オープンワールドクライムアクションの金字塔『グランド・セフト・オートV（以下、GTA V）』に付属し、同作の世界をオンラインで楽しめるコンテンツ『GTAオンライン』は、2023年10月1日をもってサービスインから10周年を迎えます。
現在も売上を伸ばし続けており、『GTA V』本体のセールス記録は1億7,500万本を突破しています。PCおよびコンソールの両方で、PS3/Xbox 360世代からPS4/Xbox One世代、そしてPS5/Xbox SeriesX|S世代と、過去3世代にわたって非常に高い人気を維持。常にプレイヤー数ランキングのトップに入っていて、日本を含む世界各国で高い評価を受けています。
また、長きにわたって運営しているということもあって、旧世代から現行世代のキャラクターデータ移行もどんどんと便利になっていて、「かつてハマっていたが今はお休み中。久しぶりに新世代機で再び遊びたい」という“復帰勢”にも優しいシステムを導入しています。
『GTAオンライン』は、『GTA V』の舞台となるロスサントスの街で様々な犯罪事業やアクティビティーを楽しむという、マルチプレイタイトルです。様々な人物から依頼を受けて「ジョブ」をこなすのも良いですし、ひたすらレースやイベントなどの遊びに興じるのも楽しみ方のひとつ。ただひたすらロスサントスをぶらついたり、他のプレイヤーとドンパチやりあったり、ジョブの成績を競い合うのもまた一興です。
アップデートも定期的に配信されていて、新規コンテンツが次々と現れるのもうれしいところ。最新アプデ「サンアンドレアスの傭兵」では、『GTA V』本編にも登場する民間軍事会社メリー・ウェザーを相手に、新たなストーリーや飛行機「アベンジャー」を用いて基地を襲撃するミッションなどが楽しめます。
そのほかのアップデートでも様々なストーリーが語られており、『GTA V』本編でプレイアブルキャラだった「アイツら」が出てくるものも……。アップデートはすべて無料で追加されているので、本編のファンも必見です。
しかしながら、「『GTA V』本編で満足してしまった」「ちょっとプレイしたけど、やめてしまった」というユーザーも意外に多いのではないでしょうか。本稿ではそんなユーザーに向けて、現在プレイできるコンテンツや『GTA V』本編のファンも注目すべき『GTAオンライン』のコンテンツやアップデート要素をご紹介。これを機に、ロスサントスの地に再び足を踏み入れましょう！
“アイツら”のその後も描かれる…『GTA V』本編とリンクする要素
『GTAオンライン』は当初『GTA V』の半年前を舞台としていましたが、ストーリーミッションを伴うアップデートでは基本的に『GTA V』本編より後の世界が描かれています。そのため、本編に登場したキャラクターと出会うことができるミッションが登場します。
『GTAオンライン』では、本編プレイアブルキャラでも屈指の狂人であるトレバー・フィリップスからもミッションが受けられます。初めて出会う主人公にも「おっと 半勃ちになった！ なんで半勃ちなのかわかるか？」「ほら 愛してるみたいに抱けよ」などとトレバー節を吹っ掛けますが、主人公はまったく物怖じせず。それを気に入ったトレバーはトレバー・フィリップス工業として主人公に仕事を斡旋するという関係になります。
ちなみにこのトレバーは『GTA V』の半年前のものとなっていて、本編に対する前日譚的な位置付けで描かれています。
『GTAオンライン』のマップ上にある「LD」というアイコンの位置では、フランクリンの悪友であるラマー・デイビスと出会うことができ、様々なミッションを受けられます。本編でも性格の悪さを発揮していたラマーですが、オンラインでも「ギャングのフリをして攻撃して、2つのギャング同士を抗争させようぜ」などとんでもないアイデアを見せつけ、『GTA V』本編で感じられたままのキャラクター性で楽しませてくれます。
さらに、2021年末に配信された「契約」アップデートにて、さらなるストーリーが追加。ここでは本編の初めは貧乏な若者だったフランクリン・クリントンが会社を興し、プレイヤーにミッションを与える立場になっている姿を見ることができます。
ヒゲも生やしちゃって、成長したなぁ……！と思わず感動してしまう方も多いのではないでしょうか。仕事が犯罪なのには変わりはないですが。
加えて、ラマーの愛犬チョップもフランクリンの相棒として登場します。かつては敵を追跡している最中に他の犬に発情してしまうヤンチャ犬でしたが、今ではもうおじいちゃんになってあまり動きたがらないようです。リアルな表現ですが、これはちょっと悲しい……。
