだデカくて装着感が悪い」「解像度が低い」「本格的なMRに対応していない」という弱点もありました。Quest 3はそれらの弱点をかなり改善して、実用度を大幅に向上しています。2021年8月時点のQuest 2に比べると128GBモデルの価格が2倍になってしまったのは、世界的な物価高と円安の進行を考えると仕方ないでしょう。

もちろん、まだ完璧なコンシューマ向け製品ではないから、便利に使うにはいろいろ工夫が必要です。判らないことは自分で調べて試行錯誤を重ねなければならないことももあります。

でも、昔のパソコンやスマホのように、使いこなす努力を楽しめて趣味にできる人にとっては、久しぶりに現れた最高のオモチャだと思っています。「最近、ワクワクした気持ちになれていない」と感じているITガジェット好きな方は、ぜひMeta Quest 3をお試しください。



《根岸智幸》

編集者、ライター、ソフトウェアエンジニア、メディアビジネス企画開発 根岸智幸

ITと出版とオタクの何でも屋。グルメや女性誌や芸能やBLマンガもやりました。キャンギャルやコンパニオンの写真も撮ったりします。
・インターネットアスキー編集長(1997-1999)
・アスキーPC Explorer編集長(2002-2004)
・東京グルメ/ライブドアグルメ企画開発運営(2000-2008)
・本が好き!企画開発運営(2008-2013)
・BWインディーズ企画運営(2015-2017)
・Webメディア運営&グロース(2017-)
著書
・Twitter使いこなし術(2010)
・facebook使いこなし術(2011)
・ほんの1秒もムダなく片づく情報整理術の教科書(2015)
など

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