3月初旬ボストンで開催されていたPAX East 2015のインディーゲームエリアは、例年以上に規模が大きくなり、余りの広さに迷ってしまようほど多彩なゲームのブースが密集。そんな中でも一際異彩を放っていたのが、以前ニュースでもご紹介している『VA-11 HALL-A』です。
“サイバーパンクバーテンダーアクション”なる理解に苦しむジャンル名を謳う本作ですが、ゲームプレイは、ダイアローグベースで登場人物たちの会話が進行していくシンプルなビジュアルノベルスタイル。16ビット風のなつかしいビジュアルとシンセポップ/アンビエントな音楽、そしてキャラクターのセリフから垣間見える荒廃した未来世界の雰囲気が、プレイヤーを独特の気分に浸らせてくれます。
本作の主人公Jillは、“VA-11 HALL-A(ヴァルハラ)”と呼ばれるバーで働くバーテンダー。ただ会話を進めるだけでなく、お客がときおり注文してくるカクテルを作るのもゲームプレイ要素のひとつです。
ゲーム画面右にあるのがドリンク作成インターフェース。カクテルは5種類のレシピを適量組み合わせてシェイカーに投入することで作成できますが、シェイカーを振る回数や氷の有無、はたまた2種類を同時に作成など細かな条件が存在するため、一筋縄ではいきません。
『VA-11 HALL-A』の開発を行うのは、ベネズエラ出身の二人組Sukeban Games。今回、悪天候の影響でPAX Eastの会場に足を運べなかったそうですが、パブリッシャーを受け持つYsbryd Gamesの担当者によると、“スケバン刑事”や“萌え”をはじめとする日本のカルチャーが大好きで影響を受けているのだとか。『VA-11 HALL-A』では、人類が絶望的状況下におかれるディストピアな未来世界を舞台としながら、世界そのものではなく、そこで生活する人々がどう幸せや喜びを見出していくのかを、バーテンダーとの会話の中で描きたいと考えているそうです。
『VA-11 HALL-A』はWindows/Mac/Linuxを対象に開発中。現在公式サイトではプロローグ版が販売されていて、購入すればPAX East用デモがダウンロード可能。また、Wolfgameが移植を担当するPS Vitaバージョンも発売予定です。日本語ローカライズも検討されているようなので、続報が楽しみです。
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