また、姿こそ現さないものの、フランクリンの口から「マイケル・デサンタ」の現在を匂わせるセリフが語られる場面もあります。もしかしたら、今後のアップデートでその後のマイケルが登場する……なんてこともあり得るかもしれませんね。
他にもハッキングの天才であるレスター・クレストやメキシカンギャングのボス、マーティン・マドラッゾなど、本編に登場したキャラクターがミッションの依頼人として登場。クリア済のプレイヤーを喜ばせる要素が多数現れるので、『GTA V』本編が大好きな方なら『GTAオンライン』を遊ばないのはもったいないのです……！
久々に遊ぶと驚くかも……“今”から始める『GTAオンライン』の姿
ここからは、今から『GTAオンライン』を楽しむためのオススメ要素をご紹介。まだオンラインの世界に足を踏み入れたことのないプレイヤーも、しばらくロスサントスに帰っていないプレイヤーも、これを読めばバッチリです。
まずはキャラを作成！フランクリンに導かれ犯罪の世界へ……
本作の主人公はプレイヤー自身。そのため、初めにキャラクタークリエイトを行います。性別や見た目、服装の変更はもちろんですが、母親と父親を選択して遺伝を決められるのがユニークですね。マグショット（逮捕後に撮影される人物写真）というシチュエーションもイカしてます。
これまでの『GTAオンライン』では“遠方からロスサントスにやってきた主人公が、ラマーから手ほどきを受けながら犯罪稼業をスタートする”という流れでチュートリアルとゲームプレイが進行していましたが、新世代版では大きく刷新。ゲーム開始時に「エグゼクティブ」「重機密造者」「ナイトクラブオーナー」「バイカー」と犯罪キャリアを選択して、“犯罪事業の道”を選択できます！
大まかなロールプレイの指針が決められるだけでなく、なんとゲーム序盤から400万ドルを獲得可能。チュートリアルを始める前に、この大金から支払っていく形で「選択した事業の根城」や「乗り物」「武器」などを選択していきます。
今回はロスサントスで豪勢な暮らしを送るべく「エグゼクティブ」でスタート。最初からアパレルをある程度選択できるのは同様ですが、チュートリアルは「クルマの手配」「武器の使用方法とギャング掃除」など、簡単なモノからスタートします。
操作方法を覚えたら、「エグゼクティブ」として獲得したオフィスへ向かって部下からガイドを受けます。ここからは「エグゼクティブ」「重機密造者」「ナイトクラブオーナー」「バイカー」それぞれの事業チュートリアルのようなものがスタートです。
事業チュートリアルが終わったらいよいよ『GTAオンライン』を自由気ままにプレイ！ これまでと大きく異なるのは、最初から「物件」「物件のアップグレード」「クルマ」「武器」が手に入ること。最初に受け取った400万ドルを支払ってこれら4種の“スタートダッシュ要素”をやりくりする形にはなりますが、余ったお金はプレイヤーの所持金になります。
そんなわけで、「ゴージャスな出だしでキャリアの道を豪快に進める」も「最小限のスタートダッシュで、余ったお金を自由に使う」も自由です。数十万ドルか100万ドルほど余らせておくと、今後のプレイも快適に進められるかもしれませんね！
強盗ミッション、コンタクトミッション、プレイリスト
『GTAオンライン』で体験できる“強盗ミッション”は、その名の通り強盗を楽しめるコンテンツです。最大4人で協力して目標施設を襲い、大金を手にする人気モードです。これのためにプレイしているという人も少なくありません。
コンタクトミッションは、マップに点在するアルファベットマークで受注できるミッションです。例えば「LD」マークの場所に行けばラマーからジョブを受注できますし、「T」が指す場所に行けばトレバーと出会うことができます。ストーリーも楽しめるので、ある意味では従来の『GTA』らしい楽しみ方と言えるでしょう。
ジョブは探しに行かずとも、ゲーム内メニューからアクセスすることが可能。プレイリストでは複数のジョブをまとめて楽しむことができます。中にはロックスター・ゲームスが作成したもの、もしくは認定した高品質なものがあるため、とにかくジョブをたくさんプレイしたい！という方にはオススメです。
ソロでも遊べるミッションも登場。ひとりで黙々遊びたい人も安心！
マルチプレイコンテンツが人気の本作ですが、ソロプレイヤーを楽しませる要素も多数揃えています。セッションに入ってすぐ楽しめるフリーモードでは、自由気ままにロスサントスでのドライブや散歩を堪能できます。
