本作の開発を手掛けるのは、『PixelJunk』シリーズや『スターフォックス64 3D』で知られるキュー・ゲームス。同社代表取締役社長兼マネージングディレクターのDylan Cuthbert氏が自らゲームをプレイしながら、『The Tomorrwo Children』の世界観やグラフィックス、ゲーム概要についての解説を行いました。斬新な発想が詰め込まれたゲームコンテンツにメディアからは質問の連続でした。
ゲームの舞台となるのは、「Void」と呼ばれる冷戦時代をテーマにした崩壊後の世界。人々の意識の象徴する島々をはじめ、人類の潜在認識が溶け込んだという広大な白紙の大地に再び文明を取り戻すという、抽象概念をテーマにした箱庭アクションです。グラフィックスアルゴリズムは、ボクセルコーントレースライティングと呼ばれる次世代技術により動的描写を可能にしています。
プレイヤーの使命は、ミサイルランチャーからスコップまであらゆる道具を駆使し、資源を集めてタウンを発展させること。鉱山から金を採掘したり、巨大モンスターを倒して結晶化したり、未開拓の「Void」を探索しながら人類の居住区を開拓していきます。また、島のあちらこちらにはマトリョーシカが点在しており、内部には人間が閉じ込められています。彼らを救出し人口を増加させることで、タウンの存在を国家に認めさせることがゴールです。
1日の終わりには労働者を管理する拠点にて賃金を受け取ることができます。蓄えた資金を基に武器やアイテムの購入が可能。スキルの強化や新たなアビリティーの習得など、操作キャラクターを成長させることによって、開拓の夜明けに更なる労働力を投入することができます。また、タウンには治安を維持する警察が存在しており、悪行を繰り返すと留置場に放り込まれてしまいます。
本作には同一世界に複数のタウンが存在しており、50人から100人のプレイヤーが1つのタウンを共同開拓していくことになります。しかし、マルチプレイヤーモードとして複数のプレイヤーが同時に遊ぶというものではなく、タウンのデータのみをシンクロさせ間接的に協力し合うという形式を採用。同じ時間に活動している他のプレイヤーは影として投影されるのみで、直接干渉することはできません。
また、プレイヤーは原則として複数のタウンに所属することはできず、プレイ人口が一定数以下に減少するとタウンは消滅。ユーザーはその都度既存のタウンへ引越すか、新たにタウンを作成して再出発するかを選択します。さらに、人口のコントロールもゲームの重要な鍵を握る部分。生活に必要な電気や食料には限りがあるため、増えすぎた人口はタウンの崩壊を招く要因となります。リソースと治安の維持。箱庭を適切に管理することが本作の醍醐味となるでしょう。
デモンストレーションを通してのインプレッションは、次世代グラフィックで描かれるオンラインプレイ重視の『Minecraft』といった印象。人口と資源のコントロールが発展の鍵を握るという根幹は『Banished』を彷彿させました。労働者という個の育成を通して、タウンという共同社会を発展させていく本作。「One for all, all for one」の精神を再現するような文明シミュレーターは、オープンワールドゲームの歴史に新たな1ページを刻む追い風となるのでしょうか。更なる情報の解禁に期待は膨らむ一方です。
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