ロスサントスでは「高いところから落ちて一番ギリギリでパラシュート開いた人が優勝！」というような突発的なアクティビティやミッション、イベントが開催されることもあるので、プレイヤーを飽きさせません。公開セッションでは他プレイヤーも同時にロスサントスを楽しんでおり、時折ドンパチが発生している光景もよく見られます。“街ぶら”をひとりで楽しむついでに激しいアクションや銃撃戦に突撃してみるのも、きっと楽しいはず！
とは言え、腕に自信がなかったりプレイヤー同士で戦いたくもない！という方は、メニューの「新しいセッションを検索する」から「招待限定のセッション」を選択すればOK。他プレイヤーに邪魔されずに様々なコンテンツを楽しめるだけでなく、「複数人でプレイするコンテンツのときだけ、他セッションのプレイヤーとマッチングしてくれる」という柔軟な設定も備えているので、ソロプレイ派のプレイヤーでも楽しめます。
大型アップデートで追加された「ダイヤモンドカジノ&リゾート」に行けば、賭け事やゲームを楽しむことができます。入会金は500ドルと（本作の世界では）お安いので、とりあえず入っておくのが吉。スロットマシンやポーカー、ブラックジャックや競馬ゲームなどでギャンブルを楽しみましょう。
1日1回トライできるラッキールーレットでは、カジノで使えるチップや現金（ゲーム内のもの）、プレイヤーレベルを上げるRPに加え、なんと車を入手することも出来てしまいます！まさに夢のような施設ですね。
また、本作ではフリーモードにおける「オープンボイスチャット」のオンオフ機能も搭載。友人や知らないプレイヤーとワイワイと話したい方だけでなく、オンラインとは言ってもひとりで没頭したいガチの“ソロ派”も安心なシステムが追加されています。
デフォルトでは同じセッション内のプレイヤーのボイスチャットが常に聞こえるように設定されていますが、上図のようにボイスチャット設定をミュートにしていくことで、シャットアウトが可能。様々なプレイヤーが参加しているゲームなので、気になる方はインタラクションメニューからアクセスするといいでしょう。
また、グリーフィング（プレイヤーへの迷惑行為）や“野良ドンパチ”の流れ弾被害をも避けたいときは「パッシブモード」をオンにすれば、マルチプレイ特有のワイワイガヤガヤ感を残しながらも平和なプレイを楽しめます。
2人から、なんと最大30人まで！マルチプレイで楽しめるコンテンツ
言わずもがな、オンラインだけあってマルチプレイで遊べる特別コンテンツも豊富です。フレンドと遊ぶのもいいですが、セッション内のプレイヤーやマッチメイキングでメンバーを集めることもできます。
マルチプレイの目玉といえば、なんといっても自宅の「H」マークからアクセスできる強盗ミッションです。最大4人のプレイヤーを集め、役割を分担して行動。目標の施設を襲います。
このミッションのユニークなところは、準備ミッションも用意されているという点。下調べから強盗道具の準備までしっかりと下地を築き、いざ本番……！ という緊張感と、多額の報酬を手にしたときの達成感は、オンライン版『GTA』らしい気持ち良さを備えています。多額の報酬はプレイヤー間で山分けすることができ、リーダーとなる人は多めにもらうなどの配分が可能です。
強盗のバリエーションは非常に豊富で、定番の強盗は5つのミッションをプレイすることができます。他にも大型アップデートで「強盗：ダイヤモンドカジノ」やソロプレイでも楽しめる「強盗：カヨ・ペリコ」、そしてスラスタ（ジェットパック）が追加された「強盗：ドゥームズ・デイ」といった遊びごたえのあるミッションも用意されており、強盗を遊ぶだけでも末永くプレイできるでしょう。もちろん、『GTA V』本編からレスターも登場しますよ。
対人戦が好きな方は、ジョブメニューから対戦モードを探すと良いでしょう。銃撃戦からカーレース、アリーナバトルやバトロワ風のモードまで用意されており、ものによっては最大30人までプレイすることができます。
これらのコンテンツはすべて無料でアクセスできるので、『GTA V』を所有しているお友達を誘ってぜひプレイしてみてはいかがでしょうか。
ここまで変わった！直近のアップデート内容を紹介
本作が初めてリリースされたプラットフォームは、PS3/Xbox 360です。今ではPC/PS5/Xbox Series X|Sにもプラットフォームを広げており、3世代にもわたって楽しまれるゲームになっています。
発売以来毎年数回の頻繁なアップデートが行われていましたが、2017年に配信された「強盗：ドゥームズ・デイ」では、過去最大規模のコンテンツが追加。億万長者のAIが世界を破滅させる計画を持った外部勢力の痕跡を見つける…という壮大なストーリーが全3章に渡って楽しめます。
「ダイヤモンドカジノ&リゾート」では、長年建設中となっていた「Vinewood Casino」が生まれ変わり、新たな娯楽施設として誕生しました。
ここではポーカーやブラックジャックなどのギャンブルや、スロットマシン、デジタル競馬などのゲーム、景品が当たるルーレットなどに興じることができます。しっかりと作り込まれているので、ジョブを忘れて熱中しちゃうかも……？
先ほども大型アップデートのひとつとして紹介した「強盗：カヨ・ペリコ」は、南国の島を舞台にした強盗ミッション。本編にも登場するマーティン・マドラッゾの息子であるミゲル・マドラッゾの依頼により様々なアプローチで強盗に挑みます。強盗は基本的にマルチプレイが前提となっていますが、このミッションはひとりですべてプレイすることが可能となっています。
「契約」では、実在するヒップホップ界のレジェンド、ドクター・ドレーの盗まれた携帯電話を取り戻す……というユニークなストーリーが語られます。その携帯には未発表曲が入っており、調査を進めていくとこのアップデートで世界初公開となった新曲を聴くことができます。
前述した「フランクリンの成長した姿」は、このコンテンツで登場。もはや『GTAオンライン』では馴染み深い（？）顔となったラマーも登場する、ファン必見の内容となっています。
そして最新となる「サンアンドレアスの傭兵」アプデでは、本編にも登場するサンアンドレアス最大の民間軍事会社メリーウェザー・セキュリティと対峙。アベンジャーと呼ばれる爆撃用航空機を使い、利益を奪うため戦います。
また、細かなアップデートではありますが、オプションからボタン長押しでダッシュを選択できるようになりました。ボタン連打ダッシュも『GTA』ならではの“味”ではありましたが、遊びやすさが向上するこの改善にはコミュニティからは喜びの声が上がっていました。
『GTAオンライン』に“再訪”したい既プレイヤーは「キャラ移行」についてもチェック！
ここまでコンテンツを振り返ってみて「久しぶりにプレイしたいかも……」と思った方の中には、かつてPS4/Xbox Oneで『GTAオンライン』を遊んでいたユーザーもきっといらっしゃることでしょう。本作はPS5/Xbox Series X|S向けに再び登場した際、キャラクターマイグレーション（キャラクター移行）についても仕様変更が実施されていました。PSコンソールで例をとると、これまでは“PS4版からPS5版へキャラを移行”しようとすると、前世代の本体からキャラクタープロフィールが削除される仕組みとなっていました。
これは一部ユーザーにとっては悩みのタネでもあり、例えば「PS4版でフレンドと一緒に『GTAオンライン』を遊んでいるが、PS5版でも違うフレンドと遊びたい」という方にとって、このキャラ移行は即断即決で行えるものではありません。現在は「前世代の本体からキャラクタープロフィールが削除される」という仕様がなくなり、PS4版からPS5版へ“コピー”するような感覚でデータを移行できます。ただし、ゲーム進行は別々で管理されることには留意しておきましょう。
なお、キャラクター移行には「Rockstar Games Social Club」を利用する必要があり、コンソール版であれば各プラットフォームのユーザーIDを「Rockstar Games Social Club」を紐付けておくことが条件となります。再プレイに挑む前に、いま一度アカウント情報と移行条件を確認してみましょう！
また、PS5/Xbox Series X|Sでは「キャリア進行状況」なる新要素もアップデートで追加。プレイヤーが進行してきた事業の進行度合いを確認でき、条件をクリアする毎に特別な報酬を獲得できるようになっています。
『グランド・セフト・オートV』は、PC（Steam/Epic Gamesストア/Rockstar Games Launcher）/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに配信中です。PS5/Xbox Series X|Sに限り、格安での『GTAオンライン』単品販売も行われています。
『GTAオンライン』公式サイトはこちら！
